窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

ダイサギの森

2020-08-18 14:38:05 | 山野の鳥

最近、野付半島にシラサギがアオサギの群れに混じり、見られるようになって

きました。3、4羽が集まり行動を伴にしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

             ★ ダイサギの森 ★

シラサギの仲間は大きさの順からダイサギ>チュウサギ>アマサギ>コサギ

いますが、中でもダイサギが増えてきています。

ダイサギは日本ではアオサギと並ぶ大きなサギです。全身が白い羽で覆われる

シラサギです。河口のヨシ帯でアオサギと並んでいるときはアオサギより大きな

ダイサギがいます。

従来、夏鳥として春に飛来、主に本州で繁殖し、繁殖期を終えると南方に移動し

ます。以前はいなかった野付半島にも姿を見せ、生息域を拡大してきているよう

にみえます。

この地域でアオサギの調査をしている北大の人の話では、アオサギのコロニーの

中に現れ、繁殖している可能性があるようです。

ダイサギは少しややこしい種で、大きさの違いから亜種チュウダイサギと亜種

ダイサギに分けられます。なんかガンの仲間のヒシクイと似ています。ヒシクイ

は繁殖地の違いで形態が異なっていることから亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイ

に分けられました。

ダイサギも夏季に渡ってくる種を亜種チュウダイサギといい、このチュウダイ

サギより大きい、特徴の酷似した集団がシベリアなどの北方から、冬鳥として

渡来する集団を、亜種ダイサギといい、区別するようです。

1羽だけで見ると分かりませんが、アオサギと比較すると確かに亜種ダイサギは

アオサギより大きく見えます。

野付半島では最近、ダイサギだけで群れになりアオサギと違う場所でエサどりを

している光景を多く見られます。潮周りに合わせ、魚が動く場所に現れ、カレイ

ギンポ、回遊中の稚魚を胸がつくくらいまで水の中に入り捕っています。

警戒心が強くなかなか近くで見ることができません。

亜種の区別がなかなかできなくて、悩んでいます。おそらく亜種チュウダイサギ

あると思うのですが。

ただ、眼下にある口角の切れ込みが眼より後ろまで食い込んでいるので、間違い

くダイサギではあります。

追加。鳥学会の「日本鳥類目録・改定第7版」では、アオサギ属 Ardea を採用

し、ダイサギは Great Egret (Ardea alba) になっています。

亜種2種の識別。これが難しい。 

●亜種ダイサギの冬羽は、足の色が脛の殆どと附蹠にかけてが、黄白色あるいは淡色である。 
●亜種チュウダイサギの冬羽は、脛の上部がわずかに淡色の個体もいるが、脛も附蹠も概ね黒い。