新刊の森

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年始の休みに最適な「現代思想 2019年1月号 総特集=現代思想の総展望2019」

2018年12月26日 | 新刊書
現代思想 2019年1月号 総特集=現代思想の総展望2019 ―ポスト・ヒューマニティーズ―
小泉義之 (著), 千葉雅也 (著), 仲山ひふみ (著),


例年のように年末年始にまとめられる「総展望」ものですが
総括するのはつねに有用です。
今年はAIがらみで「ポスト・ヒューマニティ」をテーマとするようです。
目次にみられるようにユニークな概括が試みられているようです。
年始の休みに最適な一冊かも。


ムック: 310ページ
出版社: 青土社 (2018/12/26)
言語: 日本語
ISBN-10: 4791713753
ISBN-13: 978-4791713752
発売日: 2018/12/26


「ポスト・ヒューマニティーズ」の誕生を宣言
思弁的実在論・新しい唯物論・オブジェクト指向存在論…といった思想の新潮流にAI・人新世・フェミニズム・加速主義…といった社会の諸問題が絡み合う。私たちはここに「ポスト・ヒューマニティーズ」の誕生を宣言し、主要な論者たちとともにそのひらかれつつある未来を展望する。


【目次】


特集*現代思想の総展望2019――ポスト・ヒューマニティーズ



≫≫Post / Non-Human(ities)
【討議】
小泉義之 千葉雅也 仲山ひふみ / 思弁的実在論「以後」とトランプ時代の諸問題

【思弁的唯物論/新しい実在論】

Q・メイヤスー 立花 史訳 / 反復・重復・再演 意味を欠いた記号の思弁的分析
P・ボゴシアン 島村修平訳 / 規範的なものについての相対主義
近藤和敬 / メイヤスーとバディウ 真理の一義性について


≫≫Nature / Materiality
【自然/人新世】
I・H・グラント 浅沼光樹訳 / 自然はあるがままにとどまるのか――力動性と先行性基準
篠原雅武 / 人新世的状況における「人間の条件」の解体についての試論 ポスト・ヒューマン公共空間へ

【身体】
入不二基義  / レスリング行為/レスリングする身体


≫≫Social Theories
【加速主義/新反動主義】
N・ランド 小倉拓也訳 / 死と遣る――タナトスと欲望する生産についての所見
水嶋一憲 / コミュニケーション資本主義と加速主義を超えて――横断個体性の政治のために

【フェミニズム】
R・ブライドッティ 門林岳史 増田展大 訳 / 批判的ポストヒューマニティーズのための理論的枠組み

【討議】
岸 政彦 信田さよ子 / マジョリティとはだれか


≫≫Art / Aesthetics
【オブジェクト】
G・ハーマン 飯盛元章 小嶋恭道訳 唯物論では解決にならない 物質、形式、ミーメーシスについて


≫≫Chart
【図解】
ポスト・ヒューマニティーズの思想地図と小事典 / 飯盛元章



【連載】

短期集中連載●政治的省察●最終回
宇野邦一 / 最悪の政治

連載●瓦礫(デブリ)の未来●第一八回
磯崎新 / 巨大数

連載●分解の哲学●最終回
藤原辰史 / 「分解の哲学」終章

連載●科学者の散歩道●第五四回
佐藤文隆 / 漂流はじめた「物語」 湯川終焉と「海外」と

連載●家族・性・市場●最終回
立岩真也 / 最終回

【研究手帖】
福尾匠 / 思弁的実在論における読むことのアレルギー


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