長老との交流の中で、「あげる・もらう」・・・・・の口頭契約が成立していたようだ。例の「百姓候補生」氏がサトイモにチャレンジすると宣いだした。結果はともあれ、挑戦してみたいとの意欲満々。尊重したい姿勢だ。何事にも関心と興味を持って能動的に行動するのが若者(?)の特権、大いに活用すべき資質かなと。長老の種芋は既に大きく育っており、移植には厳しいかも知れないが、そこは梅雨時の湿った環境下、何とかなるだろうとの見通しで実行する事に。
予定時間は昼までの半日、約3時間強の時間で完了の予定だ。まずもって畝作りから。ミニ耕耘機を引っ張り出しての耕耘作業。しかる後に畝立ての作業へと続いていく。雨上がりとあって土壌は湿っており、作業には不向きだが移植には好都合、タイミングを外さぬ方が好ましいだろう。畝立てが完成したら中央部に溝を掘り、40センチ間隔位でポイントを定めていく。この点に移植する予定なのだ。
想定は1列に10ポイント、2列の畝で計20個の種芋が入用だ。長老は未だ出動前だが、かねての了解の下、移植を進めて行く。1個づつ丁寧に掘りだし、慎重に移植する。スコップで掘り出すのだが、2個ほどは種芋に亀裂を入れてしまい、残念だが不良品となってしまった。何事も経験と気を取り直し、以降の作業は順調に進行した。全てを植え替えて作業が完了したのが11時過ぎ、予定よりは若干早かったようだ。
サトイモは主に南洋地帯で栽培されるように、高温多湿を好む野菜、畑よりも水田の方がお似合いの環境だ。我々が耕作する耕地も元々は水田地帯、サトイモは適作の栽培品だろう。ラッキーなことに現場は師匠の田圃から2メートル程下回った地形、田圃からの洩れ水が期待でき、水路からの導水も不可能では無い。ある意味、サトイモに適合した耕地かも。
サトイモは縄文時代から既に栽培されてたようで、稲よりも伝来は早かった模様。古い時代から、お月見のお供えとして珍重されたようだ。今ごろの植栽で旧暦の仲秋の名月頃には収穫が可能、彼もお月見を夢見ているのかも。