窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

アオサギ、超接近

2020-06-15 22:50:20 | 山野の鳥

干潮が始まり、潮が引きだしていくとアオサギがやってきます。彼らの体の中

には潮の満ち引き表があるかのように、タイミングよく営巣している林から飛

んできます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

             ★ アオサギ、超接近 ★

孵化したヒナたちは、食慾旺盛になり、それを満たすにはたくさんの魚を捕ら

ねばなりません。

潮が動くとき、魚が群れをなし、水面近くを泳ぎ出します。水底の泥が舞い

り、プランクトンやベントス、水生昆虫、それを食べに集まる稚魚、エビ類

など食べるものがたくさん現れるからです。

アオサギは干潟や川にやってきて、魚を狙います。広大な干潟にはたくさんの

アオサギがやってきます。もちろん川にもやってきます。

川の水位は1メートル近く下がるので、浅瀬は恰好の猟場になります。じっと

たたずみ、移動してくる魚を狙います。

アオサギは警戒心が強く、カメラを構えていると、遠くから発見されます。

真っ直ぐ来るはずなのに、翻り、コースを変え、上昇して行ってしまうことが

多いのです。

もちろん魚を捕る場所でもすぐに飛んで行ってしまいます。ふわりと飛び上がり、

100m、200m離れたところに移動して行きます。

そんなアオサギでも、ときどきドジな奴がいます。岸辺でじっと立っていると

気づかずに目の前を通過して行くアオサギに初めて出会いました。

川のカーブを曲がり、岸辺に沿って飛んできたのです。もちろん連写しました。

しかも私に向かってきちゃったんです。

アオサギの飛翔を初めてまじかで撮りました。飛ぶ姿勢はペリカンとそっくり

です。頸をS字に曲げ、縮め、脚をしっかり伸ばし、大きな翼でゆったりと羽

ばたいて飛んできます。嘴の短い以外は、ペリカンです。

後頭部の長く伸びた羽毛、冠羽と言われる羽をぴたりと倒しています。背中の灰色の

飾り羽も体と一体化しています。

また、前頸から胸部にかけて、長く伸びた飾り羽。破線状の黒い縦縞模様がし

っかり首に張り付いています。

飛ぶときはできるだけ抵抗を少なくできる仕組みになっているのです。改めて

飾り羽も無駄に付いていない思いました。

繁殖期のアオサギは実に美しい。でも、飛ぶときにはいらないんです。すべてを

仕舞い込み、飛ぶことに集中するのです。それがまた神々しい。


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2 コメント

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アオサギの子育て (ひさき)
2020-06-16 06:43:30
アオサギのような大型の鳥は、子育ての時期に必要な餌(魚) の量が半端じゃないでしょうから、しっかり漁をして巣に持ち帰らないといけないので、魚採りの仕事も真剣なんでしょうね
サギ類は、卵を時差を付けて生み、雛の育ち方も差があると、むかし本で読んだことがあります
餌が足りなくなったときには、共倒れで雛が全部死なないように、育てる優先順位を付けているのだとの説明でしたが、本当ですか?
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本当です。 (小太郎)
2020-06-25 10:33:17
遅くなってすみません。森の鳥も海の鳥も雛が成長する時期を捕って食べるエサが一番多い時に合わせます。特に魚を捕って食べる鳥は顕著です。歳年で多かったり少なかったりがはげしいのです。身近な鳥だとウミウやカモメの仲間です。ウミウは卵の数が多いので捕れないときは1羽だけが成長するという時もあります。
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