ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

介護保険事業状況報告より

2007年09月09日 | 介護保険の話
さて、これを書いたらビールを調達(笑)

先日WAMや厚労省HP、ニュースを見ていてふと思った。

少子高齢化と財源 消費税が有力候補
さて、介護保険の財政耐久力ってどうなんでしょうね?
少子高齢化を迎えるに当たって、横領とか無駄遣いとか、
安易な総抑制をやっている場合じゃなく・・・

厚労省HPをみてみると、
介護保険事業状況報告(平成19年4月分)
ここの概要によると、

・第一号被保険者数:2682万人

・要介護(要支援)認定者数:440.8万人(第一号被保険者数の16.4%)

・居宅(介護予防)サービス受給者数:254.3万人

・地域密着(介護予防)サービス受給者数:16.8万人

・施設サービス受給者数:80.9万人
 うち介護老人福祉施設:40.0万人 
  老人保健施設:30.0万人、
  療養型:11.4万人

・サービス受給者総数:792.8万人(第一号被保険者数の29.5%)
 #ここはLifeが計算しました。

・保険給付費総額:4,408億円
 うち居宅:2.172億円、地域密着サービス:313億円、
 施設:1,923億円

となってますなあ・・・

んで、もう少し詳しく見てみる。

居宅サービス受給者数
・要支援1:289083人(約143億6740万円)
・要支援2:299440人(約311億4180万円) 
・要介護度1:626898人(約1039億4000万)
・要介護度2:483198人(約941億2700万円)
・要介護度3:340367人(約910億4820万円)
・要介護度4:215513人(約659億4700万円)
・要介護度5:139176人(約498億6680万円)

となった。
人数の後ろの金額は、
私が単純に人数に各要介護度別利用限度額をかけたもの。
気分で繰上げしているので、ご容赦願いたい。

厚労省の資料には、各要介護度別給付費も載っている。

・要支援1:79億9900万(約55%)
・要支援2:139億9300万(約44%)
・要介護度1:422億5900万(約40%)
・要介護度2:452億3700万(約48%)
・要介護度3:437億4000万(約48%)
・要介護度4:346億9500万(約52%)
・要介護度5:272億5800万(約54%)

であった。
後ろのカッコの%は私が上記の利用限度額に対する割合を計算したもの。
細かい数字は違うかもしれないが、ご容赦いただきたい。

しかし、厚労省資料に私の計算を加えて考えてみると、
65歳以上の人口の約3割の方が何かしらの介護保険サービス利用。

さらに介護保険利用実績がある方でも、
利用限度額の40~50%のご利用である。

それも要介護度1が40%と一番低いのは問題ではないか?

この状態で、財政危機がささやかれ・・・?
4408億円×12ヶ月=5兆2896億円。

そしてこれからは、在宅ケア・在宅での看取りをすすめるという。
しかし、この利用実績金額で支えられるのか?
また給付費が増えたら、削減に走るのか?

必要なところには金額はさけられないものか?
そして、そのことをそろそろ現役世代も見つめるべきではないか?

そんなことを考えた資料である。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ぷろPTさん (life-reha-care)
2007-09-17 08:59:26
痛みが出るとは思ってないことが多そうですね。
彼らは「間違ってました」とは言えないですからね。

自立支援法の改正も行うということは、
現行制度がうまく機能してない、
ということでもありますね。
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Unknown (ぷろPT)
2007-09-16 12:16:31
政府はある程度、弱者に痛みが出てからでないと対応しないのでしょうね。痛みくらいですめばいいですが、命を落とす人が出てきている現状で、誰が責任を取るのでしょうか?
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ぷろPTさん (life-reha-care)
2007-09-16 08:57:23
先週後半は出張に行ってました。
コメントが遅くなって申し訳ないですm(__)m

社会保障を国民・国全体でどういうデザインを考えるか?
パチンコ産業30兆円。
これは医療・介護給付費とほぼ一緒ですね。
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Unknown (ぷろPT)
2007-09-12 12:42:30
さすがLifeさん、ビールを飲む前の一仕事にしては、濃い作業をしていますね。官僚はこのような計算を机上の上でやって、どこを削ることができるか、削減のチャンスをねらっているんでしょうね。病気の予防を期待する健康産業が9兆円産業と聞いたことがありますが、いずれにしてもお金がかかる。高齢者の、生活保護者の急増など、やはり政策的に抜本改革が必要なんでしょうね。
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