頻尿は進行がんに限らずたくさんの方の経験する辛い症状の
ひとつです。特に夜間の頻尿は不眠や転倒の原因となります
(筋力の低下や浮腫などがあれば転倒のリスクは格段に高く
なります)。
緩和医療学会のガイドラインにも『終末期がん患者の泌尿器
症状対応マニュアル』があり、PDFファイルをダウンロード
出来ますが、多くの患者様の悩みのひとつになっている事が
伺われます。
血糖・高カルシウム血症や尿路感染など、補正により治療
出来るところから検査をしていくのは言うまでもないですが
これらに異常がない場合はどのような対応を考えたら良い
でしょうか。
頻尿と言うと最近はポラキス・バップフォー等の抗コリン薬が
やたらと使われます。もちろん、劇的に効果がある事もあり
ますが、一方で症状を増悪させたり抗コリン作用による
副作用もあり、使用前に残尿を調べるのはもちろんの事、
体力の低下した高齢者では眠気、ふらつき、便秘、せん妄
等にも要注意です。
※更に進行がんの方はただでさえ抗コリン作用を持つ薬を
多く内服されていると思いますので副作用増強にも注意が
必要です!(モルヒネ・ブスコパン・三環系抗うつ薬など)。
最近は心不全・高血圧のがBNP、カテコラミンといった利尿に
関係のあるホルモンを過剰に分泌させ、夜間の頻尿に繋がっている
という報告も見られるようになりました。このことから午後の利尿剤の
投与が夜間の頻尿を改善するという報告があり、考慮に価する
のではないかと思います。
もちろん、その前に輸液量の見直し等も検討すべきです!
夜間排尿回数、利尿薬投与で中央値6回から2回に減少
http://www.m3.com/academy/report/article/120406/?portalId=academy&pageFrom=openAcademy
夜間頻尿の病態と治療について。BNPの話題も
http://medical.radionikkei.jp/premium/entry-156871.html
もうひとつ紹介したいのは、ロキソニンに頻尿を改善する効果が
ある、という事が最近よく報告されています。腎血流量を低下
させ、膀胱容量を増大させることがその作用機序と考えられて
います。70~80%程度で効果があるとのことで、他の治療で
QOLが改善出来ない場合は考慮出来ると思います。
ここでは長くなるので敢えて論文は挙げませんが、
『ロキソニン 頻尿』等で検索すると多数ヒットします。
進行がんの患者様に対する使用経験はありませんが、
自分自身や頻尿でお困りの方に使用して、確かに効果を
感じています。効果の持続時間は5~6時間で屯用でも
効果があります。寝る前に眠剤と一緒に内服して頂くと
良いかもしれません。もちろん、長期内服では副作用も
多い薬剤ですので、総合的に適応を判断すべきだとは
思います。
ひとつです。特に夜間の頻尿は不眠や転倒の原因となります
(筋力の低下や浮腫などがあれば転倒のリスクは格段に高く
なります)。
緩和医療学会のガイドラインにも『終末期がん患者の泌尿器
症状対応マニュアル』があり、PDFファイルをダウンロード
出来ますが、多くの患者様の悩みのひとつになっている事が
伺われます。
血糖・高カルシウム血症や尿路感染など、補正により治療
出来るところから検査をしていくのは言うまでもないですが
これらに異常がない場合はどのような対応を考えたら良い
でしょうか。
頻尿と言うと最近はポラキス・バップフォー等の抗コリン薬が
やたらと使われます。もちろん、劇的に効果がある事もあり
ますが、一方で症状を増悪させたり抗コリン作用による
副作用もあり、使用前に残尿を調べるのはもちろんの事、
体力の低下した高齢者では眠気、ふらつき、便秘、せん妄
等にも要注意です。
※更に進行がんの方はただでさえ抗コリン作用を持つ薬を
多く内服されていると思いますので副作用増強にも注意が
必要です!(モルヒネ・ブスコパン・三環系抗うつ薬など)。
最近は心不全・高血圧のがBNP、カテコラミンといった利尿に
関係のあるホルモンを過剰に分泌させ、夜間の頻尿に繋がっている
という報告も見られるようになりました。このことから午後の利尿剤の
投与が夜間の頻尿を改善するという報告があり、考慮に価する
のではないかと思います。
もちろん、その前に輸液量の見直し等も検討すべきです!
夜間排尿回数、利尿薬投与で中央値6回から2回に減少
http://www.m3.com/academy/report/article/120406/?portalId=academy&pageFrom=openAcademy
夜間頻尿の病態と治療について。BNPの話題も
http://medical.radionikkei.jp/premium/entry-156871.html
もうひとつ紹介したいのは、ロキソニンに頻尿を改善する効果が
ある、という事が最近よく報告されています。腎血流量を低下
させ、膀胱容量を増大させることがその作用機序と考えられて
います。70~80%程度で効果があるとのことで、他の治療で
QOLが改善出来ない場合は考慮出来ると思います。
ここでは長くなるので敢えて論文は挙げませんが、
『ロキソニン 頻尿』等で検索すると多数ヒットします。
進行がんの患者様に対する使用経験はありませんが、
自分自身や頻尿でお困りの方に使用して、確かに効果を
感じています。効果の持続時間は5~6時間で屯用でも
効果があります。寝る前に眠剤と一緒に内服して頂くと
良いかもしれません。もちろん、長期内服では副作用も
多い薬剤ですので、総合的に適応を判断すべきだとは
思います。