ずいぶん昔、10代の頃、父の職場でたまにアルバイトをしていた頃の事
一緒にバイトしていた女性は大学生だった
とても聡明で真面目で性格も明るく、 私にはお姉さん的存在で慕っていたし
その人の家にも遊びに行ったりするほど親しかったし、可愛がってもらった
たまたま、その人の甥っ子は私とおない年で兄と同じ学校、 ご両親も堅いお仕事
をしている人で、本人も明るい性格で、 2度、 私の家に来た事もある
ある日、その甥っ子さんが家に遊びに来た日の事
庭に出た私は、 たまたま、その甥っ子さんが部屋に一人でいる所を庭から見る。
本人は私が見ている事に気づかない
すると、 甥っ子さんはソロソロと家の引き出しに近づいて、無断で引き出しを開けた
そして、物色している
私は怖くて、後ろに下がった
他人の家に来て、他人の家の引き出しを開けるの・・・・ ?
見てはいけない場面を見た気がして声が出ない
その戸棚や引き出しには大した物は入っていない事もわかっていたし
見なかった事にしようとさえ思った
そんなある日、母が一人で家にいた日
「○○君(甥っ子さん)が来たけれどね・・・お金が無くなったのよ」と言う
大した金額ではなかったけれど、母は、お金の管理はキチンとしているし
こんな事を母から聞くのは初めての事だった
すぐに、あの時の場面を思い出して怖くなる・・・・
でも、 何かの勘違いであってほしいと思った
それ以来、 その甥っ子さんは家には来なくなったし
父の職場が変わり、アルバイトの女性とも疎遠になった
昨日、 なぜか、その甥っ子さんの夢を見て、背筋が凍りそうになる
なぜなのかはわからないけれど、
真摯にコツコツと生きて行きなさいと言う、母からのお知らせかな ?
・・・・・大丈夫・・・どうにか生きているよ・・・と、つぶやく