まこちゃん日記2

まこちゃんのピンポン日記です。

2月11日 老兵は消え去るのみ…

2021-02-11 09:56:10 | 日記

 

        『 烏帽子岩 展望 』

       須田 孝雄さん 撮影

この数日はTVを見ると、森元首相の失言騒ぎで、コロナを凌ぐ勢いである。

騒ぎの元となった失言はともかく、後の記者会見のあの不遜傲慢な言動が

余計世論に火を付けてしまったようだ。

まさしく老害、それ以外の言葉が見あたらない。二階、山崎、麻生(一寸若いが)

等の言動を見るたびに、国会議員に定年制を徹底すべきだとつくづく思わされる。

記者会見を何度何度も見せられたが、あの老人としてはほとんど悪気も悪意もなく、

ただ自分の本性が出ただけで、何も認識していないのではあるまいか。

いつもの会話が、あれよあれよの間に国内海外に広がり、本人は不思議で戸惑って

いると言う所だろう。或いは自分の発言の影響力の大きさに、己の大物振りに

ご機嫌で酔っているのかも知れない。

私もどちらかというと同じ年代なので(どちらかと言わなくてもそうだが)、

何度も見ているうちに何だか分かるような気がしてきた。

私如きでも昔、会議等でやけに質問してきたり、小賢しく正論を唱えたりしてくる

若い女性(ほとんどなかったが)に、何だと疎ましく思ったり、若い部下の痛いところ

を突いてくる進言、質問などに、何だ若いくせに!(女のくせに)生意気に!等という

気持ちをその瞬間抱いたり、そんな感情で対応したりした記憶がかすかにある。

これは誰にもある感情のような気がするけれど。

そこに加えて年齢である。老人特有の偏見、思い込み、唯我独尊,選民意識そして

生理的な頑固、妄想、無分別、理解力低下などの精神的な欠陥が加わるのだから、

ああしたタイプの老人を作り上げてしまうのだろう。

それは何も政治家だけではなく、民間の企業にも見られたし、普通の家庭の元気な

頑固爺さんなども、タイプこそ違え根は同じ部類だろう。

これも皆、老害だろう。それでも昔から定年制、禅譲、花の引退、優雅な隠居、世襲交代

と言った言葉で、知らずに老害を防いで居たのかも知れない。

この時代の人の女性観は、格式の高い家に育った人ほどそうだろうが、独特なもので、

子供の頃からの身に染み込んだ習慣や思考は、幾ら教養を積んでも、社会が変わっても、

根本の所では変わらないのだろう。

九州では男子は幼児であっても、祖母や母親や姉よりも必ず先に風呂に入ったと聞くし、

東北では男の家長の権限は想像以上のものだったという。

そういう育ちをし、栄光の道を突き進んできた老人が、或いはワンマン社長が

会議をしきっていて、女性の発言、話を軽視し、内心イラッとしたり怒ったりして、

ついには大事な場面でも、ああいう言動になるのは想像するのに難しくはない。

年齢が近いせいか、今回は随分贔屓目に書いたが、老兵は静かに消え去るのみ、

跳ぶ鳥あとを濁さず、控え目な言動と礼節を保持して若い世代(女性は当然)と

接し話すのが、老人の美学だろう。

コメント
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