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ルワンダの涙

2008-05-17 16:47:36 | ★★★★★★★★☆☆
監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
キャスト ジョン・ハート、ヒュー・ダンシー
2005年 イギリス、ドイツ
ジャンル:ドラマ、実話

【あらすじ】
94年にルワンダ共和国で起きた大虐殺の模様を、現地で取材したBBC記者の実体験をベースに映画化。フツ族によるツチ族虐殺事件が勃発し、学校は一夜にして難民の避難所に。国連軍が諦めて手を引いた時、英国人教師と神父は大きな選択を迫られる。

【感想】
「ホテル・ルワンダ」がツチ族の命を救ったホテルマンの話であるのに対し、本作は2000人以上のツチ族を保護していた軍隊が、フツ族に囲まれている状況にもかかわらず、彼らを置き去りにして出て行った救いようのない現実を描いた話です。

その「ホテル・ルワンダ」では、極力残酷な描写は避けていたように記憶していますが、本作では母親と生まれたばかりの子供をなたで切り刻むシーンもあります。
現実から目を離さず、真っ向から描いた作品と言えるのかもしれませんが、そこには希望というものがないため、非常につらい気分になります。少女が逃げ出して助かったのが、唯一の救いですが、彼女は後に主人公と再会した際に「なぜ、あの時見捨てて出て行ったのか」という問いを投げかけます。無力な一人の英語教師に対してそのような台詞をあえて入れる必要があったのかは疑問に思いました。

また実際に事件が起こったオリジナルの場所で撮影したことはとても評価できると思います。説得力が違います。エンドロールでは製作を担当したフツ族のスタッフの経歴が流れるのですが、皆、家族や親戚を10人以上殺されています。生き残った方が僅かであるという、この事件の異常さを思い知らされます。
「ホテル・ルワンダ」を先に見た方が感動できると思います。「ホテル・ルワンダ」の方がドラマ性がある分、映画としては評価しております。先行して作られた点も大きい。なので本作の点数は高めです。似たような映画が多数できたなら下げると思います。

最後にこれはあまり言いたくないのですが、監督のマイケル・ケイトン=ジョーンズはあの悪名高い「氷の微笑2」の監督でもあります。シャロン・ストーンが高速で突っ走るスポーツカーの中で変態行為をする映画を撮る監督であると考えると、どうしても負の先入観が私の中にはありました。

お薦め度:★★★★★★★★☆☆

ルワンダの涙

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