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春稜庵でお話しましょう

四季の変化を楽しみながら身近に感じた事を伝えます

日本海から太平洋へ 7 (最終回)

2008-09-29 15:03:11 | 敦賀、日本海から津軽海峡、太平洋へ

 伊勢湾に入れば馴染みの道。あと二時間ちょっとで名古屋港のフェリー埠頭着。敦賀港を出て船中三泊70時間の船旅は終了する。海上は天候に恵まれて波も穏やかだった。しかしこの期間陸地では集中豪雨で被害の大きさをTVニュースで気にしながらだった。根っからの地理地図好きで日頃は平面的な地図上でしか想像出来なかった地点を海上から初めて眺める景観には感激した。能登半島、男鹿半島、津軽半島。かってそこに立った事のある越前岬、入道崎、竜飛崎、金華山はその頃を思い出させた。 残念ながら深い霧の中で望めなかった下北半島大間崎。微かに見えた輪島沖の孤島、舳倉島七つ島。東北地方の太平洋側海岸は雲多く、陸地が望めず次の機会に期待。 
 船内生活では。日本海航路と太平洋航路の二社のフェリーの大いなる落差で貴重な体験をした。船旅で受けるサービスや印象は船舶施設、船上スタッフや乗船客などによって随分と違ってくるもの。それと展望が適切な時期や季節があるのかな、今後の参考に。

フェリー埠頭に予定通り9時20分着岸。
「お疲れ様でした。次のフェーリーの旅は何処へ」



以下に、伊勢湾から名古屋港へ入るまでの風景写真を。 

(拡大、以下同じ)
 中部国際空港沖へ、8時頃の朝食時間。
仙台から乗船の中高年グループは初めて見る伊勢湾の景観を楽しんでいた。


四日市港南端の三田タンクヤード、8時頃。 


鈴鹿山脈の中心、御在所岳、鎌ヶ岳など。
四日市港北端の霞ヶ浦物流埠頭に建つ四日市タワーが見える。 


名古屋港への入港を前に港外で待機する船舶は多い。 


8時半頃。
ここが名古屋港の出入り口となる高潮防波堤の西側。伊勢湾台風以後の建設。
見える陸地はポートアイランドと称する五角形の埋立地で今も造成中。
向こう側にある弥富市とこちら側の知多市を結ぶ線上の中央に位置する人工島。 


知多市側の高潮防波堤は海釣り公園。
太公望に開放されている人気スポット。全長1331m。

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日本海から太平洋へ 6

2008-09-23 09:55:57 | 敦賀、日本海から津軽海峡、太平洋へ

出港前に寄港上陸した足跡を振り返ると。
仙台港から仙台駅前への往復。三時間しかない。タクシーで多賀城駅まで。JR仙石線で仙台まで20分。10年ぶりだが。初めて訪れてから半世紀になる。軌道は途中から地下軌道に入るので昔の宮城野球場は車窓から見えなくなって。今日の昼過ぎにはプロ野球の地元球団の公式試合があるせいで車内は乗客が多い。仙台駅前では近くのホテル内の喫茶席に座るのが精一杯。次の機会の訪問を楽しみにして。

仙台港を12時20分予定通りに出て名古屋へ。かなりの乗客が降りたせいでやっと船内はいい雰囲気になる。新たに乗船した仙台弁のおばちゃん、おじさんグループがやや声高の嬌声が気になる程度で。 


(写真は拡大出来ます、以下同じ)
14時半頃に、僚船の「きたかみ」とすれ違う。福島の相馬市沖で。
両方の船上デッキで乗客が手を振って挨拶。 


この辺り陸地は双眼鏡で探しても見られない。厚い雲が覆う天候のせいもあるが。 


15時過ぎにラウンジでピアノ演奏を聴く。昨夜、中国人の弦楽器演奏会の伴奏をしていた方だ。

 
16時過ぎ。美空ひばりの歌で知られた塩屋崎の沖。突端は見えなかったけど。ずっと左舷を併走していた他航路のフェリーが船首前方を横切る。茨城の大洗港へ入港体制になったのか。深夜苫小牧発で大洗港17時過ぎ着の直行便フェリーだ。東京湾にはフェリー港がないので大洗が至近の港になってるという。 


18時過ぎ、夕食のバイキングレストランでの風景。
大勢の乗船客のわりには此処一ヵ所しかないので混雑する。
しかし、昨夜の仙台までの超満員状態は今夜は緩和してマアマアの座席。 


夕食後、ちょっと落着いてきた中央ロビーの吹き抜け階段前で。
背後の黒い服、白い帽子はなんと!記念撮影用の船長服セットだそうな。。

昼でも見えない陸地。夜は諦めて部屋で缶ビールなどで過ごす。
甲板上でずっと頑張れば犬吠崎(20時半)野島崎(23時40分)石廊崎(2時半)御前崎(4時)の灯台の灯りは視野に入るはずだったが。 


5時半。遠州灘。船尾の洋上の日の出は雲に遮られてこんな程度に。 


5時半。浜松天竜川河口沖。右手の先が御前崎。
東南方向の内陸に富士山を発見。写真中央やや左。 


5時40分。舞阪沖。写真右手の塔状の構造物は何か?朝日を浴びて光ってる。
浜岡の原子力施設か?右手のギリギリに富士山。 


5時45分、遠州灘も西端。愛知県沖に。中央丘陵に見えるタワーは何?煙突? 


6時40分。いよいよ渥美半島の突端、伊良湖岬灯台は左手に。
右手丘陵上に伊良湖ビューホテル。 


7時ちょっと前。予定時間よりも早く船首を北に向ければ伊良湖水道。
もう我が家に帰ってきた感あり。左舷にご存知!神島。
この時刻、この辺りは格好の漁場。釣り船も漁船も群がっている。
中央の赤色の船は海上保安庁の監視船。ここを通過する船舶の認識管理。つまり関所だ。
手持ちの携帯船舶無線で通話を傍受「青い色のそこの船は何処へむかってる?船の名前は?」とか。
一度この神島を訪ねたいね。

この後の「いしかり」は二時間後の名古屋港を目指して伊勢湾を北上。

次回は最終回に。

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日本海から太平洋へ 5

2008-09-15 13:51:08 | 敦賀、日本海から津軽海峡、太平洋へ

苫小牧の東港に着岸、初めて北海道の土を踏んだ。次の乗船フェリーが待つ西港まで20Km、予約のタクシーが待っていて大安心する。運転手さんの話では此処は苫小牧ではなく隣の厚真町。一般道路だが車線が多くて高速道並みに90kmの速度で走るから凄い。周辺は原野そのもの。勇払平野という。熊も出没するという。速度違反スピードの運転のお陰で乗船時間に間に合った。


太平洋航路は二泊で名古屋まで。船首操舵室真下のセミスウィート。前方に窓が二箇所。 


奥のカウンターは調理台ではない。お茶を入れたり湯沸しの設備。 


「いしかり」は予定通りに19時に西港フェリーターミナルを出港した。一時間半の北海道滞在は短い。

船内は凄い。こんな事は滅多にない600名も乗船という。定員は800名というからほぼ満席といってもよい。団体ツアー客が多いのだ。先程まで乗っていた日本海航路の「しらかば」の7割程の総トン数で14,000トン。900名定員の「しらかば」には100名も乗っていなかったのでは。優雅な日本海の旅は太平洋で一転してしまった。先ず食事は一箇所しかない大食堂で毎回のバイキング料理。喧騒の中で皿を持って、ジョッキを持って席を取る。「料理を取る前に席を確保して下さい」と船のスタッフが言う。
食堂を利用しない客は通路沿いのテーブルでカップラーメン、コンビニ弁当。座席はそれ程もないから通路に車座になって宴会ジベタリアン。こちらも騒然とした雰囲気。


翌朝5時半のデッキで。昨夜苫小牧を同時刻に出港したフェリーが東側を併走する。 


5時半頃のデッキから陸地を見る。
日本海航路と違って離れた距離だが相変わらず天候不良でハッキリしない。
これは島でなく、陸中海岸の気仙沼に近い出入りの多い岬の一つ。 


先程の併走するフェリーとの距離が近くなる。


気仙沼を過ぎて金華山の手前で、6時半。相変わらず天候悪し。
TVニュースが国内全般に集中豪雨の警報を伝える。 


8時50分。仙台港外へ。人工港湾。1971年開港の新しい港。
周辺工業地帯もその頃からのもの。 


苫小牧から14時間余で仙台着。此処で船を下りる客がかなり多い様子。 
二時間半程の寄港時間を利用してJR仙石線の多賀城駅から仙台駅へ行く。駅前ホテルでお茶を飲んですぐに引き返す。電車も混んでる。多賀城駅前の客待ちのタクシーの多い事。なんでこんなに?


仙台港の入り口、防潮堤。 遠くに松島湾の東端の宮古島大高森か。


フェリーターミナル埠頭 


コンテナーヤード 


人工港で間口が狭いので大型船は入港時の姿勢から、出港時に逆転する際は
この様なタグボートの協力で回転するらしい。                        

昼の12時過ぎに仙台港を出発。明朝9時まで21時間の旅。いよいよ最後の名古屋に向かう。

 

 

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日本海から太平洋へ 4

2008-09-09 16:35:30 | 敦賀、日本海から津軽海峡、太平洋へ

 新潟西港へは予定よりかなり早く21時半には着岸。此処は信濃川河口。JR駅、空港、市役所などに近接する足場のよい埠頭。工業地域と商業地域に共に近接してる。信濃川の最上流は奥秩父の山、甲武信岳。甲州武州信州、埼玉山梨長野の三県の共通の山。それと北アルプス梓川からも。
写真撮影は夜間のために殆ど駄目だった。市街地の高層ビルを撮ったけども。

 秋田港へは夜間6時間余かかる。粟島やウミネコの飛島脇を通過して5時過ぎに秋田港外へ。5kmの長い防潮堤をくぐってフェリー埠頭へ6時前に着岸した。


奥羽山脈、白神山地を発する雄物川河口の秋田港。
港外から入る前に西北方向に伸びる長い長い防潮堤が見える。 (5時20分)


埠頭は土崎地区。「ポートタワーセリオン」 上部アンテナまで143mで東北一の高さというが。此処から市街地中心までJRで一駅かかる。 (6時)
7時半に出港、港外へ。早速見えてくるには男鹿半島。 


すぐに男鹿半島の南端深瀬崎(7時50分)。 寒風山、本山は雲の中。


男鹿半島を過ぎて振り返ると入道崎が(8時30分)。寒風山かな?少し見えてきた。
この辺りは男鹿国定公園。 


能代沖を過ぎると青森県の舳作崎(ヘナシサキ)(10時)が微かに。
内陸地を厚い雲が被っていて徐々に展望が悪くなる。
右手、青森秋田の県境に白神山地が見えるはずだが。


津軽半島の西海岸の突端小泊岬(11時50分)。視界不良の中で推測。
十三湖など津軽国定公園が五能線の鯵ヶ沢の街まで続く。


この航路の目玉の一つ津軽海峡の出入り口。竜飛岬と帯島を進行方向の手前から望む。益々視界が悪くなり写真は撮れない。青函海底鉄道トンネルはこの海面下に。20Km先の北海道松前まで。太宰治の旅で50年前に友人の秦君とバス停から此処まで歩いて来た。「此処に将来海底トンネルが出来て鉄道で繋がるのだ」 と話しながらウッスラと見える北海道を。思い出の岬。(12時00分)。 灯台は高台にあるが今日は見えない。


ランチメニューはメインは魚料理か肉料理を選ぶ。
それとオードブル、デザート、パンと珈琲。 


このグリルのサービス担当、源野さんと昼食後に記念写真。
昼、夜、朝、昼とお世話になりました。謙虚な方。
 
レシートの裏には彼女の自筆でこんなメモがあった。粋な心遣いですね。

津軽海峡はやや微かに見えていた竜飛を過ぎると大間崎までは全く視界なく。白い世界を船は進む。
大間を過ぎて太平洋に入っても晴れずにとうとう苫小牧東港まで何もなし。日本海から太平洋へ出たというポイントが定まらないままに。港外の突堤が漸く眼に入る頃はもう着岸の寸前。


17時20分ピッタリ予定通りに苫小牧東港の専用埠頭へ。有難い!
楽しかった日本海の旅、またの機会にお会いしましょう!
船内から電話で注文してあるタクシーに乗って西港の太平洋フェリー埠頭まで。
多分間に合うだろう。

 

 

 

 

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日本海から太平洋へ 3

2008-09-04 14:47:41 | 敦賀、日本海から津軽海峡、太平洋へ

  敦賀新港(フェリー埠頭)から苫小牧東港までの航海中の通過ポイントの予定時間が表示されてる。さらに室内TVの案内チャンネルではGPSによる現在位置が放送されてるので船客としては有難い。
 それで、当ブログ記録も時間の経過順序を辿りながら記述する事にする。


北行き航海は写真右手を下側の新敦賀港(10時出港)から上側の東苫小牧港(17時30分入港)への時間を追って主な岬見える時間と寄港時間を示す。 

フェリー埠頭を出ると敦賀半島が左舷に。西方ヶ岳、しじみヶ岳、立石岬と続く。かってこの山々に登って敦賀湾、越前海岸を眺めたが今はそこにいるのだ。


敦賀湾の出入り口。立石岬。手前の低い丘の陰に話題の原子力発電所。中央の低山がシジミ岳。
(10時40分) 


憧れの越前岬。蟹と水仙の町。斜面には水仙が群生する公園が見える。
海沿いの道路には蟹料理のお店が並ぶ。(11時20分)

 
馴染みの越前海岸にご機嫌。波も穏やか。空も青空。(13時20分)


しかし上空は雲の動きが激しくなってきた。陸地は黒い雲に覆われて荒天らしい。(13時20分)


能登半島国定公園の猿山岬沖を通過。予定時間をやや早めに。 (15時20分)


能登半島の中心、輪島市。大きな建物が多く遠望される。海岸線よりやや奥まって立地の漁業の町。
(16時05分)


中央ロビーには乗客がまばら。部屋にこもっているのか。
三層吹き抜けで螺旋階段で昇降する。 


拡大写真で見ると分かる。絶海の孤島。ヘクラ島と七つ岩。輪島市沖50km。島の周囲は13km。
中学校もあるという。輪島市のHPには渡り鳥のオアシスで1300種の鳥の基地という。一度訪問してみたい。 (16時50分)


日本海のシンボル、能登の先端。禄剛崎。想像してたよりも低い陸地でおとなしそうな顔。
17時通過で予定より30分早い。(17時00分) 


強風でデッキは閉鎖されてるが、この船尾は風下で開放されてる。
長く続く航跡が夕陽に吸い込まれそう。見事だ。そろそろ夕食かな。(17時20分)

 


 船内の食事は軽飲食のカフェ。バイキング料理のレストラン。それとこの写真の様な料理が楽しめるグリルと三箇所がある。  このグリルには当航海中は当方以外に利用客はなくて落着いて味わえた。この一卓にサービスの女性が一人で勿体ない時間を過ごせた。今日の夕食は会席料理で国内定期航路では珍しい。ランチはフランス料理になる。 
 朝昼夜の卓上に配布されるメニュウ紙の中でこの夕食分を参考に持ち帰った。上と下の会席料理の写真を参照。

 

 

夕食がすんで、寄港地の新潟には予定では22時頃となっているが。

 

 

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