**きまぐれCafe**

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吾輩は犬である 第1話

2006-09-28 18:28:33 | つれづれ
吾輩は犬である。名前はまだない…。

飼い主もいない。でも、此処に通い続けて約3年、僕には、人間の友達がたくさんできた。お気に入りの場所は、青空が望める教室の前の廊下。此処の校舎は珍しく、廊下が外にむき出しになっている。そして、僕が時を過ごす教室は少し高いところにあるので、廊下はまるで、ベランダのようだ。
ときどき思う。夜、ここから空を見上げたら、きっときれいな星空が見えるだろう。
青空は、僕にとって、なくてはならない存在だ。
青空は(星空も)、僕の心にあるモヤモヤをあっという間に吸収してしまう。ちっぽけな悩み事なんて、すぐに吹き飛んでしまう。不思議だなぁ…。

え?犬に悩み事があるのかって…?

僕は犬だけど、犬は犬なりに悩み事だってある。それは、人間と同じなんだよ。でも人間は、僕よりもっと思考回路が複雑だから、きっともっともっといろいろなことを考えるんだと思う。悩むこともたくさんあるんだろうな…。そう考えたら、なんだか息苦しくなってきた。だから、僕は、人間にはなりたくないよ…。

まぁ、兎に角、僕にも悩んでることがある。
とある人間の友人のことである。

第2話に続く。