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8月5日(木)所在不明の100歳超

2010-08-05 11:03:47 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)
8月5日(木)所在不明の100歳超

東京・足立区の111歳の男子最高齢者が実は30年も前に自宅で死亡しミイラ化していた。この事件をきっかけに全国で100歳以上の高齢者の所在を確かめたところ、不明者が続々出て昨日現在で30人を越えたと言う。調べが進めばもっと増えるのではないか。

このニュースは日本人が驚いたばかりか諸外国でも関心を集め「世界1の長寿国」と言う日本の統計は怪しいものだと疑問を投げかける報道も現れた。外国から指摘されるまでもなく、これは由々しき問題である。ではどうしてこんな事態が起きたのだろう。

まず住民登録を受け付けている自治体が実態を調べていなかったことが問題だ。家族と一緒に暮らしている人、施設に入居している人などは比較的把握しやすいであろうが、家出をしたり転居届けをしないで住所を変えたりすると追跡は難しくなる。個人情報保護の観点から立ち入った調査が出来ない事情もあるだろう。だから自治体に100%所在確認を期待するのは無理な話である。

とは言っても、所在不明をこのまま放置するわけには行かない。この機会に全国共通の基準を作って所在不明者の整理をする必要があると思う。先ず手を尽くして調べても所在が分からない人の住民登録を抹消することから始めてもらいたい。

高齢者の所在不明が増えた原因の一つに、人間関係の希薄化もあげられるだろう。町内に100歳を越えるような高齢者がいれば当然関心を集め、姿を見かけなくなれば話題に上るような環境がなくなってしまった。隣で何が起きようが無関心の世の中では高齢者の存在感は薄れるばかりである。

長寿と老人が大事にされることは別問題である。寿命が延びても社会から忘れ去られた高齢者は不幸である。身寄りがなくなっても老人が所在不明にならず、最後まで社会の一員として生きられる環境であって欲しい。


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