セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

中国の冥銭 来世に使用する紙銭 六文銭

2020-11-20 10:50:41 | いろいろ
今から50年以上前にテレビで、中国の葬儀を見たことがあります。
大勢の人が墓地に向かう行列を見ました。多くの人が集まるほど大事なことのようです。
ユーチューブで映像を見ましたが、音楽を奏で花火を鳴らす派手な儀式でした。それがいつまでも続くのです。

最近中国の冥銭を手にしました。
冥銭とは紙銭とも言われ、中国などで葬儀に使用する来世用の紙幣です。当然普段の買い物などで使用できるわけではありません。
日本で言えば六文銭になります。日本では三途の川を渡るときに六文かかるといわれ、土葬の頃は硬貨を入れていました。



中華天寳年製の伍拾圓札とありますが、中国の天寳は唐の時代ですから、あり得ません。いつ頃印刷された冥銭であるか分かりません。
冥府銀行、陰世通用です。
来世に豊かに暮らせるように大量に棺に入れたり、祖霊に対して墓前や軒下で燃やしました。
死後に困らないよう先祖に届くようとの思いなのだそうです。

中国葬儀 画像link



裏面には般若心経が印刷されています。





ツワブキ

2020-11-19 11:40:05 | 境内
塀の北側に植えたツワブキです。
親戚の葉の大きさに比べると、日陰のせいか小さめです。



普段使用しないデジカメを使用したせいか、バックがかなり暗い画像になりました。







植えたときは、わずか三株でした。20年ほどで、かなり増えました。
影に咲く花ですが、他に植えた植物を圧倒しています。

阿弥陀如来二十五菩薩来迎図

2020-11-19 09:16:39 | 仏像
御本堂には必ずご法要の掛軸を掛けています。現在は左側に阿弥陀如来、右に弘法大師です。

最初に使用したのが、この阿弥陀如来二十五菩薩来迎図でした。
阿弥陀さまのお体全体の金泥が剥がれそうになっており、数週間でしまってしまいました。

阿弥陀さまの図としては、一番気に入っている掛軸です。



阿弥陀さまは、西方極楽浄土の教主とされています。多くの方に親しまれている仏さまですので、御法事にはふさわしいと思っています。
私の立場としては、極楽浄土も天国も同じ世界と考えています。



このような話しをすると、他に誰もいない場所で、おそらく浄土真宗寺院の檀家さんから「住職の話は違っている」と言われたことがあります。
ある新興宗教の方は「真言宗では成仏できないんだ」と言われたこともあります。
宗旨宗派により、行くところが違うと言う人がいますが、そのようなことは無いと思っています。

誰も知らないのを良いことに「それは曼荼羅の世界観から言えば、どこも同じ世界ですよ」と言っています。



例えば不動明王を大日大聖不動明王とも呼び、大日様とお不動様は同じだと考えるのです。
阿弥陀さまも同じです。

ですから極楽も天国も同じなのだと話しています。
当然信仰の異なる親子夫婦であっても、死後は同じ世界に行くのです。

それもお年寄りはシワシワでなく、若返って元気な姿でいると話しています。
分からないとは思いますが、中世の来世観とも関連しています。

ある禅宗寺院の方は「死後は骨になるだけだ」と話していました。
それも真実であると思います。

私は死ぬ一歩手前で帰ってしまいましたので、来世を見たことがありません。
しかし、「三途の川の向こうは、花畑だった」と話す方が何人もいます。

家内に「三途の川を見てから帰りたかった」と話すと、散々怒られました。
実際お医者さんから「あと5分もたない」と言われていたそうです。

ですから「死後はお花畑です」「ご主人も友人も近くで若返って待っています」と話すようにしています。
ひょっとすると亡くなった愛犬愛猫などのペットとも一緒になれるかも知れません。

このような話しを御法事の席で話していますが、ご親戚のご婦人がポロポロと涙を流したことがあのました。檀家さんにもありました。
新興宗教の方から「ご主人は地獄に落ちている」「○○会だけが成仏できるんだ」と毎日言い続けられていたと話していました。
心を安らかにしてあげるようにするのが、宗教であり人間だとおもいます。


永代供養塔の聖観音菩薩

2020-11-18 14:59:45 | 仏像
当寺には永代供養塔があり、お前立ちとして五尺の石像が祀られています。
かつて私と石材店の方々とで、ある問屋さんに出かけて選んだ御尊像です。




三件の問屋さんを巡りましたが、最初に行った一番大きな石材問屋さんに、一番お気に入りの観音様がありました。



お顔に慈愛が満ちていました。
もっと丁寧に彫られた高価な像もありましたが、この御尊像を祀ることに致しました。







永代供養塔を契約された方々も気に入っていただけたと思います。

一緒に行った石屋さんも、この御尊像仕入れ価格が私に知られたために、工事見積書には同じ金額が載っていました。
うっかりすると、とてつもなく酷い石像をつかまされることになります。明らかに残り物を持って来たと思います。
実際酷い地蔵菩薩石像を持って来た業者さんもいるからです。
その時は当然キャンセルしました。

この時は良い業者さんに恵まれました。

白とピンクの花 寒椿

2020-11-18 08:45:05 | 境内
妙見堂裏の寒椿が咲き誇っています。
先日に行われた植木の手入れには、妙見堂の廻りは行われませんでした。
特にこの木は、今までほとんど手入れがされていません。
今が一番の見頃である寒椿ですから、良かったと思います。










近くの皇帝ダリアも始めて咲き始めました。