壊すこと。待つこと。

「壊しつくすことで、何かが生まれる。
不器用だけど、それが私のやり方。」
一緒に絵を描いて過ごした仲間の一人の言葉。


いったん作ったものを壊すことや、今そこにあるものと向き合うことが怖かった。
その恐怖から逃げたくて
その色を置くことへのためらいや
完成させなければならないという強迫的な思いから
恐怖を無視して強引に色を置くこともあった。
でも、その怖さを抱きつつも　何もせず
ただ絵と、自分と対峙する。
何も湧いてこない。まるで死んだように。
それでも逃げずに　何かがやってくるのを
ただ待つ。
そしてやってきた時
狂気と驚喜の中で
何かが私を動かしていた。
筆を、体を。


3日間の間、
突き抜けた、と思い　次に取りかかった途端
また新たな迷いが生まれる。
何度も死んで　何度も生まれた。
そんな「終わりのないサイクル」や「産みの苦しみ」を
苦痛と感じるのか　祝福と感じるのか


お産と創造は　（産んだことはないけれど！）とっても似ている。