医療と適当に折り合いをつける内科医

医師国家試験浪人後の適当な医療を目指す内科医を追います

ガンダム好きへの医療系ハローワーク

2006-01-27 00:30:31 | 日記
現在整形外科を回っている。毎日朝から晩まで手術室でトンカチやっている。まぁなんと大腿骨の骨折は多いことか。ところでガンダムの好きな方、ガンダムプラモデルにはまった方、転じてガンダムを本当に作ってみたいと思った方は是非整形外科に興味をもってもよいのではないかと思います。
モビルスーツとはいったい何なのでしょう?(ガンダムの世界では人間の操縦するロボット達をそのように呼ぶのです。)直訳すれば機動性(可動式)衣装です。さらにモビルスーツは何故か人間の形態が多い。戦う為の機械ならもっと効率的な形があってもよいとは思ったことはないですか。(モビルスーツの役目は戦うだけではなく宇宙空間での作業も含めてだが)この答えは簡単で操縦するのが人間だからです。人間は自分の身体を基準にしかものを考えられません。自分とは全く違う構造のものは想像することすら困難でとっさの操縦などできないのである。それはエヴァンゲリオンの世界でも同様でした。特にメカを脳神経系で動かすとなるとなおさらです。
モビルスーツは人間の延長上なのです。そう考えるとモビルスーツとは人間の機能をより何かに適応させるために高度にもっていくために人間が身につけるもの、ということになります。だとすれば、究極的にはガンダムに行き着くのかもしれませんが、視力を向上させるメガネはモビルスーツです。歩行機能を上げる靴もモビルスーツです。体温保持の服もそう言えるかもしれません。車椅子だって、義足だって、人工関節だってモビルスーツです。整形外科は低下した人間の可動性を上げる技能に秀でています。スポーツ整形ではさらに人間の機能の限界を向上させるような手術も盛んになるでしょう。今ではなんとか歩行できるところまでもってくる脚の人工関節も健康な人間以上にレベルが上がることも考えられます。人間が超薄膜型もビルスーツに包まれそれを操縦して高機能を維持する時代も近いのかもしれません。