**きまぐれCafe**

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儂と狐と不思議な縁

2020-10-03 18:49:00 | PC日記
もし、話しておきたいことがある。

今年の正月、初詣。
オカンが儂の名前で縁結びの絵馬を書いた。
「絵馬書いてもいい?一応らいむの名前を使うから、許可を得ておこうと思って。」
「別に必要ないと思うけど、まぁ縁結びなら、私が儲かるような縁を祈っておいてよ。縁結びって、恋愛だけじゃないよねー。」

オカンは、たぶん、恋愛的な意味で書きたかったのだと思う。しかし儂は色恋沙汰にさらさら興味がない。ただ、自分の生涯にとってプラスになる縁に恵まれるのは悪くない。そう思って、かなり軽い気持ちで了承した。

それ以降だ、自分の周りで、不思議なことが起きたのは。
儂は、Twitterをやっている。
オンラインの知り合いがぽつらぽつらと始めたのをきっかけに、当時の流行りに乗っかって、アカウントを作成してから、彼是10年以上経つだろうか。
Twitterでのスタンスは、情報収集を主な目的としていて、要するに「ROM専」である。
最初こそ、フォロー祭りやなんやと参加したり、ドラマを見ながら実況ツイートをして、それをきっかけに知り合いが増えたり、交流をしたりしたものだが、最近は、最初期のフォロワーというのも、皆歳を重ね、社会人になり、(そもそも儂も学生から社会人になっているので、当たり前なのだが。)呟く頻度が下がったり、自分自身もTL覗く頻度が下がったり、なかなか、「ツイートに返信して交流する」ということは難しくなっていった。

特にその日も、誰に向けるでもなく、好きな作品について呟いた。
「陰陽屋へようこそ」から始まる一連のシリーズものの小説である。(「陰陽屋シリーズ」と呼んでいる。)元ホストのイケメン(?)陰陽師と妖狐の少年が王子を舞台に駆け回る、人情ミステリーだ。
するとなんと、その作者である天野頌子先生から、引用リツイートされたのだ。


陰陽屋がドラマ化されたときに、そのプロデューサー(?)のTwitterアカウントからのリツイートで天野先生のアカウントを知り、フォローしていた儂は、時々、天野先生が読者やファンのツイートに対し、引用RTでコメントをしているのは知っていた。
しかし、まさか、自分が引用RTされようとは……不覚である。もっと真面目な感想をツイートするべきであった……orz

後悔先に立たずとはよくいうもので、くよくよしていても仕方がない。
嬉しさと後悔が混じった複雑な感情のまま、儂は天野先生の引用RTに返信をした。
そうしたら、その返信に♡が付いた。
「引用RTだけでなく、返信に♡まで…!読んでくれたんだ…!」
好きだということを真っ直ぐに出せば、伝わることもあるのだ。と、柄にもなく舞い上がった。

それから、度々天野先生との交流は続き、数か月が過ぎた。
特に王子のお花見スポットとして、陰陽屋にも登場する飛鳥山を薦めていただいたのは、嬉しい思い出である。

新たなウイルスが蔓延し、世間が自粛自粛と騒ぎ立てる頃。
一時的にではあるが、職場も緊急体制を敷き、職場に行くことができなくなった。

「暇だ……」

仕事があればあればで、休みたいと常々思うものだが、なければないで、暇である。
こういう時、優等生諸君は昼夜勉強に明け暮れるのであろうが、あろうことか儂は暇を持て余していた。好きなだけ寝、好きなだけ遊び、好きなだけだらだらする、呆けた日々を過ごしていた。

と、ここで、ある思い付きがひとつ。

「儂は、どれだけの人間と、仲良くできるだろうか。」

今までは特にヒトとの交流に興味はなく、社会人として、仕事をこなす上で、最低限のコミュニケーション能力があれば、良いと思っていた。
しかし、そのコミュニケーション能力を別のこと…例えば、Twitterで使ってみたらどうだろう。輪が広がるだろうか、新しい分野や興味に行きつくかもしれない。
折角社会に出て、最低限はコミュニケーションを取れるようになったのだ。それがどこまで通用するか、試してみるのも悪くない。

「これは、実験だ。」

なんとなく、ただ見るだけでなく、気になった作品に、引用RTで感想を送ってみた。
直接のリプライでなく引用RTなのは、RTと感想を同時にしたかったのと、口調にこだわりたくなかった(他人へのリプライで敬語ではないと失礼だが、感想をストレートに伝えるには、敬語でないほうが都合が良いこともある)のと、此方が勝手に話のネタついでに呟いていることで、相手に反応を期待しないという消極的な意味合いがあったからである。

しかし、ここでも、儂は運が良かった。

感想を送った何人かから、フォローされてしまったのだ。
しかも、引用RTにもかかわらず、♡や返信を飛ばしてくる者までいた。

おいおい、嘘だろ……

こんなに簡単にヒトと交流ができて良いものか。
今までの気苦労は何だったのか。

それからというもの、かなりゆるく、様々な分野の人間たちとの交流は続いた。
続けていくうち、フォロワーのフォロワーといった繋がりなどから、新たな繋がりも増えた。

おすすめの店や、行ってみたい場所、見てみたい景色、今まで知らなかったこと、食べてみたいもの、色々な知識が増えた。
呟きの本題とは関係ない話も交えるうち「この人は、こういう考え方なんだ。」とか「こんなこと知ってるんだ。」とか「こんなふうに世界を見ているんだ。」とか、「こんな作品を創るのか。」とか、知れるのが、兎に角面白い。

それに対して思ったことを伝えるときは、ストレートに、伝える。
真っ直ぐに、届くように、それでいて、失礼のないように、伝える。


それに対して返ってくる反応がまた、楽しみだ。

どのような言葉にするのが効果的か。
言葉で伝えきれない部分については、どう表現すれば良いか。

なんて考えるのは、異星人と交流しているようで、面白い。

まぁ、どちらかというと儂が異星人なのだが。
自分自身が人でない、例えば妖という前提で話すようになってから、見える世界も、少しずつ変わってきた気がする。(最近現実世界でまぁ現実離れした事態が頻発しているのだが、ここでは話の本筋から逸れるため、ここでは語らない。

人類諸君、いつも儂のくだらないツッコミや返信に付き合ってくれてありがとうございます。
これからも、あなた方が創り出す愉快な世界を、楽しみにしています。

かくして、儂の実験は続く。
以上。

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