映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

サムライ

2018-01-27 22:51:06 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ジャン=ピエール・メルヴィル
キャスト アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、フランソワ・ペリエ、ミシェル・ボワロン、マルセル・ボズフィ
1967年 フランス
ジャンル ドラマ

【あらすじ】
ソフト帽を目深にかぶりトレンチ・コートに身を包んだジェフ・コステロは、クラブ“マルテ”のオーナーを鮮やかな手口で射殺する。ジェフは腕利きのプロの殺し屋だった。しかしジェフは、クラブの黒人歌手バレリーに顔を見られてしまう。ジェフは一斉検挙で捕まるが、バレリーが証言しなかったために釈放される。その後、殺しの報酬を受け取りに行ったジェフは銃撃されて傷を負ってしまう。彼は裏切った依頼主への復讐を決意する。

【感想】
サムライなんてふざけた邦題つけるなと思ったら原題がサムライだったようで少し驚いた。映画の内容はサムライ・武士道というよりは通常のフレンチ・ノワールでサムライらしさは感じ取れませんでした。アラン・ドロンは日本で特に人気の高い俳優なので日本での興行を意識してあえてこんなタイトルをつけたのかもしれません。

侍のように厳格な一匹狼の殺し屋の生き様を、危険な魅力と共に描く。

アラン・ドロン演じる主人公が寡黙で全体的にセリフが少ないため、ストーリーも薄いです。そのためクールなアラン・ドロンの一挙一動を楽しんでくれという狙いなのかもしれませんが、当然ファンでないと少し厳しいでしょう。このせいでセリフどころか喜怒哀楽もないので最後まで盛り上がりに欠けます。これをサムライと解釈したのならとんでもない間違いでしょう。

ただノワールな雰囲気は十分に出てたと思う。無口でストイック、任務をストイックにこなす殺し屋の姿は格好よかったです。ピアノを弾いてる黒人女が主人公が殺すところを目撃したのにもかかわらず、警察に犯人は別人と証言して助けてやる。なぜこんなことをしたのか疑問に思っていた所、のちに黒幕の女だとわかる。最後、主人公は女を殺さずにわざと殺されたのではないかと個人的には解釈しました。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店

スペースボール

2017-08-19 22:34:12 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 メル・ブルックス
キャスト メル・ブルックス、ジョン・キャンディ、ダフネ・ズニーガ、ビル・プルマン、リック・モラニス、ジョージ・ワイナー、スティーヴン・トボロウスキー、マイケル・ウィンスロー、ジョン・ハート、ティム・ラス、ルディ・デ・ルカ、デイ・ヤング、ブレンダ・ストロング
1987年 アメリカ
ジャンル:SF、アクション、コメディ

【あらすじ】
遥か銀河系の彼方。悪しきスペールボール星のスクルーブ大統領は、減少する星の大気を補充するため、他の星から奪取しようと画策。平和なドルイデア星を標的に定め、ベスパ姫を誘拐し、その父ローランド王を脅迫すべく悪の総督ダーク・ヘルメットを差し向ける。一方、ドルイデア星ではベスパ姫の結婚式が始まろうとしていた。だが、結婚相手が気に入らない姫は宇宙へ逃走。困った王は流れ者の宇宙船長ローンに姫の捜索を依頼する。

【感想】
「スター・ウォーズ」のパロディ映画なんだが、そのSFXを制作したILMが手掛けているので割と身内が作ったパロディ映画と言えます。個人的にはパロディ映画は全く無関係の所が製作した方が面白いのではないかと思っています。

ノリが全体的にかなりふざけているため合わない人には無理な映画なんでしょうけど、日本人にとってアメリカのコメディは全く笑いえないものが存在する中で本作は比較的受け入れられる内容でした。前半は退屈だったのですが、後半は楽しめました。個人的に宇宙船が昔の日本のロボットアニメのように変形したシーンは印象に残りました。登場するキャラクターについても前半は敵味方含め気持ち悪かったのですが、最後の方は愛着が持てました。しり上がりによくなってくるタイプの作品だと思います。それでも前半は退屈なので少し眠くなるかもしれません。そこを乗り越えられればという前提で評価したい。

パロディの内容が分かり易すぎるのが初心者向けという感じで個人的には合わなかったです。こういうのはもっとマニアックに作ってほしい。細かすぎて伝わらない程度の作りがちょうどいい。他にも誰が見てもわかるような「猿の惑星」や「エイリアン」のパロディがありましたが、個人的にはスター・ウォーズ1本に絞った方が良かったと思う。蛇足感がありました。

「スター・ウォーズ」知らない人が見たら全く面白くないのでそれだけは注意が必要かと。


お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

ザ・ウォーク

2017-04-16 19:06:29 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ロバート・ゼメキス
キャスト ジョセフ・ゴードン=レヴィット、フィリップ・プティ、ベン・キングズレー、パパ・ルディ、クレマン・シボニー、ジャン=ルイス、ジェームズ・バッジ・デール
2015年 アメリカ
ジャンル:アドベンチャー、実話

【あらすじ】
8歳の時に綱渡りに魅せられ、独学でトレーニングを積んできたフィリップ・プティ。1973年、パリで大道芸人として綱渡りを披露していた彼は、雑誌の記事でワールド・トレード・センタービル建設のニュースを知り衝撃を受ける。地上110階、高さ411m。エッフェル塔を抜いて世界最高層となるツインタワーの間にワイヤーを架けて歩きたいという危険極まりない夢に囚われたプティは、実現に向かって走り始めるのだが…。

【感想】
3Dで鑑賞することを前提に作られたような映画なので2D鑑賞した私では正当な評価はできない。今、話題のVRとかで観たら足がすくんだだろうなと思った。

ロバート・ゼメキス監督が曲芸師フィリップ・プティの実話を映画化。なのだが、映画の見どころは完全に地上400メートルから真下の景色を撮った映像にあったと思います。その映像については怖いというよりも少し気持ち悪くなりました。高所恐怖症の人間は気を失ってもおかしくないと思います。

悪い言い方をすれば、映像が目玉過ぎて主人公自体にがおざなりになっていたように思います。そのため人物に興味を持てませんでした。

ワールド・トレード・センタービルにロープを張って主人公がその上を綱渡りするのを1回ではなく何度も往復するのが、演出としてかなりくどい。1回で渡り切って終わりにした方が目標を果たしたという達成感があったと思います。何往復もすることで目標の価値観そのものが下がってしまった。最後の方は「もう満足しただろ」と主人公に対して冷めた目で見てしまいました。ラストが盛り上がらなかったのは大きな原点要因。全体をシリアスではなくコメディタッチで描いているのも好みが分かれるところでしょう。

観る人を選ぶというか高所恐怖症の人は絶対に観てはいけない映画でしょう。事前に注意書きを入れた方がいいでしょうね。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

ランナーランナー

2016-06-15 19:49:45 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ブラッド・ファーマン
キャスト ジャスティン・ティンバーレイク、ベン・アフレック、ジェマ・アータートン、アンソニー・マッキー、ジョン・ハード、ルイス・ロンバルディ、ヴィンセント・ラレスカ、ボブ・ガントン
2013年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
プリンストン大学の学生リッチーは、学費を稼ごうと挑んだオンラインカジノで惨敗。だが、その結果に違和感を覚えた彼はサイトのシステムを解析し、不正があった事実を突き止める。その証拠をオーナーのアイヴァンに突きつけたところ、システム解析の才能を見込まれて彼の片腕として雇われることに。夢のような生活を手に入れたリッチーだったが、やがてブロックの不正を追及するFBI捜査官から協力を要請される…。

【感想】
テーマがオンラインカジノということで鑑賞前にはかなり興味を持ったのだが、そのオンラインカジノの世界についてはほとんど描かれておらず、ジャスティン・ティンバーレイクとベン・アフレックの駆け引きが中心で個人的にはがっかりでした。ちなみにアメリカでは違法なオンラインカジノが社会問題になっているのは事実のようである。

オンラインカジノ不正事件に巻き込まれてゆく若者の運命を描く。

二人の駆け引きに重点を置きすぎているためか、舞台になっているオンラインカジノの描写が疎かになっていたように感じました。オーナーがカジノの勝率を操作していてその証拠を部外者である大学生が掴んでしまうという話の導入部から首をかしげたくなる。カジノとの接触を理由に主人公が大学を追われるあたりもご都合主義的なシナリオ進行に感じました。(今後カジノにかかわるのをやめれば許してやるというのはおかしい。こんなの関わった段階で退学でしょう。)

主人公を罠に嵌めようとするカジノオーナーに対し、ラストに鮮やかに逆転劇を決めるシーンはなかなか爽快感がありました。防戦一方になりながらも、わずかな糸口を手掛かりに逆転する過程についてはしっかり描けていました。

最後でなんとか持ち直したので評価としてはセーフ。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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Happinet(SB)(D)

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

2016-04-11 18:09:48 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
キャスト クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・レッドフォード、セバスチャン・スタン、コビー・スマルダーズ、アンソニー・マッキー、エミリー・ヴァンキャンプ、フランク・グリロ、ヘイリー・アトウェル、トビー・ジョーンズ、ジェニー・アガター、アラン・デイル、チン・ハン、スティーヴン・カルプ、スタン・リー、ギャリー・シャンドリング、ブランカ・カティッチ、ジョルジュ・サンピエール、ドミニク・クーパー、アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセン、トーマス・クレッチマン
2014年 アメリカ
ジャンル:アクション、SF、シリーズ

【あらすじ】
70年の眠りから目覚め、チーム・アベンジャーズの一員として死闘を繰り広げたキャプテン・アメリカ。その後、ブラック・ウィドウとともに国際平和維持組織シールドで活動していたが、一緒に戦ってきたシールドの仲間から突如、襲撃を受ける。誰が味方で誰が本当の敵か分からぬまま、巨大包囲網をかいくぐって逃げる彼らを謎の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”が追い詰める。その背後には、恐るべき陰謀が隠されていた…

【感想】
やばいくらいに前作の内容覚えてなかった。「この人、何で盾持って戦ってるんだっけか?」と思いながら観ていた。映画のせいにしたいところだが、こちらの記憶力が落ちているのだう。こういうのが嫌だから最近、見る本数減らしていたりする。忘れたら時間の無駄ですからね。

アメコミらしく巨大な悪の組織と戦う話。

キャプテン・アメリカ攻撃方法が盾なので派手さはなく、むしろ地味なのであるが、アメコミ作品が乱立している中にあっては逆に特徴的であるとも言えます。まるで時代劇の殺陣を見ているかのようなアクションでの動きは印象に残るものがありました。また人工知能搭載車のカーアクションは爽快感あり迫力ありで最新のアクション映画を存分に味わることができました。

ストーリーは敵味方がはっきりしない状態で事件に巻き込まれていくという進行はしっかりしていました。史実を絡めているのも面白い。ただ、途中のワンシーンについてサミュエル・L・ジャクソンだからどうせ死なずに「実は生きてました」ってことになるだろうなとあらかじめ予想してしまったのは私だけなのだろうか?他にも大勢いるなら、安易なキャスティングだと言わざるを得ないでしょう。ロバート・レッドフォードだけは久しぶりに見かけてうれしかったですけどよく考えたらこんな映画に出るような俳優でもないですね。

他には遺伝子を判断して自動的に人を殺す大量殺人兵器についても色々と突っ込みたくなる箇所です。そもそも敵に奪われる以前として最初からそんなもの作るなよって言いたくなるでしょう。侵略者のすることでしょ。 

気になる点が結構ありましたが、見せ場であるアクションがとてもしっかりしていたので「まあいいか」と割り切ることにしました。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生

2016-03-29 18:39:48 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ザック・スナイダー
キャスト ヘンリー・カヴィル、ベン・アフレック、ガル・ガドット、エイミー・アダムス、ローレンス・フィッシュバーン、ダイアン・レイン、ジェシー・アイゼンバーグ、ジェレミー・アイアンズ、ホリー・ハンター
2016年 アメリカ
ジャンル:アクション、SF

【あらすじ】
正義のために戦ってきた2人が、なぜいま敵対するのか―。皮肉にも、スーパーマンの戦いは、人類の平和を守ると同時に街を破壊し、甚大な被害を出してしまった。その強大すぎるパワーは、もはや地球人にとって脅威と化したのだ。この事態を受け、ずっと闇の中で悪と戦ってきたバットマンは、スーパーマンに対抗することのできる唯一の切り札として、人々の民意を背負い、戦いの表舞台へ立つことになる…。

【感想】
久しぶりに映画館で酷い話の映画見た。自分はこういう内容は好きなんですけどそれでも「バットマン」やら「スーパーマン」クラスの大作でやられるとさすがに面を食らってしまう。映画の見方がまじめな人からは酷評されるでしょうね。

もちろん「バットマン」と「スーパーマン」は全作鑑賞済み。

鑑賞前の自分のイメージとしてはスーパーマンは地球を逆回転させて時間を元に戻してしまうような謎の能力の持ち主なのでバットマンごときがまともに戦っても勝てるわけがないだろと思っていました。制作側もそこは理解していたようなのですが、能力差を埋めるためのバットマンの攻撃がセコイのなんのって。まるでケンシロウ対して北斗神拳ではなく武器を使って立ち向かうジャキのような姿に思わず失笑しました。バットマンはイメージダウンになったと思う。

二大ヒーロー対決ものはとりあえず戦うも勝負はつかずに別の敵が出現して協力してその敵を倒すというパターンが多いのですが、本作もそのパターンに漏れず。実質スーパーマンVS巨大怪獣となっています。そこに更に謎のアマゾネス女が乱入するというカオスな展開。ド派手な演出でごまかしていましたが、シナリオだけならB級映画です。

ラスボスとして登場した怪物が最初は地味だったのが、これでもかとド派手な攻撃を繰り出す様子は呆気にとられました。おかげで最後は二人の対戦はどうでもよくなりましたね。ラストは続きを匂わす終わり方でしたが、スーパーマンは今回で○○でいてもらいたい。

流れとしてはスーパーマンのリメイクである「マン・オブ・スティール」の流れを強く引きずっています。スーパーマンの方が目立っているので同作品を予習しておいた方が楽しめるでしょう。

残念な点としては、二人が戦うことになった経緯が十分に納得できるものではなかったことを挙げておきます。バットマンは過去にジョーカーから非常にシビアな選択を迫られてきた経緯があるのに今回はあっさり判断しすぎ。スーパーマンも地球の危機なのにある人物を誘拐されたからそれを優先して戦う行動に疑問が残る。両者のそれまでの過去は引きずってない別物として見てくれってことなのかもしれません。

クリスチャン・ベールからベン・アフレックに変更になったことについては元々一作目から鑑賞している人間なので特に気にならなかった。またアマゾネス女はワンダーウーマンというアメコミのキャラだそうですが、今度映画が公開されるということで思い切り宣伝だったようです。

個人的は好きなんだが、さすがに高評価するのは無理。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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眺めのいい部屋

2016-02-20 21:52:11 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ジェームズ・アイヴォリー
キャスト マギー・スミス、ヘレナ・ボナム=カーター、デンホルム・エリオット、ジュリアン・サンズ、ジュディ・デンチ、ローズマリー・リーチ、ルパート・グレイブス、ダニエル・デイ=ルイス、リチャード・ロビンズ、ジェームズ・ウィルビー
1986年 イギリス
ジャンル:ドラマ、ロマンス

【あらすじ】
1907年、イギリスの良家の令嬢ルーシーは、従姉のシャーロットと共に旅行でフィレンツェを訪れる。ペンションの眺めのいい部屋を譲ってくれた男性エマソンと共に町を見物したルーシーは、裏通りでケンカを目撃し、失神してしまう。エマソンの息子ジョージが彼女を介抱し、それが縁でピクニックに出かけたふたりは、互いに強く惹かれ合っていることを知るが…。

【感想】
30年前のジュディ・デンチが今よりもかなり若いですが、顔自体はあまり変わってなくて笑った。この人は2000年代になって急激に出演作が増えたので昔の映像はほとんどなかったりする。

昔のヨーロッパの上流階級を舞台とした恋愛映画はアレルギー反応が出るくらい苦手なので普段は避けるのですが、名作ということでチェックしておきました。美しい景色と音楽のおかげでなんとか観れた。

ストーリーで印象的だったのは途中、ヒロインが全ての登場人物達に対して嘘をついている場面が章形式として続く点でした。最後は恋人の父親から「自分にも嘘をついてる」と指摘されて、ようやく気が付いて男と結ばれるという終わり方。わざわざ章として区切る必要あったのかとも思いますが、最後は大人のアドバイスによって自分にも素直になることができたという話は結構好きですね。独りで解決するのは無理がある。

ただルーシーに対しては自由奔放かつわがままな性格にいらつきました。このタイプの映画のヒロインのほとんどでこうなので個人的な問題なのだろうが、同じことを感じる人は多いかと思う。

名優揃いのキャストの中にあっても脇役として出てたダニエル・デイ=ルイスの存在感が頭一つ抜けていた。無名時代からやはり個性が突き抜けていたのがわかる。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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Happinet(SB)(D)

汚れた血

2016-01-26 19:49:32 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 レオス・カラックス
キャスト ドニ・ラヴァン、ジュリエット・ビノシュ、ミシェル・ピッコリ、ジュリー・デルピー、ミレーユ・ペリエ、セルジュ・レジアニ、レオス・カラックス
1986年 フランス
ジャンル:サスペンス、SF、ロマンス。

【あらすじ】
彗星の接近によって気象が変わり、とても暑い夜を迎えている21世紀を目前にしたパリ。人々は、セックスで感染し治療法が発見されていない新病“STBO”を恐れていた。そんな中、父親を亡くした孤独な少年アレックスは、父の友人だった中年男マルクに誘われて犯罪に手を出し、仲間の美少女アンナに惹かれるようになる…。

【感想】
名作映画という触れ込みで鑑賞したのだが、後から解説を読むまでどのあたりが名作なのか理解できませんでした。たしかに登場人物たちが皆濃いのと、映像が凝っている(洒落ている)。

これは好きか嫌いかに分かれるタイプでしょう。ただフランス映画ということもあって、最初からマニアックな人しか鑑賞しないようなので比較的評価は高いようである。特に普段からハリウッドのSFやファンタジーを小馬鹿にする鬱陶しい連中が好きそうな雰囲気を醸し出している。

SFメロドラマというよく分からない宣伝文句ですが、実際には近未来が舞台になっているだけでSF色は大して強くなく男女3人の恋愛模様が描かれています。女を置き去りにしてきた主人公がアンナという少女に惹かれるが、アンナは死んだ父親の友人である中年男マルクと恋人関係にある。

大変失礼ですが、主人公の男がかなりの不細工なので繊細な感情を表現するには適していた人材であったと思います。一方で少女はかなり美人で中年に惚れているという設定はギャップがありました。キャラは立っているのですが、癖が強すぎて個人的にはあまり好きになれなかった。

ラストは悲劇的な結末で印象に残りますが、同時にメロドラマの超定番的な終わり方でもあるので賛否両論でしょう。

20年前に鑑賞してたならハマってたかもしれませんね。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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クリエーター情報なし
アミューズソフトエンタテインメント


死海殺人事件

2016-01-20 19:01:42 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 マイケル・ウィナー
キャスト ピーター・ユスティノフ、ローレン・バコール、キャリー・フィッシャー、ジョン・ギールグッド、パイパー・ローリー、ヘイリー・ミルズ、デヴィッド・ソウル、マイケル・クレイグ、ニコラス・ゲスト、ジョン・ターレスキー
1988年 アメリカ
ジャンル サスペンス、ミステリー

【あらすじ】
ある日、アメリカの富豪が死亡した。彼の遺書には、子供たちと後妻エミリーにそれぞれ均等に財産を分与すると記されていたが、エミリーが高圧的に弁護士と子供たちを支配し、全財産を我がものにしてしまう。やがて、一家は豪華客船での世界旅行へ出掛けることに。この船には名探偵エルキュール・ポアロも乗り合わせていた。やがて船はエルサレムに寄港。しかし観光中のエミリーが何者かによって毒殺される事件が発生する…。

【感想】
アガサ・クリスティ原作。神秘の死海で起きた富豪殺人事件にいつもの探偵ポアロが挑む。

「この中に誰か犯人がいる」タイプの推理ものなので犯人が誰なのかを考えながら、鑑賞する楽しみがあります。私は「この人が犯人じゃ作品的に盛り上がりに欠けるな」という邪道な視点でずばり犯人は女医だろうと思ったのですが見事に外しました。ただ犯人の多くが、力の弱い女性だったり、権力を持っている人間が脅されてというパターンが多いですよね。やっぱり。

証拠の限られる難しい状況の中でポアロが見事に事件の真相を突くわけですが、推理に対してなるほどと唸るよりは「それ100%推測で証拠一切ないんじゃないの?」という気持ちが強かったですね。ポアロの推理があまりに完璧だったので犯人もすんなり認めてしまいましたけど、これならやってないと言い張れば逃げ切れるのではなかろうか。刑務所で接点があったという事実だけでそこで脅されていたという証拠まではなかったわけでしょう。

殺された母親もクズであるため子供たちも殺意を抱いていた関係で誰が犯人でも驚きがなかった。また隠すためなのだろうけど肝心の犯人の描写が浅く感情移入できなかったのが今一つでした。

アガサ・クリスティ原作の映画作品の中では出来は落ちるのではなかろうか。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ジェネオン・ユニバーサル

ノア 約束の舟

2015-09-03 18:11:30 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ダーレン・アロノフスキー
キャスト ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、ナーマ レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース、ケヴィン・デュランド、マートン・ソーカス、マディソン・ダヴェンポート、ダコタ・ゴヨ、ソフィー・ナワイデ、ドン・ハーヴェイ
2014年 アメリカ
ジャンル:アクション、ドラマ、アドベンチャー

【あらすじ】
ある夜、堕落した人間を滅ぼすため、大洪水を起こして全てを消し去り、新たな世界を作るという神の啓示を受けたノア。彼は、妻のナーマや3人の息子、養女のイラとともに動物たちを救うために箱舟の建造を始める。ノアの父を殺した宿敵トバル・カインは、これを知り、箱舟の強奪を計画。両者の戦いの最中、遂に始まる大洪水。地表が水に覆い尽くされてゆく中、箱舟に乗り込んだノアは、神から託された使命を家族に打ち明ける…。

【感想】
人類が存続したということはあの二人の双子の女の子が子供を産んだわけで誰が父親なのかが非常に気になった。

今更「ノアの箱舟」をそのまま映画化しても仕方ないので、多くの新解釈が加わっています。海外だとこの手の宗教が関わる話には神経質なので問題視されなかったのか心配になってしまう。

大体のストーリーの流れがわかっている中で進行していくわけですが、見どころかつサプライズ要素である新解釈の部分が弱く、感銘を得られませんでした。

結局の所、神の怒りを買った人類はほとんどが全滅するも、選ばれたもののみが箱舟を作り存続するわけだけど、それには想像以上に大変だったんだよというのが本作で描かれている部分でした。つまり結論に至る過程の部分。そのため通常のノアの箱舟の映画だったら洪水が襲うのは終盤ですが、本作についてはこれが中盤に構成されており、箱舟の中での出来事に多くの時間が使われています。

上記の見どころが平凡でもう少し、インパクトがあったらと思うのですが、やはり宗教団体からの抗議などもあるのであまり過激なことはできなかったのでしょう。

自分にとって印象深い作品にはなりませんでした。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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トランセンデンス

2015-08-27 21:44:14 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ウォーリー・フィスター
キャスト ジョニー・デップ、レベッカ・ホール、ポール・ベタニー、キリアン・マーフィ、 ケイト・マーラ、コール・ハウザー、モーガン・フリーマン、クリフトン・コリンズ・Jr、 コリー・ハードリクト、ジョシュ・スチュワート、ルース・レインズ、ザンダー・バークレイ、ルーカス・ハース、セス・アドキンス
2014年 アメリカ、イギリス、中国
ジャンル:SF

【あらすじ】
人工知能が人間の知性を超える現象=“トランセンデンス”を開発研究する科学者ウィルは、ある日、反テクノロジーの過激派組織の凶弾に倒れる。死の間際、妻エヴリンはウィルの頭脳をスーパーコンピューターへインストール。彼の意識はコンピューター内で生かされ、ネットワークの力で軍事機密から個人情報まで地球上のあらゆる情報を手に入れてゆく。自我を持った超頭脳は、やがて人類の想像を遥かに超える進化をし始め…。

【感想】
ジョニー・デップが少し見ない間にえらいおっさんと化していた。まあ他人の外見をどうこういうのは自分も同じだってことなのかもしれませんけど。

ジョニー・デップ演じる科学者の頭脳がコンピューターにインストールされ、世界を混乱に陥れてゆくSFサスペンス。

この映画が描いている世界は人間の意識のデータ化ということで、余命わずかになった主人公が自分の肉体を捨ててデータとして生きていく。ありふれたテーマですが、自分の肉体を捨てるまでの工程については興味深く観ることができた。

しかしその後が悪い。

データと化した存在が死んだ人間を生き返らせたり、瀕死の人間を治療してしまう能力を持ってしまうのは完全に一線を越えてしまっている。SFであってもある程度のリアリティは残すべきであって、ここまでやってしまうと説得力に欠け、世界観そのものを否定したくなってしまいます。

肉体を捨てたことで残された精神は別の存在になってしまうと見せかけて、最後は愛の力で・・・(バレなので一応伏せる)と話自体はきれいにまとまっていたのですが、そこに至る過剰な演出のせいで話にのめり込めなかったというのが全体的な印象でした。 映像は美しかったです。

余談だがモーガン・フリーマンはこの人が出てくるだけでなんかあるだろうという警戒心が働いてしまうので結果として意外性を奪う形になっていると思います。後継者と呼べるような人はなかなか出てきませんね。

お薦め度:★★★★☆☆☆☆☆☆

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ポニーキャニオン

キラーカーズ/パリを食べた車

2015-08-18 16:43:25 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ピーター・ウィアー
キャスト テリー・カミレッリ、ジョン・マイロン、メリッサ・ジャフラ、ケヴィン・マイルス
1974年 オーストラリア
ジャンル:アクション

【あらすじ】
オーストラリアの片田舎にある小さな町“パリ”。この町を通過しようとしたアーサーと兄の車は突然事故に遭い、兄は死亡、重傷を負ったアーサーは市長の家に滞在することに。

【感想】
私は「いまを生きる 」が最も好きな映画の一つなのですが、本作はその「いまを生きる 」の監督であるピーター・ウィアーの初監督作となります。初期作品には「ピクニックatハンギング・ロック 」とかマニアックなものが多いです。

「パリ」という小さな田舎のとんでもない閉鎖社会を描いた作品。前半はいかれた住民の不気味さに引き込まれ、後半はトゲだらけの奇抜な車が楽しませてくれる。中でもケヴィン・ベーコンにどこか似ている男がかなりインパクトがあった。ぜひ他の映画でも見てみたい。(かなわぬ希望かもしれないが・・・)

ただかなり人を選ぶ不謹慎な内容で拒絶反応を起こす人も多いと思います。しかも所詮はB級映画です。それでも独自の雰囲気は良く出ていたし、一つの作品としては完成されていました。予算のない中でこれだけのものを作り上げたことは評価できます。

雰囲気的に初代の「マッドマックス」に近いものがあると感じていたが、同じオーストラリアの映画ということでもしかしたら本作の影響を受けたのかもしれません。いや間違いなく影響を受けているでしょう。いろいろな映画を鑑賞しているとこのようなつながりを妄想できるもの一つの楽しみ方になります。

「いまを生きる 」が好きな人は絶対見るべし。こんな映画を撮ってたということを知ってるだけで見方が変わると思います。(これもブルーレイが発売されているが、需要がどこにあるのか理解できない・・・)

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

キラーカーズ/パリを食べた車 HDニューマスター版 [Blu-ray]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)

コレクター(2012)

2015-05-10 21:18:04 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 モーガン・オニール
キャスト ジョン・キューザック、ジェニファー・カーペンター、ダラス・ロバーツ、メイ・ホイットマン、マゲイナ・トーヴァ、キャサリン・ウォーターストン
2012年 アメリカ、カナダ、フランス
ジャンル:サスペンス

【あらすじ】
ニューヨーク州バッファロー。刑事マイクとケイシーは、3年に渡り“謎の売春婦失踪事件”を追っていた。毎年11月から3月の冬季に起こり、計7名の売春婦が姿を消していたが、捜査は難航。そんな2人の元に新たな被害者の報せが届く。それは、売春婦と間違われたマイクの17歳の愛娘アビーだった!誘拐事件は時間との戦い。発生後48時間を超えると、生存の可能性が低くなる。マイクとケイシーは必死に犯人の行方を追うが…。

【感想】
自分が知ってる「コレクター」と内容が全く異なるので少し困惑した。女を誘拐して拉致監禁するくらいしか共通点がありません。今後はこのような手法が増えるんでしょうかね。それなら続編という形にすればいいのにと思う。

1980年代に実際に起きた“ゲイリー・ハイドニック事件” をベースにしたサイコサスペンス。

(ネタバレになるのでぼかして書く)

実話をベースにした話にどんでん返しを入れるというのは実にセンスがないように思いました。観ている側が、予想できない展開にすれば何でもいいというわけではないでしょう。「ワイルド・シングス」みたいなネタでやっているならともかく。さすがにこれは無理がありすぎ。一気にトーンが下がりました。途中まではいい雰囲気だっただけに最後で台無しになってしまったのはとても残念でした。

誘拐された主人公の娘が、いかにも売春婦みたいな風貌でたしかに話の内容には沿っているのですが、それだけに感情移入しにくいものがありました。誘拐犯の結末からして主人公は何もしないまま終わってしまったように思います。続編を意識しているのかもしれませんが、仮に続編がなかったら不完全燃焼で終わってしまうし、かといって続編が観たいという気持ちもそれほど強く湧いてこないというのが正直な感想でした。

最近のジョン・キューザックはこんな感じの作品が多いですね。不作ながらもそれなりの個性を放っている印象ですけど、この状況が続いたら厳しいように思います。ジェニファー・カーペンターももっと売れてもいいと思ってましたが、こちらも出演作に恵まれていないようです。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

コレクター [DVD]
クリエーター情報なし
東宝

ストリートファイター(1975)

2015-04-26 13:41:06 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 ウォルター・ヒル
キャスト チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ジル・アイアランド、ストローザー・マーティン、ブライオン・ジェームズ
1975年 アメリカ
ジャンル:アクション

【あらすじ】
1930年代のニューオリンズ。とある倉庫で男同士が壮絶に殴り合う闇試合を見た流れ者チェイニーは、ストリートファイターのマネージャーのスピードに自らを売り込む。そして翌日、試合に臨んだチェイニーは難なく相手を倒してしまった。チェイニーの強さに味をしめたスピードはやがて、ストリートファイトの世界でチャンピオンの座に君臨する強敵ジムに勝負を申し込む。やがて多額のファイト・マネーを賭けた試合が行なわれ…。

【感想】
「ストリートファイター」と言えばジャン=クロード・ヴァン・ダム主演のかの迷作が悪い意味で有名ですが、本作はチャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンという西部劇の印象が強い二人の共演作。ウォルター・ヒルの初監督作品という位置付けでもある。

特にジェームズ・コバーンは西部劇が下火になったから新しい分野に進出したのではないかと疑うほど自分の中では西部劇以外に出ているのは違和感がある俳優だったりする。

流れ者とそのマネージャーがストリートファイトで金を稼ぐ。

チャールズ・ブロンソンが年老いてもガチな殴り合いを演じるシーンはまさに役者魂を感じました。1975年であることを考えるとかなり危険な撮影だったはずです。本作の見どころはこの部分が全てでしょう。

ただ映画としてはその内容に面白味を感じないところが痛い。同じようなタイマンの殴り合いが最後まで続くとさすがに飽きてきました。一対一の勝負ということでどうしてもバリエーションに乏しく、どの試合も同じような展開になりがちだったと思います。

また主人公がなぜ異様に格闘が強く、このような流れ者をしているのか素性がほとんど語られていないのは男の悲哀とかミステリアスな雰囲気を出す為の意図的な演出なのでしょうが、私にはもう少しだけ説明してほしいように感じました。このあたりのさじ加減は監督の力量によるものが大きいと思う。

チャールズ・ブロンソンの特徴である男臭い作品ですけど、全盛期と比べるとやはり男臭さが衰えたように感じました。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆ 

ストリートファイター [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

リベンジ(1990)

2015-04-20 20:15:42 | ★★★★★☆☆☆☆☆

監督 トニー・スコット
キャスト ケヴィン・コスナー、アンソニー・クイン、マデリーン・ストー、サリー・カークランド、トーマス・ミリアン、ジェームス・ギャモン、ミゲル・ファラー
1990年 アメリカ
ジャンル:アクション、ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
海軍パイロットのコクランは退役後、自由な生活を満喫しながら、メキシコに住む元上官で旧友ティブロンの邸宅を訪れる。コクランはそこで若く魅力的なティブロンの妻ミリエアと出会い、惹かれあう。だが、ある日その関係に気付いたティブロンによって、コクランは半殺しに、ミリエアは何処かへ追いやられてしまう。生死の境を彷徨いながらも一命を取り留めたコクランは、ティブロンへの復讐を誓い、ミリエアの行方を追うが…。

【感想】
ケヴィン・コスナーという俳優は自分の中では最盛期よりも「ウォーターワールド」で毛髪が水に濡れてヒヤヒヤもので見てられないことになっていた印象の方が強烈だったりする。本作はそれより5年ほど前ですが、まだ全然カッコいいですね。

よくあるタイプの復讐ものなのだが、ケヴィン・コスナー演じる主人公が不倫した女の旦那の逆鱗に触れてボコボコにされてリベンジを決意するという展開ははっきりいって不倫した主人公の自業自得としか言いようがありません。これで感情移入しろというのは無理でしょう。

また主人公が元パイロットで退職後にわざわざメキシコで暮らすという基本設定に全く関連性が見い出せず、ただの蛇足にでしかありません。元パイロットなんて説明はいらなかったと思う。私にはただの尺稼ぎにしか思えませんでした。

前半の隠れて不倫しているまでがヒヤヒヤもので、バレてしまってからの展開がありきたりで全く面白くないという盛り上がりに欠ける内容で逆の形である前半が退屈で後半が面白い方が映画としては評価できたでしょう。美人のヒロインがナイフで口を引き裂かれるというのは結構ショッキングな話ではありますが、どこか別の作品で見たことがあるような気がしてならない。本作がオリジナルだったら謝ります。

ケヴィン・コスナーのスター性と前半のスリリングを楽しむ映画でした。前半だけでいいと思う。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン