『ありがち日記』

オタクな日々をコツコツ更新中。

湊かなえ『絶唱』

2019-07-28 | BOOK

五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵――。奪われた人生を取り戻すため、わたしは今、あの場所に向かう(「楽園」)。思い出すのはいつも、最後に見たあの人の顔、取り消せない自分の言葉、守れなかった小さな命。あの日に今も、囚われている(「約束」)。誰にも言えない秘密を抱え、四人が辿り着いた南洋の島。ここからまた、物語は動き始める。喪失と再生を描く号泣ミステリー。 

号泣ミステリー??ミステリーではないような…
4つの短編からなる本作品、それぞれのストーリーがどこかでつながっていて、それが今回の場合は効果的だったと思います。

前情報なく読んでいたのですが、湊さん自身の経験や聞いたことを小説の形にしたということなのかな?そうだとしたら、今まで湊さんの作品に親しんできた方もそうではない方も、読んでみてほしいなぁ。

阪神淡路大震災と、湊さんご自身も青年海外協力隊で赴任したという太平洋の島国トンガとが、4つの作品の共通点。そして主人公は女性。過去に何らかの傷を負って、「あの時こうしていれば…」とか「何もできなかった」とか後悔を抱えながら南の国トンガへやってきます。そこで彼女たちが見た景色とは、感じたこととは。死と向き合い、自分と向き合い、出した結論とは。

最後の『絶唱』は、湊さんご自身のことが元になっているよう…だとしたら、こうして文章として残せるようになるまでには様々な想いがあったんだろうと思われます。そして、きれいごとだけではない自分の内面を話すということはものすごい勇気がいるのでは。

フィクションだけどただのフィクションではない。いつものイヤミスとは異なる作品でしたが、湊さんらしくまとめられているところはさすがプロの作家なんだと思わせられました。
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「ハウス・ジャック・ビルト」

2019-07-26 | 映画
ラース・フォン・トリアー監督だし、もう嫌な予感しかしませんですな。ヤバいという噂を聞いていたので、覚悟して行ってきました。

あらすじです。

1970年代のワシントン州。建築家志望の独身技師ジャック(マット・ディロン)が車で人けのない雪道を通り掛かると、女性(ユマ・サーマン)が車が故障したと助けを求めてくる。ジャックは彼女を車に乗せ修理工場まで送るが、彼女は急に態度を変えて無神経で挑発的な発言を繰り返し、ジャックは彼女に怒りを募らせる。 (シネマトゥデイ)

サイコパスなジャックが殺人を繰り返していく(シリアルキラーつーてました)ので、ある程度の耐性があって、R18設定であることを十分理解した人が観るべき映画だな…って思いました。直視するのも辛いシーンがありましたもん。
殺人の残虐さっていうより、倫理的な問題かな。。。いや、残虐ではあるのですが、殺人をすることに特別な想いを持っているというよりは、何かを創り上げようとする創造性や芸術性、美学みたいなものを追求していて、それが逆に恐ろしいんですよね。何を考えているんだろうという得体のしれない不気味さ。想像の範囲からはみ出しまくっています。

倫理的な問題は、やっぱりあのピクニックかな…しんどいね…それとアヒルちゃんが…!!!最後に動物虐待してないメッセージが流れたけれど、それを笑って「良かった、良かった」なんて言えるような精神状態ではいられませんでしたよ、正直。最初の殺人だけはなんとなく動機もわかりますが、あそこで何かタガが外れてしまった感ありました。殺人を重ねるごとにだんだん強迫観念も無くなってきているところからも。

キリスト教的な世界、神曲など、もっと知識があればと思わなくもないけど、知識があったとしてこの映画を理解することができたかは疑問です。興味深く観られていろいろ考察もできたんじゃないかなと思うのですが。絵画的な描写とか、早送りしているシーンとか、一見コミカル…?っていうところもあるので、ますます一筋縄ではいかないし。

平日にもかかわらず、男女ともに意外と観に来ている方たちが多かったですね。監督ファンなのかしら?気になっている方は、観てみてほしいですが、体調万全で。あと、飲食はほぼできない(できたらよほどタフ)です。たまにはこういう難解な映画もいいかもしれません。

最後に。マット・ディロンのヤバさは癖になりそうです。セクシーなのもGood!あとエンディングで少しホッとしました(笑)
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現代日本版「シャーロック」について

2019-07-25 | 日記
発表されましたね…フジで10月より月9枠でスタートするという「シャーロック」。朝に一斉にリリースされて、私のTwitterではもう一日中その話題で持ちきりとなっておりました。


シャーロック・ホームズ役をディーン・フジオカ、ジョン・ワトソン役を岩田剛典。う~ん、、、おディーンを主役でみられるのは嬉しいけど、それはシャーロックでか?となんか微妙な気持ちに。

シャーロック・ホームズの原作を元に、現代の東京を舞台にした作品とするとしながら、BBC版の「SHERLOCK」を意識していないかと言えばそれは絶対に無いと思うので。どう考えても安易な気がしちゃうんですよね。

BBC版は、ベネさんとマーティンのコンビがあまりにもはまっていたというだけではなくて、舞台を当時のロンドンから現代に移したという斬新なアイディア、作り手の皆さんの原作への並々ならぬ愛があったから素晴らしかったんだと思うのですけど、果たして今回はどうなんだろう?とついつい考えちゃう。

脚本やキャストの皆さんがどうのこうの言いたいわけではなくて、なんでそんな敢えて比較されてしまうようなものを危険を冒してまで制作することにしたのかということなんですよね。それもロンドンの探偵ですよ?名前とかどうするの?不自然じゃない?日本には名探偵がいないとでも?

と、言いたいことがたくさんあり過ぎて、文句みたいなことをグダグダと…

個人的には、おディーンのファンとして活躍を見届けたいという気持ちがあり、でも企画としてはダメだよ~~~っていう気持ちと、ごちゃごちゃしてます。昨日は現実逃避していましたが、落ち着いてきたので思わず書き留めてしまいました。

しかもね、東京オリンピックが絡んでそうなので、そこも引っかかるんですよね…盛り上げようとして、余計な(本筋とは関係ない)ものを入れないで欲しいと願うばかり。

これから他のキャストも明らかになっていくのでしょう。まずは見届けたいと思っていますが、悲しくなるような作品にだけはして欲しくないな。お願いします。
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「天気の子」

2019-07-22 | 映画
新海誠監督の最新アニメーション。
「君の名は。」ブームに乗らず(笑)WOWOWで観ていました。今作についてもまさか映画館で観ることになろうとは…
(CMとかあちこちで流れるじゃないですかー、洗脳されそう…)

あらすじから。

高校1年生の夏、帆高は離島から逃げ出して東京に行くが、暮らしに困ってうさんくさいオカルト雑誌のライターの仕事を見つける。雨が降り続くある日、帆高は弟と二人で生活している陽菜という不思議な能力を持つ少女と出会う。 (シネマトゥデイ)

帆高くん(家出少年)と陽菜ちゃん(あることがきっかけで、祈るだけでお天気を晴れにできる)とが出会い、この2人を中心に、雨が降りやまずに薄暗い東京を舞台に若者たちが悩みながらも奮闘する姿が描かれていました。

最近は異常気象やそれに伴う災害など大きな問題となっています。また、現代の若者が抱えている悩みや問題も、年々深刻だし複雑になっているように思います。東京の薄暗い空はそういうことも反映しているのか、重く垂れこめています。雨の描写もさすが素晴らしく、窓ガラスに打ち付ける雨粒など本当に実写かもと思うくらいに本物らしいのでついつい見入ってしまいました。

ストーリーについてですが、ファンタジーですね。「君の名は。」とほぼ世界観は同じでした。これまでの作品を観てきましたが、やっぱりちょっと合わないかもしれません。きっと何か自分にも引っかかるものがあるんじゃないか?なんて期待しながら観てしまうのですが、私は途中から気持ちが冷めてしまうところがありました。台詞がね…聞いていると時々ぞわっとしちゃうんです。そんな露骨な表現しないよと思うところもしばしばあったり。

キャラクターの表情、間、言葉の重み。アニメーションでも可能な表現はあると思うのですが、終盤はあまりにバタバタしていて、そういうものが上っ面だけになっていたように見えてしまい、もったいないなぁと。盛り上げ方なのかもしれませんが、音楽の大きさばかりが気になってしまいました。

新海監督作品のファンである弟は、今作も面白かったと絶賛しておりました。なので、本当にいろんな感想があるし、それぞれ受け取り方も違うんですよね~。私は「面白いけどなんか惜しい」っていう感想です。

ちなみに、地元ではフォーラムさんと中劇さんで上映中なのですが、私はあえて中劇にて鑑賞いたしました。ちなみにその時のお客さんは…私一人!(笑)かなり広いシアターで一人はさすがに寂しかったなー。
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秋田市までぶらり

2019-07-20 | お出かけ
先週末は3連休でしたが、秋田市まで行っていました。
ちょうど紫陽花も見頃でした。雨もぎりぎり当たらずドライブ日和🚙
秋田はお隣なんですが、秋田市内をあんなにじっくり歩くことも無かったしな~。駅に行ったのも今年の2月が初めてだったし…

お昼頃に到着したのですが、市内は交通規制。何かと思ったら、駅伝が開催されていました。調べたら「与次郎駅伝」。う~ん、きっと昔に与次郎という有名な人がいたんだろうなぁというくらいで、たいして調べもせず…(与次郎はこの後も実は…)

お昼に「いなにわうどん」や「いなにわそうめん」をいただいて、最初に訪れたのは秋田市立赤れんが郷土館。


盛岡には旧岩手銀行の赤レンガ館がありますが、似ている感じ。でも設計者が違うので外観も少し異なります。比較しちゃアレですが、岩手銀行のほうが豪華というか凝っているような気がします。が、こちらも素晴らしい装飾が観られますのでおススメです。

その後は、歩いて7~8分ほど離れたところにある秋田市民俗芸能伝承館へ。竿燈まつりなどの展示があって、秋田の民俗芸能関連の概要が学べる施設でした。


間もなく東北の祭りの時期ですねー。竿燈は迫力ですよね!ちなみに写真のものは中学生用だそうです。大人用はもっと大きいですよー。

そこからさらに10分以上歩いて、千秋公園へ。
蒸し暑くて汗だくになりながら歩きました。公園内も広いのよー。


千秋公園内に「与次郎稲荷神社」があります。そう、与次郎!!ここでやっと、与次郎について学びました😅与次郎は狐でして、秋田の佐竹家の飛脚として重宝されたのだそうです。秋田と江戸を6日間で往復したということで、おそらくそれが由来となって与次郎駅伝が開催されていたと納得できました。与次郎のキャラクターもいましたっけ。知らなかったな~。

この日は1万歩以上歩きまして、疲れ果てて最後はカフェでアイスコーヒーを飲んできました。もうがぶ飲みレベルで💦良い運動をしました…

あと少しで夏休み、そして夏祭り。東北が賑わう季節です♪
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台湾ドラマ「年下のオトコ」

2019-07-17 | 華流
IBC岩手放送で放送されていましたが、先日最終回を迎えました~!

個人的には、こんな風なアラフォーになりたい(なりたかった…)というルビー・リンさんがヒロインで、お相手の年下の男の子を演じるのが、これまたこんな弟が欲しかったというデレック・チャン

美術学校に通うアン・チンフイ(デレック)には片思い中の同級生がいて、その関係があまり進展できない中で出会ったのが年上の女性ルオ・シャオフェイ(ルビー)。最初は印象最悪でしたが、恋人役を演じたり何かと関わる中で次第にシャオフェイのことを好きになるチンフイ。

2人の距離も近くなりますが、すでにキャリアを重ねているシャオフェイと、まだまだひよっこのチンフイとでは、想い合うだけではうまくいかないことがあったり家族との関係がこじれたりと、障害もたくさんありました。さらには、シャオフェイを好きな大人な男性が現れたり…そこでムキになるアン・チンフイは可愛いけどちょっと頼りないというか子供っぽいと思うところもあります。これでは確かにね…

最終的にはアン・チンフイもしっかり自分の道を歩み始めています。そしてシャオフェイへの想いも…

という感じで(どういう感じよ!w)、ハッピーなエンドなのでご安心を😁

面白かったです。途中で中だるみしなくもなかったですが、美しい2人を見ているのは良かったです。あと、アン・チンフイのお友達もイケメンぞろいで(何かしらドラマで見ている子たち)眼福でございました!つい先日ファンミで来日していましたねー。ご参加された方々の感想をTwitterなどで拝見していました。ふふふ、可愛い💛

IBCさん、この後も続けて台湾ドラマ放送してくれないかな?と淡い期待を抱いて最終回を見届けましたが…なんと!!なんと!!!次は『恋愛動物』を放送してくれるそうです~~~😃 やりましたね!だと思いました!録画視聴ですが楽しみです。
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「アガサ・クリスティー ねじれた家」

2019-07-15 | 映画
先日、原作を読んだばかりですが、映画版を3連休のうちに観ることができました。1日2回の上映(明日から1回に…)で、しかも1週間という短い期間でしたが、何とか都合がつきました。そして、フォーラムデイで1,100円で観られるということで、お客さんもたくさんでした~😅
(割と年配のおば様たちが多かったかな)

公式サイト(https://nejire-movie.jp)様からあらすじです。

〈伝説的人物〉の突然の死に、英国中が驚いた。アリスティド・レオニデス、ギリシャで生まれ、若い頃に無一文で英国へ渡り、レストラン経営で大成功を収め、巨万の富を築いた人物だ。
 その孫娘であるソフィア(ステファニー・マティーニ)が、かつての恋人のチャールズ(マックス・アイアンズ)が営む探偵事務所に現れる。一族の誰かが祖父を殺したにちがいないと打ち明ける彼女は、チャールズに捜査を依頼するのだった。ロンドン警視庁を訪れたチャールズは、タヴァナー主任警部(テレンス・スタンプ)から、レオニデスの死因は毒殺だと知らされる。

 大豪邸に到着したチャールズを迎えたのは、レオニデスの前妻の姉イーディス(グレン・クローズ)だった。彼女を筆頭に聞き込みを始めるが、強烈な個性を放つ人々を相手に、捜査は一向に進まない。しかも、愛人のいるらしい若い後妻から、破産・倒産寸前の二人の息子とその妻に至るまで、全員に殺害の動機があった。
 そんな中、レオニデスの遺言書が無効であることが発覚したことから、チャールズは真相が見えたと確信する。ところが、その推理を覆す第2の殺人が起きる――。

冒頭でチャールズが探偵事務所を営んでいることに驚きました。すでに原作の設定と違う…しかもソフィアとの結婚の約束は~😟?実はこの時点ですでに嫌な予感がしていたのですが…

レオニデス(英語の発音が聴けたのは嬉しい!!)の息子二人については、原作から兄弟順が逆になっているし、、、そこはまんまで意味があると思っていたのに「えぇーーーっ!?」って一番納得がいかないところでした。映画の中ではそれが特に違和感なく進行していたので、映画としては間違ってはいなかったと思います。が、兄弟間の様々な想いがすっ飛ばされて、「ねじれた家」の重要な構成要素の一つがないがしろにされたような気持ちで残念でした。

映画にすると、2時間で収める必要もあるし、ある程度の改変は仕方がないことだとは思いますが、個人的に無駄なシーンと思われるようなところも多々見受けられましたかね。ダンスシーンとか。

結末は、ほぼ原作通り。意外な人物の驚きの理由による殺人。そしてそれを終わらせようとする家族。終盤で畳みかけるように終わりに向かっていくところは、結末がわかっていてもハラハラどきどきさせられました。できればそれぞれの家族の想いも知りたいところ(原作だと読み取れますが…)でしたが、映画の終わりとしては良かったんじゃないでしょうか。

全体的にはいまいち話に入り込めない作品でした。気になるところが多すぎて。原作通りとは言わなくても、もう少し何とかならなかったのかな~。グレン・クローズとかテレンス・スタンプ、ジリアン・アンダーソンなど、かなり存在感や貫禄のある演技は素晴らしかったです。あと、舞台となる屋敷や服装など、その当時の雰囲気や世界観を表していて、映画ならではの楽しみもありました。(でもDVDかWOWOWでも良かったかな~)

次はもっと派手な作品を観たい気分です。
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「トイ・ストーリー4」

2019-07-13 | 映画
日本版のキャッチコピー、『あなたはまだ、本当の「トイ・ストーリー」を知らない』とはどういうことだろう?と思いつつ、シリーズのファンとしてはやはり気になるので観てきました。

あらすじから。

ある日ボニーは、幼稚園の工作で作ったお手製のオモチャのフォーキーを家に持って帰る。カウボーイ人形のウッディが、オモチャの仲間たちにフォーキーを現在のボニーの一番のお気に入りだと紹介。だが、自分をゴミだと思ってしまったフォーキーはゴミ箱が似合いの場所だと部屋から逃亡し、ウッディは後を追い掛ける。 (シネマトゥデイ)

なんと地元映画館では2つのシアターで1日にかなりの数上映しているにもかかわらず、吹替しかやっていないという…そこなんだよねー。まあ、日本語の吹替キャストの皆さんは素晴らしいですけど。

先割れスプーンでできたフォーキーの声、竜星涼くんだったんですね(何も知らなかったんだなぁ…)。良かったです。チョコプラの2人も!

ストーリーについてはね…何とも言えないです。3まで観てきて、これ以上の結末を作るのは難しいだろうと思うのですが、さすがに今回の結末はショックと言いますか。本当のトイ・ストーリーってこういうことなのかと納得しようとする自分もいるんですが、3までで夢を見て励まされてきた身としては、受け入れられない部分も。

ウッディが好きなので、特に今回のウッディの扱いや、最後にウッディが選択する道については、悲しいものはありました。ウッディとバズとの関係もすごい好きだったのですが、今回はバズ自体の出番があまりありません。

なんか残念な感想になってしまいましたが、おもちゃ目線の冒険シーンはとてもスリル満点でハラハラしながら観られますので、そこは良かったです。楽しくなければトイ・ストーリーじゃないですもんねー。

というわけで、賛否両論ありそうな4でした。SNSなんかでもチラホラと感想が出てきているので、皆さんがどんな感想を持ったかも楽しみです。
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「新聞記者」

2019-07-11 | 映画
これは、なかなか…
あらすじから。

東都新聞の記者・吉岡(シム・ウンギョン)は、大学新設計画にまつわる極秘情報の匿名FAXを受け取り、調査を始める。日本人の父と韓国人の母を持ち、アメリカで育った吉岡はある思いから日本の新聞社に在職していた。かたや内閣情報調査室官僚の杉原(松坂桃李)は、国民に尽くすという信念と、現実の任務の間で葛藤する。 (シネマトゥデイ)

シム・ウンギョンさんが出ている邦画ということで予告から気になっていたのですが、別の意味で話題になっているようで…実際に、平日の昼間の回でしたがシアターの後方はけっこう席が埋まっていました。

なるほど、フィクションとは言いながらも、どこかで聞いたこと見たことがあるような内容ですね。このタイミングでよく映画化できたなぁという。メディアと政治との関係なんか、よく切り込んでいったなと驚きです。真実かどうかはどうでも良い、政府の都合良く情報を操作され、それを多数の意見かのように見せられて信じてしまう私たち。

松坂桃李くんも、すごいですわ。難しい立場にいると思うんです。家族との幸せやキャリア、もしかしたら人生を犠牲にしてまで真実を明らかにするかどうか、自分だったらと考えることすら嫌ですよね。シム・ウンギョンさんは、日本語のイントネーションとかそういうことも気にならないくらいで、さすがだなと。

選挙前に公開されたことの意味まで考えちゃうのですけど、いろいろと考えるきっかけを与えてくれるような映画でもありました。今週末から1日の回数が減ってしまいますが、公開される劇場も拡大されているようなので、たくさんの方が観て話題になるといいなと思います。
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アガサ・クリスティー『ねじれた家』

2019-07-07 | BOOK
ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。状況は内部の者の犯行を示唆し、若い後妻、金に窮していた長男などが互いに疑心暗鬼の目を向け合う。そんな中、恐るべき第二の事件が…マザー・グースを巧みに組み入れ、独特の不気味さを醸し出す女史十八番の童謡殺人。

映画化になっていたので、原作を読んでみようというくらいの気持ちで手に取りました。ちなみに地元の映画館では今週末から映画が公開となるため、その前に何とか読み終えました。

アガサ・クリスティーを読んだのは4作目かな…それ以外でもドラマ化されてたりするのでお馴染みと言えばそうなのですが、この作品は「○○殺人事件」というのとはちょっと違った感じでした。殺人事件は起こるのですが、トリックを暴くというよりは、複雑な人間の感情や殺人の動機について読み解くというような。

結末はすっきりというわけではなくて、殺人の動機も幼稚(ほぼネタばれになってしまうのですが…)で哀しいものでしたが…

面白く読みました。映画のほうがどのように出来ているのか(評価はいまいち?のようですが)見比べてみたいと思います。というか、観に行けるのかな…?しばらく先の予定が読めない状況なので、上映回数と時間によってはちょっと怪しいかもしれません。
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