象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

『スノーデン』に見るアメリカの闇

2017年11月24日 22時04分43秒 | 映画&ドラマ

 全く笑えない漫画の様な、それでいて怖くなる様なお話です。

 日本が、NSA(アメリカ国家安全保障局)の契約社員如きに(と言っては失礼か)、丸裸にされてたとは。スノーデンがどうのと言うより、こっちの方が辛いし、悲しい。
 スノーデンもアメリカも、相手を丸裸にしたつもりが、自分達が丸裸にされてたとは、全く笑うに笑えない話。NSAは違法となる米国人の通信までをも傍受してたのだ。"安全に暮らしたかったら、情報を曝け出せ"というアメリカの驕り高ぶった倫理観も、スノーデンの安売りな?裏切りを目の前にすると、どちらが正義なのか?これじゃ両者とも裏切りじゃないかと、勘ぐってしまう。

 全く、正義とは脆いし、真理とは儚い。しかし、これ程の茶番劇をを映画化したオリバーストーン監督こそが、正義と真理を貫いた真のヒーローではないか。
 当然、自国のアメリカでは資金提供はなく、イギリスとドイツが資金援助し、ドイツで撮影が行われた事も、物語以上にユニークに映る。

 NSAと主要IT企業の癒着なんて、聞いて呆れる。もうこれは漫画の世界か。所詮、セキュリティなんて大人のオモチャに過ぎないのか。表玄関だけは、セキュリティという名目でしっかりと閉ざされ、裏窓はNSAの為に開けておく。こういう事が当り前の様に行われるネット社会に明日はあるのか。
 全く、考えれば考える程、互いにやってる事の幼稚さと安直さに呆れてしまう。アメリカが罰せられるのか、スノーデンが逮捕されるのか。それは世界中の人々が決める事だろう。ホント、今のアメリカは叩いても治らない。
 
 もうこうなったら、スノーデンにトランプとロシアとの癒着を暴露してもらって。トランプが罷免された時に、英雄としてアメリカに戻ってくるというオチはありだろうか?


4 コメント

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【今更じゃなくて、今頃「スノーデン」!?】 (肱雲)
2018-11-23 07:10:55
象さん、こんにはは、肱雲です。今頃になって、スノーデン・コメントをさせて頂く事、大変、申し訳ありません。先程、貴方のブログを拝見してて、このコーナーに遭遇したもので、ホントに今頃になりました。さて、スノーデンですが、これはホボ真実でしょうね。既にNHKまで特番してた程ですから、間違いないでしょう。彼はよく生き延びているものだと思います。金正恩に直接、関係あれば、義兄ヨンナム氏と同じ道を歩み、暗殺の憂き目に遭ったでしょう。兎に角、彼の訴えは、「不都合な真実」に迫るもので、我々が如何に丸裸同然で監視され、コントロール支配された管理社会で、飼い殺しされているかを、告知してくれているものです。私は、この「スノーデン」を見て以来、自分のパソコンのデスクトップ上に付けられてる小さなカメラの丸穴を、テーピングして、こちら側が見えない様、マジ卍、塞いでいます。これから、時折、こんな感じで貴方の映画論に、コメントさせて頂いても宜しいですか。
読者登録有難うです。 (lemonwater2017)
2018-11-23 07:57:08
肱雲さん、読者登録有難うです。
こちらこそ宜しくです。

 私もスノーデンの映画は、結構な衝撃を受けました。こんな漫画みたいな事が起こり得ると。

 多分、日本人の殆どの個人情報は盗まれてる、又はその可能性が強いと思った方がいいでしょうね。勿論、企業も含めてですが。

 情報戦と言えば、既に第二次世界大戦で、米英独露間で盛んに行われてた事なんですが。当時は日本は大きくこの情報戦に遅れをとってました。そして、戦後70年経ってもそのままです。

 今回のゴーンの不正なんかも、やりきれなくなりますね。4年前から危惧されてた事です。

 今までは、島国という海に囲まれてたお陰で救われてた部分も多かったんでしょうが。ネット全盛の今、そういった優位性は全くないですもんね。
 それに全てが東京に一極集中する日本。ミサイルを一発東京に落とされたら、それで終わりなんですかね。

 愚痴っぽくなりましたが。これからも宜しくです。
【象さんはレモン水さんなんですね?】 (肱雲)
2018-11-23 10:00:23
レモンウォーターで思い出したんですが、「シェイプ・オブ・ウォーター」も、何か切なく心動かされた映画でした。私が今、愛犬と溺愛関係継続中であるのも関係しているせいか、この作品の言わんとするテーマは、ある程度、鈍感なこの私にも伝わって来ました。そして、私の今、拘って考えてる事を、この原作者やこの映画関係者も、何かしら共通して抱いているのではないだろうかと、思ったりもしました。それは、「人間中心主義」の再興です。このテーマは、ルネサンスの時代、中世までの基督教=「神」中心主義に抗するものとして、人文主義=ヒューマニズムと並行して唱導されたテーゼでもありました。でも、人間以外の生物への眼差しが、どんどん軽薄にならざるを得ない、端緒ともなったのではないでしょうか。私は、人間もサルから進化したとするダーウィンの「進化論」を前提とするならば、我々の遺伝子にも下等動物の血が色濃くインプットされているのだという事を、忘れてはならないと思うのです。そして、この考えをかなぐり捨て、我々人類が高等動物の頂点に立つ、正しく「動物界の神」の如く振舞う言動を、常識としてしまっているのが現状ではないでしょうか。そうした考え方が、様々な問題を引き起こす元凶ともなり、我々人類史の行き詰まりにも繋がっていると思えるのです。だから、人間以外の動物や植物にまで、それらが有するであろう「苦痛」を勘案した、人間社会の構築に転換する必要があると、マジ卍で考えているのです。それは、私の一大テーマである、「痛み」が全てのシステム作りの原点にあると言う、問題意識にも深く関わっていくと思われるのです。一応、この件に関する講釈は、ここまでにしておきます。ウォーターレモンさん、大いに語り合いましょうね。僕、暇人です。毎日が、連休真最中です。悪しからず。
シェイプ・オブ・ウォーター (lemonwater2017)
2018-11-23 17:56:03
こんばんわです。

シェイプ・オブ・ウォーターは見た事ありませんが、タイトルからして名作の雰囲気が。

 人間という生き物は、あらゆる脊椎動物の中でも最高に傲慢な生き物ですかね。生き物の歴史で見れば、ワニとかサメの方がずっと先輩なのに、研究すらしない。

 全く学ぼうという意識が欠如してるんです。これ程迄に進化が止まった脊椎動物も他にはいないでしょう。

 蛇も共食いをしますが、人類はその桁が規模が全く違う。人類である事が情けなくなるかもですね。

 テーマから外れたみたいでスンマセン(笑)。

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