「よぉっし!今のは我ながら良い面だったわ!!」
・・・なんて事一度も思ったことないなぁ、なんてぼんやり思いました。それでも四段、腹三段。一刀貫です、おはようございます!
昨夜のように大人が少なくて子供が多い稽古の時は、私のところにも子供から「お願いします」の声がかかる事があります。どんな高段の先生にお相手いただく時よりも、緊張する瞬間です。私ごときが一体何を伝えられるのやら。こういう時私は子供達には、まずは「まっすぐに」ということを伝えることにしています。私が剣道をしていて一番「怖い」と感じるお相手は、何せ「まっすぐ」な剣士だな、と思うからです。大きく力強いのにゆったりとまっすぐな構えで、ぐ、っと来られると、まぁもう、何もできる気がしないものです。う、と思った直後にはもう面を割られてます。
剣道は右足を出して構えますので、私も油断すると結構左方向に体が開いてしまいます。垂ネームが少し左を向くのですぐわかります。なので、ちょっと左腰を前に捻ると正対できます。そして構え。竹刀が左右にわずかにブレている子がいます。竹刀一本分ブレてもダメなんですね、相手の竹刀が入る「隙」になってしまうのでそれも確認します。打突もまっすぐに、打った後も、まっすぐに。
私は最近、剣道って「まっすぐ」な事なのかなと思うようになりました。体、構え、打突、そして心。すべてをまっすぐにお相手に向けて、出していく。特に心をまっすぐ。怖がらない、自分勝手にならない、正直に、お相手への敬意と感謝を忘れない、集中して、わずかでも何かを得ようと前向きな気持ちで。打った後も切らずに、まっすぐに向けておく。まっすぐまっすぐ、その最たる技が、面うちなのだろうなぁと。だからやはり、子供達には面打ちにこだわってもらいたいなぁと思います。
とかく私は体がでかいので、子供たちもやりにくいのでしょう。小さい子は遠慮がちになり、打った後は避けようとします。少し大きな子は、面じゃなくて細かい技を駆使して当てに来ます。でもそこで、私の体の真ん中に向かって突っ込んで来るくらいの気持ちを出して、面を打ち込んで欲しいなと。そんなことを引き出せないかな、と思って相手をさせてもらっています。
「心技体」という言葉がありますが、最初に来るのは心です。自分を捨てきり相手に向かってだけまっすぐな心で、またすべての「余計」を捨て去った技と体で、会心の面!をいつかいつか、打ってみたいものです。
ぜひ私たちと一緒に、気持ち良い汗をかいてみませんか!
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