映画「ザ・サークル」

　先日買ったブルーレイを観た．映画『ザ・サークル』．

　あるSNS運営会社に勤める主人公が，公私を問わない，その徹底した情報共有と，監視によるシステムの「便利さ」に，目が眩んでいく人々の姿を，戸惑いのなかに捉えながらも，徐々にそこへ取り込まれていく．ストーリー全体は，題材からあらかじめ十分に想像される内容であり，正気の彼女と，他の大勢との対立も明快なので，ややありきたりな印象をあたえる．とはいえ，テクノロジーの進歩や，それがもたらす弊害がどうということよりも，僕たちはがんらい，やたらに繋がったり，関係を確かめ合ったり，八つ当たりの相手を見つけることが好きで，そのためには個人の独立や自由を侵すことなど，たやすい性分の持ち主なのだろうと，スクリーンを眺めては改めて思うのである．


ザ・サークル
ギャガ，GABSX-1904