日本式読み方で「キールン」と「キューフン」で現地では「チーロン」「チョウヘン」と発音する。又「分」の字は正確でなく日本漢字にない「人偏」の「イ」がついて「ィ分」となる。
台北から車で「九分」へ。高速道を一部利用しても一時間かかる。こんな交通不便な所がいつ頃からどうして観光バスが押し寄せる人気スポットにのし上がったのか分からない。30年代に金が発見されてからの賑わいが金鉱が廃れても残っているのではないか? 雰囲気は京都の八坂神社に続く長い坂道の両側に土産物店が並び客を呼び込むかけ声と雑踏にそっくり。ただ一方は目玉が神社だけどこちらの坂の上の寺は人影がない。ちょっとすいてる茶芸館に入って烏龍茶を注文。遥かに海を眺める。10キロ先は日本領海で尖閣諸島とか八重山列島が天気次第で見える事に。ここの名物団子はタロイモと小麦粉で練って蒸し土産店に並んで人気がある。

九分の茶芸館から太平洋への展望 直ぐに八重山列島

茶芸館にて

九分の坂道と土産物屋 屋根に猫
雑踏を抜けて基隆に向かう道。金山閉鎖で残された建物施設。旧ゼロ式戦闘機を屋根の上に載せてる家。海沿いに走る車窓から亀山島が見えてきた。
基隆港はかっては軍港、今は商業漁業の港。日本からのフェリーも入港する。昼時なので運転手さんの案内で海鮮市場のある碧砂漁港へ。「台北の三分の一の値」だそうで、ずらっと並ぶ魚介店、その中でもよく知ってるという店に。勧めで、子持ち渡り蟹、牡蠣、海老、蛤を少しずつ買う。すると小さな男の子が品物袋ごともって走るのでその後を追って居並ぶ料理店の一つへ。運転手さんのアドバイスによる料理法で注文する。蛤は香草と醤油で炒め、牡蠣は生で山葵ソースかけ、海老は素揚げでニンニクと唐辛子和え、蟹は茹でて。美味しくて写真に撮るのも忘れてしまった。腹一杯。又来よう。