偉業
イチローか日米通算4000安打達成
ヤンキースのイチロー外野手は、笑顔を交えながら感慨深そうに日米通算4000安打達成の感想を語った。
――今の気持ちは。
「実際にヒットを打ってみて、あんなふうにチームメートが喜んでくれるとは全く想像していなかった。特別な瞬間をつくってもらった」
――記録について。
「こういった区切りのいい数字は1000回に1回しかこない。4回重ねられたことにとても満足している」
――達成のペースは。
「これが大事なところ。30年で打ってもさむい。ことしがレギュラーの年と言えるか分からないが、毎日プレーして平均して(1年で)200(安打)。それなりの数字だと思う」
――順調に積み重ねてきた。
「今もそうだが、今日の結果がないと明日はないということがずっと続いている。1本目を打ったときに、将来4000を目指すと言ったらばかと言われるが、4000どうですかと聞かれた瞬間をつくれたことに満足している」
――記録の価値をどう考えるか。
「将来、死ぬ前に何となく悟り、死んでいくものだと思う。自分では成長したかどうかは分からない。そうなると信じてこれからもプレーしていきたい」
――通算5000安打の可能性は。
「精神や肉体の状態がどうなるか分からないが、年齢に対する偏った見方が僕以外のところでない限り、可能性はあると思う」(共同)
そして陰ではこんな努力も
徹底した自己管理と準備。もはや代名詞となっているが、本人は「当たり前のこと」と言い切る。オリックス時代の94年に日本球界初のシーズン200安打を達成し、04年マリナーズではシーズン最多安打記録の262安打。10年には前人未到の10年連続200安打を果たした。イチローの22年間は「当たり前」を極限まで洗練させ、ヒットを打つことを「当たり前」に近づける過程でもあった。
日本から持ち込んだ、特製トレーニングマシンによる独特の調整法にこだわる。関節の可動域を広げ、筋肉の柔軟性を高めるとともに、疲労を軽減する。今季からはニューヨークの自宅、ヤンキースタジアム、フロリダ州タンパのキャンプ施設と3カ所に置いた。総額は約4000万円。筋力アップを図るものは一台もない。このマシンを起床後、練習前、練習後、試合中に使い、筋肉の柔軟性を保っている。
既存の体づくりを続けても思うようにプレーできないと気付いたのが98年ごろ。試行錯誤のかいあって、メジャー12年間で故障者リスト入りは09年の胃潰瘍による1度、欠場は41試合しかない。マシンを持ち込めない遠征先では、ネット通販で購入した1個4000円のストレッチ用ボールが「友達」だ。ロッカーの前では暇さえあればこのボールを使ってストレッチに励む。「4000万円」と「4000円」の投資が、4000安打を陰で支え続けた。
周囲には「50歳までプレーできればいい」と語っている。試合後に5000安打達成の可能性を問われると、こう答えた。「精神や肉体の状況がどうなるか分からないが、年齢に対する偏った見方が僕以外のところでなければ、僕は可能性はゼロではないと思う」。既存の概念を、そのバットで打破し続けてきたイチローが、次なる目標を定めた。
スポニチアネックス 8月23日(金)7時2分配信
凄い記録
おめでとう
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