地理バカ日誌 ☆*:. 地図の園 .:*☆

地理ネタ、地図ネタなど、いろいろ気ままに書いています。

             by まつおか秘密研究所

小学校の地図教育に関して

2019-12-13 20:10:01 | 学問
 うちの子も学校で地図のことを習うような年頃になりました。

 でもって、下の写真はそのテスト(一学期中のもの)の一部です。マルが目立ちますが、間違いもちょこちょことあります。

 


 今回取りあげたいのは、一番最後の問い。

 

 地図中の「A山」の高さについて「約何mですか」と問われています。

 でもって、娘は当初「約500m」と答えたようなのですが・・・その解答ではダメなようです。

 
 最近の小学校のテスト採点では、誤答にすぐには大きな×マークをつけず、もう一回考えさせて・・というプロセスを踏むことが多いようです。地図中の「100、200、・・・」という数字は、おそらく先生が、なかなか解を導けない娘に対して丁寧に教えてくれた痕跡なのでしょうけど・・・


 これ、完全に作問(あるいは正解の設定)の不備ですね。


 この地図でわかる「A山」の高さは、「400m以上(現実的には400mちょうどは考えにくいが)、500m未満」ということだけ。この地図の情報では山頂部のシルエットが判らない以上は、499mということだってありうる。それは極端としても「約500m」の解答は成り立ちうるわけです。おそらくは「約400m」と同等以上に。

 (現実的ではないですが、山頂の一点がちょうど500mの場合は等高線が発生しませんから・・・・と考えると、「500m」もありうる。)

 実際のところ、娘が頭のなかでどんな風に考えて「約500m」と答えるに至ったのか定かではありませんが、物事をあれこれ論理的に考えるのは得意な方ではありますから、もしかしたら「約400m」を受け入れるのは抵抗があったかもしれません。

 なお、担当した教員を責めようというようなつもりは無いのです。おそらく保護者の大半も、「約400m」に疑問を持たないでしょう。算数ネタや漢字ネタだと、保護者がツイッターだとかで疑問を発信して騒ぎになることも多いですが、こういう分野だと波風立たないですね。地図記号の扱いなども、かなりおかしな部分があるのですが。そのあたりのことも、またいずれ触れたいと思います。
コメント
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