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まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

いざ西へ!その3 日置桜 山陰東郷 梅津

2009-02-26 22:45:02 | 酒蔵巡り

前日は、からり で本当によく飲んだ!

でも、2日目も、これまた予定が満載。
スケジュールどおりに行くには、7時半に出発しなくてはならないため、目覚まし時計は6時半に設定。

そんな明け方。

眠っている最中、目覚まし時計が遠くで鳴ってる・・・気がした。
夢とうつつの狭間で、「あれーいつもと音が違う・・・」って起きて自分の携帯電話の時間を見たら。



おーぅのーぅ!7時になってる!
てことは、目覚まし、ちゃんと設定できて無かった!



横のベッドでは、娘っ子相棒が爆睡中。。。
どうやら、目覚まし時計が鳴っていたのは、私の夢の中だけだったよう。

あっぶな~~い(汗)。

だけど不思議だ・・・
変な目覚まし時計の夢のおかげで、遅刻せずにすんだワケだし(30分でチャッチャと準備)
Y店長も「すっかり寝過ごして7時に起きた」っていうし・・・

松尾さまのおかげ?


とはいえ。
前日、飲み過ぎたと思ったけど、やっぱりまだまだ元気!
さすが純米酒だなぁ。


さて!2日目の最初の訪問先は、3年ぶりの 日置桜!!

再び三原の酒屋さんに運転してもらいつつ、
 “この道は覚えてるけど、この辺で曲がるんだっけ~?” なんて言いながらノロノロ走っていると、
我らの真後ろに、接近してくる車が。

そして、真後ろにピタっとくっついたきり離れない。

「むむー。こりゃきっと、煽られてますねー。」
なんて言いながら、追い抜いてもらおうと端に車を寄せる。

と。
追い抜いていく車の中から、こちらに手を振ってる運転手の顔が・・・

あら~~Y店長でしたか(笑)!!

我々と、自宅から車で運転してくるY店長とは現地集合だったけど、
起きた時間だけじゃなくて、到着タイミングも、こうもバッチリ合うとは。再び “不思議~。”


とにもかくにも、こうして到着した先は 日置桜 という日本酒を造っている 山根酒造 さん。

ここに初めて訪問したのは、もう4年前になるんだなぁ・・・。
あの時も同じくらいの時期だったのに、今年は雪がほとんど無く、なんだか全然違う光景。

でも。

やっぱ寒い。きーーーん!と寒い。

倉吉から比べると、すんご~い寒いことには変わりない。
ちょっと移動するだけで、こんなに気候が変わるんだなぁ、と改めて実感。


造りの蔵に到着すると、蔵を案内してくれる、蔵人“れいさん”が、待ってくれていた!
「おはようございますー!昨日はお疲れ様でした!」

そう、れいさんも 昨晩の宴会 に来てくれていたのだ。
本当にありがたいなぁ(涙)。
書道家でもあり、私の判子を造ってくれたり、とお会いしたかったのだ。

残念ながら、この日は山根社長は東京へ出張だったので、お会いできなかったけど、
れいさんが満遍なく蔵の中を案内してくださるのは嬉しい♪


造りの蔵の奥、広い場所で、“書”が目に入る。
(ごめんなさい、最初、れいさんの書だと思い込んでました(汗))

存在感ある。




いろいろ案内していただいると、生もと を造る時の 櫂(かい) にみんなの目が行く。

日置桜では、こんな荒い切り込みの入った櫂。
数年前の、加藤杜氏が居た頃の影響だとか?!

でも、前日の竹鶴で見た時の櫂は、逆にこんなギザギザは入っていなかったり、
三原の酒屋さんが携帯写真で見せてくれた久保本家の櫂は、もっと尖がってギザギザだったり。

蔵によって、全然特徴が違うから面白い!


もろみタンクの部屋では、ひとつ一つ眺めながら、
娘っ子相棒と、「そいえば、ココで初めて、タンクに顔つっこんで泣いたよね~。」 なんて話。

“泣いた”とは、感動したからとかじゃなくて、
タンクの中の・・・微生物がうごめいて発酵真っ只中、酸欠状態のタンクの中に顔を突っ込んで、
“かっつーーん!!” と、人が生きていけない小宇宙から、顔面に衝撃を受けたのだった。

タンクの中に落ちると、か・く・じ・つ・に死ぬから気をつけてね!

なんて言われて、それも衝撃を受けたっけ。


ほかにも色んなタンクを見せてもらっていたら、こんな袋が。

えーっと。
出されている様相とか、色合い的に・・・(汗)

じゃなくて、はぁ~~美味しそう~~な色してる。



貯蔵庫に行くと、なんだかスゴイ光景!!

こんな斗瓶もスゴイけど、その奥に並んでるP箱に書かれている年代もスゴイっす!!
なんだか、ここで宝探しできそう。


全体をぐるっと見せてもらった後は、いよいよ利き酒タイム!
 
れいさんが、あれやこれやと、蔵の中から時間をかけて選んできてくださる。

19BY 山田錦&八反錦
 のお酒が、これまた面白い!
まだそんなに時間がたってないのに、もう熟れた味わいなのだ。

足りなくなったお米の代わりに八反錦を使ってみたら、こんな風に変わっていったとか。
まだまだ変わりそう~。将来が楽しみなお酒だ。


利き酒している部屋には、たくさ~んの分析道具。

蔵人さんが、試験管や三角フラスコなどなどで、分析中。
「何やってるんですか?」と聞くと、いろいろ教えてくれたり、写真のように色をつけて遊んでくれたり。


色んな話をしつつすっかり長居。
れいさん、蔵人さん、ありがとうございました!!




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さて。
次は初めての訪問となる 福羅酒造 さんへ。

ここは東郷という地区にあり、お酒の銘柄も 山陰東郷 。
この日本酒は、ここ2~3年で知ったのだけど、おいし~~いいのだ!!

どんな蔵なんだろう?どんな人が造っているんだろう?
って、ワクワク。

到着すると、待ってくれていたのは、お酒造りのほとんどを担っている福羅隆元さん。
もちろん杜氏でもある。

でも、福羅さんも、まだまだ若~~~い!!
一緒に案内してくださっている酒屋さんお2人は「福羅くん」って呼んでるんだもんなぁ。

以前は製薬会社に勤めていらっしゃったらしいのだけど、とっても素朴な感じ。
蔵に戻るに、竹鶴の石川杜氏からお勉強したんだそう。

蔵の中もいろいろ案内してくださるのだけど、最初の山根酒造さんの蔵ともまた違う年季の入りよう!
 

ここでも、また生もとの櫂の話に盛り上がる。

「どうやったら摺りやすくなるかね~。」
「櫂をギザギザにするのもいいけど、桶をすり鉢にしちゃうとか?」
「それだと摺りすぎちゃうから、洗濯板がええよ。(笑)」


などなど、みんな言いたい放題(笑)。
本当は「手抜きしないで、キツイけど、頑張るのが一番」ってことを知ってるからこそ・・・の言葉?!


利き酒では、お燗も用意してくださった福羅さん、ありがとうございます!

「この7番、常温だとそれほど感じないですが、熱めにすると、すんごいですよ。」

と言われて飲んでみると・・・しっぶーーい(>_<)!!
みんなで、うひゃー!と騒ぎまくり。
すごいねー、これ、どんなお酒に変わっていくのが楽しみだよ!なんて。

そうなのだ。
造りたてで、渋いから、とか、さっぱりだから、とか、酸っぱいから・・・色々、いろ~んなお酒があるけど、
“変な感じ”じゃない。

何と言ったらよいかわからないけど、
「きっと、これは、美味しく変わっていくんだろうな~。」 っていう期待を持たせてくれるというか。

最初は、初対面でちょっと緊張気味だった福羅さんも、しまいにはよく笑ってくださって。
ほころんだ顔が、また良いです♪


こんなのも目につく。寒造りを題材にした俳句かなぁ。

香を放ち 息づく蔵や 寒造り
櫂入れて 若き杜氏の 寒造り などなど・・・

う~ん、素敵です。



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そして、この日最後となる蔵、 梅津酒造 さんへ!

すみません・・・(なぜか誤ってしまう)。
冨玲 という銘柄は、全然知りませんでした(汗)。

でも、自分がアメリカに行っている間に出てきて、
日本のみんなが「なんじゃこりゃー!」と騒いでいたのが 梅津の生もと という銘柄。

「なんじゃこりゃ」といっても悪い意味ではなく、なんだか面白そうで、ずーっと飲んでみたかったのだ。


こちらでも案内してくださったのは、社長さん。
 
梅津酒造さんでは、日本酒はもちろん、梅酒造りにも拘りがあるそう。
梅酒を漬けるための専用日本酒だったり、完熟梅を使った「野花」という梅酒を売り出したり。

「蒸したお米を冷ます機械がないから、ここに広げるんですよ」 と見せてくれる場所は、さすが広い!
 
そして年季も入りまくり!

そして、興味津々なのは、平成18年から全部の造りを 純米酒 に変えたということ。
できそうでできない、ありそうでない、全部純米酒造り、
これからも頑張ってほしいなぁ~、と思ってしまう。



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こうして、初日2つ、2日目3つの蔵めぐりは終了。

一つの蔵だけでも、感じ取ること、思うことがいっぱいあるのに、
こんなにたくさん巡って色んな話を聞くと、蔵によって考え方や特徴も様々だなぁと実感。

でも、どこも一生懸命さが、じんわりと伝わってくる旅でした。


重ね重ね、こんなタダの飲兵衛を、車で案内してくださった、
倉吉と三原の酒屋さん、ありがとうございました!



でも。
実は、ここで終わりじゃなくて、三原の酒屋さんに甘えて、この後、米子まで行っちゃったのです~。

てワケで、もう一話続きます・・・。


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一言だけ・・ (たく@酒遊倶楽部)
2009-02-26 23:21:42
とりあえず・・。

福羅君は専務でなくて、常務のはずです。

もと摺りの櫂の先っちょは、はん切り桶の材質に左右される(ことが全部を見てわかりました)来期のもと摺りまでには、もと摺り櫂を造るぞっと。

しかし・・3部作にしてもよかったぐらいに長いっすね。
返信する
おそるべし (てつ)
2009-02-26 23:35:44
こうして見ると、
あらためて、おそるべし中国地方!
いま最高の品質と旨さを味わえる
日本酒の聖地!ワンダーランドだ!
返信する
■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2009-02-26 23:43:54
すみません!コメントをいただく前に、ちょびっと文面を修正しちゃったのですが、
常務さんだったのですね~。
とはいえ、もう全てをまかされている?!というのはスゴイです。
来期の造りに向けては「マイ櫂」ですね(笑)。
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■てつさん (まき子)
2009-02-27 00:06:09
そうですよ!本当にそうです。
こんなに高い質を持っている、潜在能力のある酒蔵さんがあるんだな~って。
「今流行に乗ってる酒蔵さん」とも違う、
これから期待大な感じです!
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充実していますね (ありさん)
2009-02-27 00:48:45
次から次への、凄い蔵訪問に刺激を受けました。
というか、おかげでふんぎりがついて、懇意の蔵元さんに今週末行くことにしました。(無理やり急遽、お願いしました。)
返信する
Unknown (マック次郎)
2009-02-27 01:57:03
おお! 懐かしい光景です。
梅津さんとこで平成18BY(全量純米初年度)に蔵働きしたのが、かなり昔に感じてしまいます・・・。
その頃に、梅津社長とともに福羅さんとこにも訪問しました。

で・・・日置桜の山根さんとこには、実はまだ行ったことがないんです。
社長さんには何度もお会いしているのですけどね。
返信する
Unknown (hirorin)
2009-02-27 04:27:40
ふぅ~・・と油断したら、また次の蔵!?
という感じで、梅津酒造さんのところを読んだ(笑)
で、このお酒で盛り上がっていたころ、まっきーがアメリカにいたことも思い出した。

なんか1年もアメリカにいたなんて忘れさせる勢いある日々だよね。
返信する
Unknown (酒恋倭人)
2009-02-27 06:56:57
毎度です!
重ね重ね、フットワークの軽さに感服いたします!私がお世話になってる「大倉本家」にも遊びに来てください!!
返信する
■ありさん (まき子)
2009-02-27 07:50:25
ふんぎりがつくきっかけになって良かったです。
自分にとっても怒涛の酒蔵巡り!という感じでした。
でも、これはこれで本当にお勉強になったなぁと実感しております。
返信する
■マック次郎さん (まき子)
2009-02-27 07:54:59
マック次郎さんがお手伝いに行ったのが、平成18年だったんですね!
2Fや、甑のあるあたりは改装されて綺麗になっていましたよ♪
でも、そのころから梅津さんや福羅さんのところに行ってらっしゃったとわ。
マック次郎さんが足を踏み入れた蔵の今後が、
期待大ですね(笑)。
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