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夜顔

2008-10-25 00:28:42 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 マノエル・デ・オリヴェイラ
キャスト ミシェル・ピッコリ、ビュル・オジエ
2006年 フランス、ポルトガル
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
ローレンス・フォスター指揮、グルベンキアン管弦楽団による、ドヴォルザーク「交響曲8番」の演奏会を楽しむアンリ・ユッソンは、そこでかつての友人の妻で今は未亡人となったセヴリーヌの姿を発見、後を追いかける。しかし、セヴリーヌは彼を避けるようにタクシーに乗ってしまい途方に暮れる…。

【感想】
「昼顔」から40年経って作られた続編です。ミシェル・ピッコリはその「昼顔」でもユッソン役を演じています。それだけにセヴリーヌ役もぜひカトリーヌ・ドヌーヴに演じて欲しかったですね。

刺激的なシーンが多かった昼顔と比べて、本作は淡々と進行する分、ゆるい感じがします。(ただし実は会話の内容自体は濃い。)特に二人が食事をしている間、一言も会話がなく黙って飲み食いするシーンをしばらく流す手法はアメリカ映画では絶対にあり得ないでしょう。決して面白いわけではありませんけど、逆に新鮮でした。また街全体の景色を映して同じ音楽を流すカットが何回もあるのも印象的です。ここで使われている曲はなかなか良かったです。フランス映画は普段あまり見ないので何ともいえませんが、もしかしたらよく使われる手法なのかもしれません。

ここからネタバレをさせていただきますが、セヴリーヌの性癖は旦那が亡くなったと同時に完全に消え去ったそうです。前作では本当に旦那が死んだのかも怪しかっただけに結論を出してくれてスッキリしました。逆にセヴリーヌが娼婦だったことを旦那が知っていたのかについてはここでもはっきりさせていません。普通に考えて「昼顔」のラストで涙を流していた以上、仮にユッソンが告げ口していなかったにせよ、気がついていたのだろうなと推測しております。旦那は鈍感なタイプではありませんでしたので。

またもう一つの謎であるアジア人が持っていたあの箱は結局なんだったのかもわかりませんでした。不謹慎だと怒らせてしまった限り大人の玩具の類だと勝手に思ってしまいました。そもそもユッソンは最後の客だったので時系列的にこのアジア人の客のことは知らないはずなのですが・・・。矛盾している気がします。

以上ですが、「昼顔」を見ていないとまったく意味不明で、「なんだことつまらん映画は」となってしまうので、予習は必須です。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

夜顔

ジーダス

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