百合とオレンヂ城Ⅱ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ゲド戦記

2006-08-05 20:17:40 | ジブリ 押井守 ハーモニー(伊藤計劃) サマーウォーズ フルメタルパニック
 ゲド戦記は地味と思っていましたが、
それを上回る地味さでした。
 
 
□冒頭のアレンの父親殺しのシーン
翻訳者の清水真砂子さん曰く、原作にはない
そうで、吾郎監督に父宮崎駿を越えたいという
思いがあったのかもしれません。
 でも、これ誰でも言いそうなのでホントは
書きたくないんですが。
 
 
□命を大切にしない奴なんて大嫌いだ(BYテルー)
 ゲド戦記で、ゲドは「均衡」を説きます。
 この世界の全ては「均衡」でなりたっており
それを、どう保ち崩さないかと。
 そして、またアレンに相手を支配することの
できる「真の名」についても諭します。
 テルーは「命」の大切さを説きます。
「そうして命はずっと続いていくんだよ」
 アレンは、自分の心が不安でいっぱいで、
それを「影」が食らい実体化し自分を
追いかけてきます。
 父親を刺しゲドをも刺しかけたアレンですが
、おそらくゲドやテルーの影響を受け、
「闇と共にあるべきもの、それは光り」
と不安や、それに伴う恐怖を受け入れます。

 
 ですが、これからもゲドの旅は続くわけですし
アレンやテルーの旅も続くわけですが、
それでも吾郎監督が「均衡」「命」「光と闇」
「影」というそれぞれのテーマをうまく描けたか
わかりませんし、最後のクモの城でうまく集約した
ようにも見えます。
 
 
□ゲド戦記はヤクザ映画
(注 本気にしないでください)
 
 要するにゲド戦記は昔、極道で外道すぎて
ゲド(菅原文太)と呼ばれた男が立ち直って
大賢人と呼ばれるようになり昔なじみの女
テナー(風吹ジュン)の元へ行く途中、
エンラッドという組の組長で人格者でもある
オヤジを殺害して妖刀を奪って逃走している
アレンを見つけ昔の極道だった自分と重ね
合わせてしまい、つい世話をしながら、
アレンは奴隷売買をなりわいとしている
非道なクモ組のしたっぱウサギに追われて
いる少女テルーを助ける。
 その後テナーの家でアレンとテル-は
再会、四人でしばらく慎ましく暮らすが
非道なクモ組はテナーをさらい、ゲドは
殴り込みをするも囚われる。
 アレンはテル-が運んでくれた妖刀を
抜いて処刑されようとしていたテナーと
ゲドを助けるため刑場破りをする。
 アレンの運命はいかに?


□千と千尋
 前から思っていましたが、千~とゲド戦記には
カオナシが影のようだ、とか本当の名前とか
共通点が多いです。
 宮崎駿自身も影響があるのは認めていますが
カオナシなど偶然の産物で意識して作ったのでは
ないそうです。
 
 関係ないのですが、「もののけ姫」は最初
宮崎駿は「アシタカせっ記」とタイトルを
考えていたそうです。
 もののけ姫というタイトルは鈴木敏夫が
考えたものだそうです。
 「千と千尋の神隠し」では鈴木敏夫は、
最初「千の神隠し」でいこうとしたそうです。
 どっちも語呂が悪いので変えて良かったですねw
 

□おすぎの「ここに萌えなさい」
 アレンはキレキャラみたいに目つきが悪く
なる、と思ったら不安な顔つきをしたりする
のは現代っ子ぽくて良いです。
 ウサギたちをぶっとばすシーンと
「ボクは不安でいっぱいなんだ」とテルー
に告白する落差に萌え。
 テルーは羊の世話をしていて笑っていた
、と思ったらアレンを見るなりツンw
 ベッドで寝ているアレンを見て再会しても
ツンw
 テルー髪がほどけたとこや、杭にしばられても
ひっこぬくシーンに萌え。
 「そうして命はずっと続いていくんだよ」
 で抱き合うアレンとテル-。
うん、やっぱりジュブナイルでは少年少女は
可愛く抱き合ってこそですね。
 
 テナーはお母さんって感じです。
ウサギたちを追い払ったりおばちゃんズに陰口
言われても頼まれた薬をあげたり、畑仕事を
してるゲドとアレンにサンドイッチを作る
シーンに萌えてください。
 こういうシーンでサンドイッチが食べたくなる
のがジブリアニメです。
 
 ゲドはアレンの父親代わりです。ゲドは
今でこそ大賢人と言われていますが昔はプライド
が高くいろいろ苦労しました。
 今のアレンは昔の自分を見るようなもの
なのでしょう。
 迷うアレンを、自分を刺そうとしたアレンを
諭し導きます。
 
 
□他の気に入っているシーン
アレンが城の階段を登るシーン
二人組みのおばちゃんの会話のシーン
ホートタウンでゲドがまがいもののを見破るシーン
ハジア売り、奴隷売買のシーン
テルーが羊を世話しているシーン
アレンに棒をつきつけるシーン
エンラッドの剣を持って走るテルーのシーン
二度繰り返される道の石碑のシーン

 などが印象に残っています。