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12/14-1 : 感化 【08個別評価・大嶺1】

2008年12月14日 01時15分01秒 | 08総評
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さて、今回は契約更新日順に書いていた個別評価の順番を少し変えて、団体一括契約交渉以外(実際に団体でやったわけではないでしょうが)の選手も少し書いていきたいと思います。

今回は、大嶺について書いてみたいと思います。


7月6日 試合前の球場前正面ステージにて




長野の話の流れの中で、同じく意中の球団があったが意中の球団外から指名を受けた選手の代名詞的存在として、このオフ、大嶺のコメントが報道されることが多くありました。 契約更改が12月4日とタイミング的にもちょうど合っていたこともありましたしね。 長野への特別編集DVDにも入っていたのではないでしょうか?

長野に対するコメントもそうですし、今シーズンを振り返ってのコメントをみても、大嶺にとってこの2008年シーズンは、飛躍のきっかけをつかむ非常に大きなシーズンだったことがわかります。 
さまざまな背景はあるのでしょうが、あきらかにそのきっかけとなったのは唐川の存在。 単にかわいい後輩が入ってきた、というだけならまだしも、1年後輩の唐川に1軍登録を先に越され、その上、初登板でホークス相手に快投を演じプロ初勝利を挙げ、そのまま先発ローテーション入り。 この状態をみて、大嶺の心の中にどのような心情が浮かんだのかはわかりませんが、とにかく「俺もやらなければ」という前向きな姿勢になったのは確かでしょう。 詳しくは後述しますが、大嶺はファームの成績においても、唐川の存在(≒成績)とほぼ比例した状態になっていたことからも、非常にモチベーション面でも大きな影響を与えていた事がわかります。


さてその大嶺のピッチング。
昨年、西武ドームでのプロ初登板で魅せたようなとにかくストレートだけは超一流の素材、という投球は影を潜め、セットポジションから投じられるコントロール重視の投球内容に変わっていました。 コントロール重視、といっても大嶺レベルで、ということであって、他選手から見たらまだまだではありますが。
ストレートを投げても140kmh中盤くらいが精いっぱい。 でもその分、チャンジアップをはじめとした変化球が、だいぶ安定していました。 昨年の印象だと、ストレートは1軍レベル、変化球はやっぱり高校生、って感じでしたから。 変化球がプロで投げても良いレベルまで達してきたことにより、ストレートの威力を抑えても相対的にはレベルアップした、といった感じでしょうか。

その大嶺、唐川が1軍でバリバリ投げて初めてから約1か月半後の5月29日に、やっと1年1か月振りの1軍登板の機会が回ってきました。 
小野や久保の替わりに先発で、というファンの期待とは異なり、負けゲームでの中継ぎでの登板。 ただし、場所は甲子園。 相手打者は、新井・金本という球界を代表する打者との対戦。 新井は見逃し三振、金本もショートフライに斬って取り、1回を三者凡退で切り抜けてくれました。
そして7月になると、今後こそ先発投手として1軍の舞台に上がりました。
5回70球くらいまではほとんど点を取られずに先発投手としての役割は十分に果たすものの、味方打線が点を取ってくれない。 不憫王子の名を受け継ぐか?という状態でした。 まあ、実際には70球を越えたあたりから急速に球のキレが落ちるのか、粘り切れず4失点、と突然崩れてしまうのも勝てない原因でもあったのでしょうが。

しかし、その大嶺がプロ初勝利を挙げたのが7月24日。 場所は札幌ドーム。 相手は「内」ダルビッシュ。
橋本のグランドスラムでの4点援護があったとはいえ、堂々とダルビッシュに投げ勝ってのプロ初勝利。 5回まではわずか被安打1の快投でしたから、文句なしの勝利投手でした。 唐川がプロの壁にぶつかり全く勝てなくなった時期でもあり、大嶺が自分の存在を大きくアピールし、マリーンズファンにも来季以降の大きな希望をもたらす勝利だったと言えるでしょう。 当然、私もその一人ですしね。

とは言いながらも、大嶺が来季以降すぐにでも活躍するためには、多くの課題を残した1年でもあったと思います。
特に、故障が多いことと、スタミナの点。 背中などを傷めることが多く、なかなか年間通じて登板できないのはちょっと痛いところ。 昨年も夏に再昇格の話があった時に故障で離脱しましたし、今年も開幕寸前でちょっと痛めて離脱しそうになりましたから。 
もう1点は投球のスタミナ。 1軍での登板に限らず70球を超えたあたりから急速に打たれ始めるんですよ、大嶺って。 2軍の試合もジャイアンツ球場でやる試合はG+で流してくれるので、録画して何試合か観ましたが、やはり同じ。 奪三振ショーを繰り広げてゼロ行進に抑えていても、70-80球あたりで突然打たれはじめ、勝利投手になれない。
故障しがち、というのと関連しているのでしょうが、故障に気をつけながらこのオフは存分に走り込みをするなど、下半身を中心にした全身強化に努めてもらいたいと思います。 そうすれば、スタミナ強化だけではなく、昨年のような我々を魅了するようなストレートの復活もあるのではないでしょうか? ま、そのあたりはプロの指導者にお任せしますけど♪








相当長くなっていますが、ここからはいつもの通り、少しデータもみてもらいましょうか。

まずは、1軍での登板成績(上)1軍登板全試合成績(下)です。






本人にとって満足できる成績だったかは別として、1軍で7試合登板できたのですから大いに進歩です。
ただ、先ほども書いたように、1軍で先発投手としてどうだったか、といえば、やはり一度も7イニングを投げきったことがない、というのはスタミナに大いに問題あり、と言えるでしょう。 セイバーメトリクスでQSという指標がありますが、6回を投げきった、というだけに絞ったとしても、5試合のうち2試合しかないのですから、先発ローテーションとして任せられるレベルにあったか、というとやはり厳しかったかもしれません。

でも、少なくとも5回までは十分に計算できる先発投手であったのは事実。 今年のマリーンズ先発陣は、5回までももたない投手ばかりでしたからね。


もう一つ、左右打者別対戦成績です。



ほぼ同じ対戦打者数ながらも、被打率にはずいぶん差が出たものです。 左打者に強打者が多いのが現在の日本プロ野球の傾向ですが、そういった意味では頼もしい存在、とも言えるのですけど。
もしかして、ここでもモチベーションの影響があるのかもしれませんね。




ちょっと2軍でのデータもみてもらいましょうか。

2軍での登板成績です。



本文中でも書きましたが、味方打線の援護が少ない影響もあるとはいえ、スタミナの問題から終盤に突然崩れ勝ちを逃す、という投球を2軍でもしていたのが大嶺。これが敗戦数に表わされていますね。

逆に特筆できるのが、奪三振率の高さ。
61回1/3で74奪三振。 つまり、奪三振率10.86という非常に高い数値を示しています。 セットポジションでコントロール重視で投げているにも関わらず、ですからね。 2軍とはいいながらも、今後に大いに期待できる成績です。 ブレイク寸前の成瀬が、2軍ではこのくらいの奪三振率だったはずです。

奪三振数の多さを示す表を一つ出しておきます。 2軍登板試合における投球回数と奪三振数です。



ファームでは15試合に登板しました。 
1登板あたり2~6回1/3を投げていますが、全ての試合で三振を奪っています。 そして、投球回数より奪三振数が少ない試合は2試合だけなんですよ。 いかに三振を奪える投手であるか、ということがわかります。 
ただ、(データは出しませんが)与四死球が1つもない試合も2試合しかないんですけどね(5/7と9/6)。 コントロール重視の投球術に変えたとはいいがならも、まだまだ粗さがたくさんある、ということでしょう。 その分、伸びシロもまだまだある、とも言えますけど。


そして、最後に2軍での月別防御率を出してみます。



何度かモチベーションという言葉を使いました。
これがその実証になるかは別として、唐川が2軍でも好投し、そして1軍でも結果を出しまくっていたのが4・5月。 大嶺もその唐川の好投に感化されるように非常に優れた結果を出していたのが、4・5月なんですよ。 そして、大嶺自身が1軍で結果を出したにも関わらず2軍に戻った、そして、唐川も壁にぶつかった8月以降、見事に成績が急降下しています。
もちろん、モチベーションのあるなしですべてを論じるつもりはさらさらないですけど、コメントやブログから感じ取れる大嶺の性格から判断すると、少なからずモチベーションが影響しているのではないか、と思ってしまいます。 モチベーション≒唐川の存在、ってところでしょうかね。







ブログを始めた今季、誤字脱字のオンパレードだったり、2軍での予告先発をしたり、公示前に1軍登録抹消されたことを書いたり、ちょっと「大嶺ってAFO?」と思わせるところがあった大嶺ですが、時間が経つにつれ、言動にもどんどんと大人になってきた感じがしたのも確か。
夏以降の大嶺の人間的な成長は目覚ましいものがあったような気がします。 特に、長野の話があった時に大いにそれを感じた人が多かったのではないでしょうか? 少なくとも、私はそうでしたしね。


プレー以外の面でも急成長している石垣島の星。
きっかけをつかんだ今季をバネにして、2009年は大きく飛躍する年になってくれればうれしいですね!


6月1日 千葉マリンスタジアムでのプロ初登板







 1 大嶺 祐太  (10/10-1 : 【超!上から目線企画】 08投手陣査定
  【私的評価 Ⅲ】
  【年俸査定】 1,200 ← 1,000 ← 1,000
  (08) 7試合 2勝 2敗 0S 防御率5.23 ← (07) 1試合 0勝 0敗 0S 防御率11.25


  【実際の査定(推定年俸)】
    1,250万円(250万円UP) 
    
  【09年の期待数値】
    25試合以上の登板 うち先発で10試合以上 5勝以上 防御率4点以内
    まずは千葉マリンでの初勝利を! 最低100球(7回)は投げきれるだけのスタミナを♪
 





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にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ ふと過去の自分のブログを観て気づいたのですが、ジョニー黒木が引退表明してから一昨日(12日)で1年経ったんですね。 ちょっと感慨深いものがあります。。。