11月7日に開催された“小学生低学年関西大会第3節”において、リーグ戦Bブロックが終了した時点で草津リトルパンサーズBと京田辺リトルワイルドローバーがいずれも2勝0敗1分けで同率1位となり、決勝トーナメント戦の組み合わせにあたって1位と2位を決める必要があった為、急遽“タイブレイクシステム”によるブロック1位決定戦が行われることになりました。動画はその時の様子を収録したものです。
“タイブレイクシステム”とは、試合が同点で終了した時に決着をつけなければならない場合に用いられるのですが、制度的にも演出的にもなかなか良くできたシステムで、以前にもこのブログの特集記事で取り上げさせて頂いたことがあります。
その記事についてはこちら↓
フラッグフットボールの「?」〈4〉 延長戦 “タイブレイクシステム”の妙
話は戻りますが、この時、リトルパンサーズBチームには、何としてもBブロックを1位で通過しなければならない理由がありました。
もしも2位通過となった場合は、決勝トーナメント1回戦(準決勝)の対戦相手が、既にAブロック1位通過を決めている“リトルパンサーズAチーム”、つまり味方同士のつぶし合いになってしまうのです。
そしてそれはA・B両チームそろって一緒に西日本大会に出場するという夢が消えてしまうということでもありました。
実は関西大会の第2節が終わった後に、Bチームだけで集まってこの日の為に特別に練習を行ったという話も聞いています。
それは味方同士のつぶし合いの為ではなかったはず。必ず1位通過し、他チームとの西日本大会をかけた決戦に臨みたい!
小学1・2年生の選手達に大きなプレッシャーがかかる中、タイブレイクは行われました。
タイブレイクというのは、すぐに決着して欲しいのに、動画の通り第4ピリオドまでもつれこむと、ハラハラ・ドキドキ感がどんどん増していくので心臓に良くないですね。
その重圧の中で選手たちは良くやりました。最後はパスプレーで勝利! 見事1位通過で決勝トーナメントに進出したのでした。
この後、結果的に準決勝で敗れ、3位決定戦ではラストプレーで逆転負けを喫し4位でシーズンを終えた低学年Bチームでしたが、もしもリーグ戦2位通過で決勝トーナメントに臨んでいたとしたら、たとえ大会で3位入賞できたとしても、残念な思いの方が強かったと思われます。
それほどまでに重大な局面を見事に切り抜けて、最後まで夢をつないだ低学年Bチームの戦いぶりは、デビュー戦の劇的な同点劇から関西大会自体を盛り上げてくれました。
今大会の主役は、入賞したリトパン3チームよりも、むしろ低学年Bチームだったのではないかと思います。 プライマリーB旋風だ!
この大会で、接戦を勝つ喜びと負ける悔しさを知った低学年Bチームの選手たちは、来年必ずさらに強くなって活躍してくれると思います。
来年もまた楽しみですね。
(記:若菜)