アフタースクール

予備知識0をオススメします。
このレビューも読まないほうがいいかもです。

正直、途中までは面白くなかったんです。
浮気を絡めたドタバタストーリー、単純にそう思っていました。
見るからにフツーな映画と見せかけているんですもの。
だから尾行とかそういうのから、後々バレて大変なことになるのかしら？なんて悠長なこと考えていました。
たぶん伏線とかあったんだろうけど、何も考えていませんでした。
あとで考えたらこの時点ですっかり、しっかり術中にはまっていたわけです。
そうやって観客の意識を違うところへ向けておいて・・・
で、突然くる映画の変わり目。
そのときあまりにもいきなりで、意味わかんなくて、思わず笑ってしまいました（笑
ってか笑うことしか出来なかったですよ。
そこからは疑いにかかるしかありません。
色々「あれ？」となり、ここからちまちまと謎が明らかになっていきます！
フツーの映画なら後半がっつりネタバラしするところを、この映画はちまちまやります。
そこからの面白いこと！
肝心なことを見せないだけで、物の捉え方はこんなにも変わってくるんですね。
前半で起こっていたことは、本質のホンの一部でしかない。
でも、その仕掛けが「なになに？」をそそるのです。
あの時の表情はあんなのだったのね！あの会話はホントはこんなのだったのね！
なんてわかっていくのが楽しい。
なんかもう前半の出来事の全てが覆されちゃう勢い。
そこから前半のことを思い出すと、また楽しいんだな♪
すっかり翻弄されてしまいました。
でも当の本人たちはそんなつもりがなかったっていうのが、またステキ。
だから、騙された！って言うよりは、全てがわかったときには一緒に「お疲れさまです」と言いたくなりました（笑）
そしてちょっとした爽やか恋愛も描かれていて、これまた高感度アップです。
ものすごい、いいわーって思える作品でした。

そして山南さん、じゃなくって堺さん（私の中ではいつまでも山南さん）やっぱりサラリとしてステキでした。
あっ、家定も好きです。
内田けんじ監督の話題だった「運命じゃない人」もまだ観ていないので、気になるところです。