百合とオレンヂ城Ⅱ

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デトロイト・メタル・シティ

2010-01-23 17:24:00 | 映画
デトロイト・メタル・シティ
 
 TVで見ました。

 ストーリーは根岸くん、という大人しい子が
大分から上京して、
「オシャレでポップな歌でみんなを幸せにしたい」
と夢を見るのですが・・・。

 なぜかデスレコーズという事務所の女社長により
強引にヘヴィメタルにさせられてヨハネ・クラウザー三世
としてデヴューしてしまいました(笑)


 バットマンとかの変身モノは二重生活に悩みます。
 
 ヒーローのバットマンと大富豪のブルースの
二重生活をしている内にどちらが本当の自分か
わからなくなります。
 バットマンと大富豪ブルース、どちらが演技なのか?


 
 根岸くん、もヨハネ・クラウザー三世としてデヴュー
します…が彼もクラウザーと根岸、どちらが本当の自分か
わからなく…なりかけます、というか

「こんなのはボクのやりたいことじゃない!」

と迷走します。



 基本はギャグです。
ヘヴィメタルはステージ以外では浮くので、それを逆手に
とったギャグなどがあります。




■淘汰された『夢』

 この映画の登場人物は大なり小なり根岸=クラウザー
に影響を受けています。
 中には根岸くんのおかげで夢をかなえたり
クラウザーに心酔している人もいます。


 クラウザーの熱狂的ファン、大学の後輩、
バンド仲間のジャギ、カミュ、事務所の女社長
が大なり小なりクラウザーの磁石に引きつけられて
きますが、このクラウザー磁石にロックの原点である
ラスボス(?)のジャック・イル・ダーク
(ジーン・シモンズ)まで引き寄せられます。

 
 マリア様がみてる3期EDの作曲をした
マーティ・フリードマンも出演しています!!
 
 
 でも、このクラウザーがヒットしても有名になっても
根岸くん、の思いとは逆だし本人はちょっと
望んでいないかも(^_^;)

 クラウザーの虚像もどんどん大きくなっていきますが、
それも根岸本人の意思とは逆です。
(たぶん元ネタはオジー・オズボーン)

 
 なにより一番やりたい「オシャレでポップ」な歌は
歌えていません(^_^;)


 もちろんいったんはあきらめて故郷に帰りますが・・・
ここで意外な存在が・・・お母さん登場です。


 なんで姉や弟はクラウザーの正体がわからないのに
お母さんはわかるんだ?
 というのはヤボな質問です(^_^;)

 
 少し長いくらいお母さんと一緒にいて・・・
根岸はお母さんの

「人に夢を与えるのは素敵なことやね♪」

の言葉に励まされ、そして自分を待つ
ファンのために再び上京します。
 ジャックとの対決のために。


 スパイダーマンも
「なんで正義の味方なんてしてるんだ?」
と悩む時はありますが、だいたい原点に返ります。

 根岸くん=クラウザーもそうなんですが・・・


 
 ただ根岸くんの夢、

「オシャレでポップな歌で人を幸せにする」

と、

「根岸くん(クラウザー)、の存在がみんなに夢を与え幸せにする」

は似てるようでちがいます(^_^;)


 また書きますが、本人の意思とは無関係でクラウザーの
虚像のみが大きくなっています。
 コードギアスの仮面のゼロのように。
(ファンが勝手にクラウザーの伝説を創ったり、いつのまに
か弟が影響を受けていたところなど)
 
 
 なにより根岸くんのやりたい「オシャレでポップな歌」
は歌えていません(^_^;)


 根岸くん、がクラウザーに変身してみんなに夢を与える
(しかも根岸くん、の夢は全然かなっていない)
 もはや、これはボランティアやご奉仕の精神と同じような
ものでしょうか?
 しかも無償の(^_^;)


クラウザーはみんなの夢を淘汰した存在ですかね?


 最初に望んだことで成功するとは限りません
よね。
 精神面で豊かになるのは良いことなんでしょう。
 また、他に幸せを見つけることも大事だと
思います。