
道に戻って下流へ向かう。
つぎは石原橋だなと思っていたが、途中に小さな橋があった。
白い直線の橋で、赤茶の柵のような欄干が付いていた。
道路から低い階段を上って、橋の上に出る。
人専用の歩道橋のようだった。橋の上には一羽のハトがいた。

橋から上流側を見る。
緑の奥に、白い建物がわずかに見えた。
合流点の対岸にあった白い施設と思われる。

橋の下を覗くと、ここにも多くの鯉が群れていた。
お茶屋橋ほど、騒がしくないが、密集して泳いでいた。
その中に、一匹だけ緋鯉がいた。まさに紅一点であった。

下流側は、川幅も広く、緑に覆われた中州も出来ていた。
右岸には樹木が茂り、川面に影を落としていた。
その直ぐ先に石原橋があるはずであった。