幼いときとは限定せずとも誰しも何らかのオモチャは必然だろう。車だったり、ゲームだったり、はたまた楽器やPCだったり・・・・・・。そんな中でトラクターをオモチャとして溺愛する御仁が存在する。ご存じの向きもおられるやも知れぬが、本欄に頻繁に登場する「大御所」氏だ。元々が運送関係でキャリアを積んできた同氏、トラクターなどミニカーみたいな物だろう。ハンドルさばきも鮮やかに、段差のある棚田地帯を乗り回している。但し、地形上の制約から活動範囲は限定されており、自由自在にとは如何無いところが辛い場面、世の中ままならぬものだ。
噂の主のトラクターは某農家さんが廃業される折に譲り受けたもの、結構な年数はたっている。だがたいした故障もなく、ラジエーターが多少水漏れする程度、エンジン関係はすこぶる健康優良児だ。従って2リットルのペットポトルに水を充填して積んでおけば、1日難なく作業に活用できる。難点は乗りこなせるのが大御所のみという点、平地であれば挑戦する仲間達も出現するかも知れないが、其処は段差のある棚田・・・・・・・・。
トラクターの運転にはやはり適性があるようで、とりわけ段差のある棚田地帯では、道路での車のようにはいかないのだ。車は難なく乗りこなせる御仁でもトラクターには躊躇する。結果的にトラクターは「大御所専用のオモチャ」と化しているのが実情だろう。棚田地帯の耕作にはトラクターよりもミニ耕耘機の方が似合ってるようだ。
流石に作業効率は格段の差違が生じてくる。やはりトラクターの威力は絶対的で、ミニ耕耘機の数倍の働きを為してくれる。大御所がトラクターに頼りきりとなるのも当然かも知れない。これが全面的に活用できれば、農作業の作業効率は格段に上昇するのだが。トラクターの有利な点は乗車スタイルにもある。運転席に座っていれば作業が可能なので、耕作者の疲労度がかなり少なくなってくる。仲間内での最高齢者である大御所も難なくハードな耕耘作業などが処理可能なのだ。
令和6年もジャガイモの植え付けから農作業は始まる。大御所のトラクターが爆音を響かせながら棚田を走り回るのも間もなくだろう。段差の激しい棚田の地形、大丈夫かとは思うが、運転操作にはくれぐれも気を付けて。