まこちゃん日記2

まこちゃんのピンポン日記です。

11月23日 老いの坂道(75~80歳)-(3)

2023-11-23 09:50:16 | 日記

 

    『 学校へ通うトラムの朝 』 

       高橋 カリンさん 撮影

 

この年代には、もう飲みに行くことも、一寸した集まり会合などへの出席も、人との付き合いも

激減して、外とのつながりはスマホのメール位になってしまった。

何年も気にしていた両親の故郷へのお墓参りも行けなかった。外出の気力などまるでなかったのだが、

一度だけ70になってすぐだったかと思うが、娘夫婦に連れられて車で草津温泉に行った。

これが唯一の遠出であった。出掛けなくても、あまり行こうという気もだるくて湧いてこないのだから

一向に苦にはならないけれど……。

 

80才の大台がちらちら見えだした頃には、先人方の言う通りまるで崖から転がり落ちる様で、

もう散歩は出来ない(最も元々嫌いで、何の目的もないのに歩いたり走ったりが出来ないタイプ

だったので)、外出と言えば通院かコンビニへのワンカップの買い物だけだった。

 

眠りに就く前に読む本も、あれ程興味があった哲学でも心理学の本でもなく、

時代小説(チャンバラ、捕り物)になった。

もちろん陶芸はとうに止めて、絵の会の方も残念ながら休会中という名の退会という有様で

そのままになってしまった。

 

唯一この青鳩のピンポンだけは、人に替わって貰いながらだし、女房の車の送り迎え付きだったから

だろうが(一緒にやっているので)何とか続いていた。

それもだんだん人に替わって貰う回数が多くなってきてしまった。床に落ちたボールは拾ってもらう

という有様であった。

車での送迎付き、プレーは2回に一度は自分の番が来ても代わってもらい、重い台の出し入れも出来ず、

プレーをすれば一歩も動かず、手の届かぬところは追いもしない、フロアーに落ちた球は人が取って

きてくれるという、情けなくも養老院ピンポンというか、殿様のピンポンとでも言ったらいいような

有様だ。周りの方々にも迷惑をかけてしまっている。申し訳ない気がしていた。

 

コメント
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