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備忘録

これで出生率が上がった!福井の少子化対策 

2009-06-22 13:13:50 | 雑記録

これで出生率が上がった!福井の少子化対策 

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平成12年(2000年)から少子化対策を始めた福井県では、最近3年連続で出生率が向上しているとのことです。

番組は、福井の子育て支援をレポートします。

補足

番組では取り上げていませんが、県が「結婚対策」と呼んでいる出会い促進対策があります。いわゆる「出会いイベント」系の催しを県が促進し、結婚相談員が家庭を訪問しているとのことです。

福井県の少子化対策の資料を見ると、お金(児童手当)だけで無く、きめ細かい対策をしている事が分かります。県は財政が苦しい中、毎年118億円を少子化対策に支出しているということですが、これを人口で単純計算して日本の全人口に当てはめると、全国で同じことをやった場合の総費用は約1兆8500万円です。

出生率の定義

番組で使われている「合計特殊出生率」は、一般に出生率と呼ばれているものです。これは女性が生涯(出産可能な年齢の範囲において)何人子供を産んだかを示す数字です。人口増加と減少の境界は2.0ではなく2.08で、出産可能年齢に至る前に死亡した女性や生まれる子供の男女比を考慮するため2.0より少し大きくなります。詳しくは下のWikipediaのリンクを参照してください。

福井県の児童手当

  • 期間:小学3年まで
  • 金額(月額):第1子・第2子 五千円、第3子以降 一万円

国の児童手当

  • 期間:12歳(小学6年)まで
  • 金額: 3歳未満:一律一万円、3歳以上:第1子・第2子 五千円、第3子以降 一万円

フランスの少子化対策など(参考・2007年)

  • 手当:3歳未満の子供3人の場合 月額約7万4千円(基本手当+家族手当)
  • 手当:子供が一人のシングルマザーの場合 月額約17万円(基本手当+単身手当+住宅補助など)
  • 手当:その他、就業中断中の手当(月額8.9万円)、保育費手当(月額6.3万円)などが条件によって支払われる
  • 教育は大学まで無料
  • 医療は日本と同様国民皆保険で、自己負担がある(基本20%~ 負担率は未確認)
  • 付加価値税(消費税): 19.6% ただし食品・本などは5.5% 一部医薬品は2.1%
  • 所得税: 0%(年収5,614ユーロ以下)~40%(66,680ユーロ以上)の5段階。課税対象は家族全体の収入から扶養その他を控除した金額。地方税は収入により0~3.5%。
  • ※上記手当は1ユーロ=167円で計算
  • ※フランスはこの政策で出生率を2.0以上に向上させた

日本の出生率

現在の日本の出生率(2007年)は1.34 で、2005年まで減少し続け、2006年から穏やかに上昇しはじめています。福井では8年前(2000年)から対策を始めて、2005年から出生率の上昇が続いています。

日本の人口

資料10と11を見ると、2005年から2006年はほぼ横ばい、2006年から2007年は1000人増えています。
2007年の特徴は、

  • 男性は3年続けて自然減少、女性は自然増加
  • この年、昭和25年以来、自然増減は初めて減少に転じた。つまり人口減少が始まった。
  • 1000人増えているのは、外国人が4000人増えたため。つまりこれは社会増加で、日本人の人口は減っている。
  • 人口が増加しているのは10都道府県
  • 人口が最も増加している都道府県は、最も出生率の低い東京都。

ということですので、番組でも指摘しているとおり、今が国策で少子化対策を始める最後のチャンスかもしれません。

次回は、アメリカ、ロシア、デンマーク、スウェーデンなどの少子化対策と比較してみたいと思います。

参考資料

  1. 合計特殊出生率(Wikipedia)。
  2. 福井の少子化対策について(福井県)
  3. 元気な子ども・子育て応援計画(福井県)
  4. 「福井県 元気な子ども・子育て応援計画」に関する取組状況(PDF)
  5. 合計特殊出生率の推移(国際比較)
  6. 都道府県別 合計特殊出生率 2000年と2005年の比較
  7. 平成20年版 少子化社会白書(内閣府) (※1)
  8. 平成19年 人口動態統計の年間推計(厚労省)
  9. 平成19年 人口動態統計(確定数)の概況(厚労省)
  10. 平成19年10月1日現在 推計人口(統計局)
  11. 平成18年10月1日現在 推計人口(統計局)
  12. 児童手当制度が拡充されます(厚労省)
  13. 児童手当制度の概要(厚労省)(※2)

(※1)都道府県別出生率のデータもありますが、まだ2006年のデータのままです。
(※2)国の児童手当は、運用の実体が公開されておらず、なんか怪しいです。 児童手当制度に関する質問主意書再質問主意書

母子家庭について (2008年10月3日追加)

児童扶養手当 (Wikipedia) によると、、

  • 2003年: 母子寡婦福祉法改正: 母子家庭の母に対する手当が5年後から最大50%減額
  • 2007年: 母子及び寡婦福祉法改正: 減額対象を「障害や疾病などで就業が困難な事情がないにもかかわらず、就業意欲がみられない者」に限るとし、上記減額を凍結する改正。ただし減額されないためには受給者が申請しなければならない。
  • 2006 年版OECD 対日経済審査報告書においても「日本では無職のひとり親よりも就労中のひとり親における貧困率のほうが高い」と指摘されるように、多くのシングルマザーがいわゆるワーキングプアの状態に置かれている。

ということです。年収について読売が報じています。

父子家庭について

  • 父子家庭はいかに経済的に困窮していようとも、児童扶養手当を受給することが出来ない。ただし自治体独自の手当は存在する(例:東京都)

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