■内村鑑三・・・明治-昭和時代前期のキリスト教思想家。『代表的日本人』というタイトルの本を英語で書いた。この本は、西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮の五人の生涯を書くことで日本人の精神性を世界にむけて発信した。
この位のざっくりした知識しかありませんでしたが、キリスト教思想家がなぜこの内容の本を書いたのかにずっと興味は持っていました。調べることもせず月日が経っていましたが、今夏、軽井沢で仕事をする機会があり、「石の教会 内村鑑三記念堂」を訪れました。
内村鑑三の信念を持った波乱万丈の生き方にも心打たれましたが、石の教会(ケンドリック・ケロッグ のオーガニック建築)そのものも芸術・巨大な現代アートのようでした。ニューヨークで観たグッゲンハイム美術館を造った巨匠フランク・ロイド・ライトに師事したとパンフに書いてあり、激しくナットクしました。
■夏に訪れてとてもよかったので、先日10月の打ち合わせで軽井沢に行った時にも再びじっくり観てきました。1度目は教会内部に入ることが出来ませんでしたが、2度目の時は入館し運よく解説も聞くことが出来ました。アッ!と驚きました。キリスト教会に必ずあるはずの十字架がないのです。。。
無教会主義の創始者だということも、無教会主義という存在さえも知りませんでした。戦争に反対し無教会主義に至る内村鑑三の足跡を館内の年表で読みウ~~ン!と唸りました。
▼以下はパンフより。
『祈るとき、その場所が教会になる
内村鑑三が掲げる自由は、妥協のない純粋な自由。キリスト教を含むすべての主義(イズム)から離れよと説く。
教会は祈りの場であって、建物のことではない。私たちがこころから祈ることができるすべての場所が、真の意味での教会であるという思想。
石の教会に入って、目を閉じると、普段の生活から離れて、気持ちが洗われてゆくのがわかる。』
『無教会、非建築、石の教会。
自然の中にいて、やがて自然の一部になったかのような、何ものにも縛られない自由。
内村鑑三の無教会思想は、何も規制することのない生きた建築、オーガニック建築によって蘇り、この地、軽井沢で、今も息づいている。』
最後まで読んでくださった方ありがとうございます♥ 今夜は物想う秋でした。。。