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[FT]NEM流出でも仮想通貨で投資家のリスク選好高く?

2018年01月30日 17時04分51秒 | 市場動向チェックメモ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26300810Q8A130C1000000/?n_cid=DSTPCS001

[FT]NEM流出でも仮想通貨で投資家のリスク選好高く?
仮想通貨 FT
2018/1/30 14:36

Financial Times

 映画「007ゴールドフィンガー」でジェームズ・ボンドが対峙したのは、(米国連邦金塊貯蔵庫がある)フォートノックスの金塊に放射性物質を浴びせて使用不可能にし、金価格をつり上げようとする企てだった。「007死ぬのは奴らだ」では悪党が市場をヘロインであふれさせて価格を暴落させようとした。仮想通貨取引所コインチェックから約580億円相当の仮想通貨「NEM」が盗まれてから4日たったが、市場はいまだにこれがどちらの007の筋書きにあてはまるのか分からずにいる。

コインチェックが入居するビルの案内表示(29日、東京)=ロイター

 コインチェックは最近まで、ゴールデンタイムのテレビコマーシャルや東京の大型広告掲示板で宣伝し、一般の投資家を取り込んできたが、同社が生き残れるかどうかは、今回の流出事件がもたらした多くの謎の一つだ。だが、NEMを発行するNEM財団のジェフ・マクドナルド副代表は007が示す価格の難問を浮き彫りにした。同財団が示唆したとおり、盗まれたコインにタグ付けして市場取引から締め出した場合、残りのコインの価格は急騰するだろう。もしそれが実現せず、ハッカーが戦利品を大量に投げ売りした場合、NEMの価格は急落して本当の窮地に陥りかねない。

■心配は不要

 26日にコインチェックからの不正流出が発覚して以来、NEMはこうした両極端の不確実性(シナリオ)を反映した取引となっている。急落した後、大きく反発したのだ。29日は弱含みだったが、現在は流出前の水準に戻し、事実が明らかになるまでは様子見の展開となっている。だが、主流の投資家はこれを心配すべきだろうか。コインチェックは最大の取引所ではないし、NEMも最大の仮想通貨ではない。他の全ての仮想通貨と同様に、この事業全てが所詮、架空のものだとの見方もある。

 ただ、一段と無視できなくなってきたのは、日本の家計で起きている仮想通貨ブームが(経済に)もたらす効果とリスク選好度への影響だ。野村証券のアナリストが2017年12月末、ビットコインの急上昇で富が増え、18年第1四半期の消費に非常に大きなプラス効果をもたらす可能性があると示した際には、思惑先行に思えた。

 ところが、個人の株取引は17年に16年比15%増加した。個人投資家の株のバイブルである「会社四季報」を出版する東洋経済新報社が最新版の販売が前年より50%伸びていることを明らかにした29日、仮想通貨で日本人がメインストリームのリスク資産の魅力に目覚めるという説が現実味を帯びてきた。こうした変革を長く待ち望んできた安倍晋三首相は、NEMが「007ゴールドフィンガー」の筋書き通りになるよう祈っているのかもしれない。

By Leo Lewis

(2018年1月30日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2018. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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