新刊の森

人文分野を中心に、できるだけその日に刊行された面白そうな新刊を、毎日三冊ずつ紹介します。役立ちそうなレシピにも注目。

「ベルクソン『物質と記憶』を再起動する」

2018年12月25日 | 新刊書
ベルクソン『物質と記憶』を再起動する――拡張ベルクソン主義の諸展望 単行本
村上靖彦 (著), 三宅陽一郎 (著), バリー・デイントン (著),


ベルクソンの著作の中でも『物質と記憶』はもっとも難解であるとともに
もっとも魅力的な本でもあります。
「拡張ベルクソン主義宣言」と銘打ったシリーズは
この『物質と記憶』を集中的にとりあげています。
シリーズ三作、どれも読んでみたくなります。

なおシリーズの残りの二作は
シリーズ第一巻 ベルクソン『物質と記憶』を解剖する
シリーズ第二巻 ベルクソン『物質と記憶』を診断する
です。





単行本(ソフトカバー)
出版社: 書肆心水 (2018/12/25)
言語: 日本語
ISBN-10: 4906917860
ISBN-13: 978-4906917860
発売日: 2018/12/25
¥ 3,888



内容紹介
拡張ベルクソン主義宣言! 第三弾、完結編
ベルクソンから人工知能の未来を展望する

時代にあまりに先駆けて世に出たがゆえに難解書とされてきた『物質と記憶』を、隣接諸領域の最新成果と接続しつつ現代的に読み解く野心的シリーズ最終巻。シリーズ完結を機に、品切中の第一弾『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』を増刷。

目 次

序 論……平井靖史

第1部 持続と生

『物質と記憶』における生……フレデリック・ヴォルムス(天野恵美理訳)
ベルクソンの実証的形而上学をめぐって……安孫子信
ベルクソンにおける現働的なものと潜在的なもの……ポール=アントワーヌ・ミケル(天野恵美理訳)
現象学をベルクソン化する……村上靖彦
《コラム》経験の拡張……増田靖彦

第2部 意識と過去

脳型ロボット研究に基づく意識及び自由意志の統合的な理解……谷 淳(石渡崇文訳)
ベルクソン・モデルの人工知能への取り込み……三宅陽一郎・平井靖史
鼎談 ベルクソンと人工知能の未来……谷淳・三宅陽一郎・平井靖史
《コラム》拡張ベルクソン主義とエンジニアリング――持続の工学的再構成は可能か?……三宅岳史
無時間的汎心論……バリー・デイントン(木山裕登訳)
時間は何を保存するか――ベルクソンにおける出来事個体の数的同一性の創設とイメージの問題……平井靖史
《コラム》持続一元論および時間の線イメージ――平井靖史氏とバリー・デイントン氏へのコメント……伊佐敷隆弘

第3部 緊張と拡張

溺死する心――心理学にとってのベルクソンの継続的な妥当性について……スティーヴン・D・ブラウン(山内翔太訳)
純粋記憶の「自覚」――西田幾多郎の絶対無の哲学からの(過剰)解釈……杉村靖彦
《コラム》記憶における「開いたもの」と「閉じたもの」……伊東俊彦
『物質と記憶』から『想像と発明』へ――ジルベール・シモンドンとイマージュのもう一つの理論……アンヌ・ルフェーヴル(米田翼・山根秀介訳)
extensionと縮約――『物質と記憶』第四章におけるベルクソンの直観を再考する……平光哲朗
関係と偶然――『物質と記憶』をめぐる「持続」解釈の試み……永野拓也
《コラム》物質は自由か――『物質と記憶』によって広げられる問いとその射程……谷口薫

人名索引・事項索引


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