4.歴史
フィリピンは日本人の間では16世紀中頃よりルソンの名で良く知られており、貿易船がマニラに入港していた。ヨーロッパ人の間では、マゼランが世界周航の途中1521年3月17日サマール島を遠望したのが最初の記録であった。マゼランは、現在、セブー空港のあるマクタン島の酋長ラプラプと戦って敗死し、生き残った部下たちがスペインへ帰還した。1565年以後スペインの植民地となり、フィリピンの名はスペイン王フィリップ2世の名に由来している。スペイン植民地時代は貿易風を利用してメキシコのアカプルコと往復する貿易が行われ、さらにメキシコ経由で本国スペインと連絡する航路が発達していた。
米西戦争後の1898年よりアメリカの植民地となり、また太平洋戦争中は日本が占領したが、戦後1946年7月4日米国から独立して共和国となった。その日は今でもフィリピンとアメリカの友好デーとして祝日となっており、6月12日を真の独立記念日としている。これはスペイン支配に対する武力闘争中の1898年6月12日キャビテ市でフィリピン共和国の発足を宣言したという歴史的背景があるからだ。その時、現在の国旗が初めて公に掲げられた。フィリピン人は植民地支配に反抗してナショナリズム運動を開始したアジア最初の民族であることを誇りにしており、日本占領時代も対日ゲリラ活動が盛んであった。