11月23日-2「走行検証で警察証拠の信憑性に疑問符」 |
心配された天気も回復し、高知白バイ事件のスクールバス走行検証が高知競馬場の第一駐車場で開催されました。検証場所には時間が近づくにつれ、支援する会のみなさんも含めて、続々と集まって来られて最終的には約60名を超す方が参集されていたのではないかと思います。(写真や動画の撮影は自身で行ったものです。)
国賠訴訟の担当生田弁護士が主催したこの走行検証内容は、国賠訴訟の証拠として提出することを目的としており、事故当日と同じスクールバスを使用して次のような検証を行いました。
①完全停止状態から6.5m進行して急ブレーキをかけて1mのスリップ痕はつくのか?といことで、ゆっくり走行ゆっくりブレーキで止めてみた後に、急発進・急ブレーキで検証。ブレーキ痕は50~55㎝で、警察の証拠写真と違うのは長さだけてはなく、タイヤの溝があるということです。後輪もダブルタイヤの特徴がはっきり出ます。(動画はこちら)
②そのときの急ブレーキの衝撃の程度はどれほどのものかということだが、外から見ていても明らかに乗客のほとんどが大きく前のめりになることも確認できました。
③1mのスリップ痕がつくために必要な速度の検証として、相当の距離を走って急ブレーキをかけてみると、前輪で2m余、後輪で4m余のブレーキ痕がつき、ABSが作動したことも明かな痕跡が残っていました。そして、その時の速度は時速40㎞ということですから、証拠写真で言われている1mのブレーキ痕をつけるとなると鑑定人の言われるように20~30㎞のスピードが必要となることも言われていました。(動画はこちら)
私は、車の運転をしませんので、今回の検証を目の前で見ることで、この事件の最大の争点である「スクールバスが止まっていたのか、動いていたのか」について「あの時、バスは止まっていた」と片岡運転手や当時の生徒達とともに言えるのではないかと改めて思ったところです。
走行検証の後に、石川交通事故鑑定人のいろんな視点からの補強説明や生田弁護士の国賠訴訟の闘い方や再審請求への展望も述べられる記者会見が行われました。このような検証が裁判所の手で行われていたらこんな判決は出なかったことは明白です。その意味でも、裁判所の姿勢に疑問を持たざるをえません。
まとめてこの事件の全容を整理されたい方は、是非「あの時バスは止まっていた 高知『白バイ衝突死』の闇」を読んでみて頂きたいと思います。
今日は地元のマスコミも多く立ち会っていましたので、今回の検証を踏まえて、地元のマスコミがどれだけのことを報道して頂けるのかも注視していきたいと思います。