ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

水あさぎ

2018-05-17 03:55:22 | 資料

水あさぎ空ひろびろし吾が父よここは牢獄にあらざりにけり    北原白秋


「牢獄」とかいて「ひとや」とルビをふる。

昨日の歌と違って、器に水が満ちるように、作家の情感が歌に満ちている。

本当の人間が、自分の心で詠った歌というのはこういうものなのだ。

白秋は、啄木と比べれば卓越した歌人と呼べないが、それだけのことをしている者と言える。


我が父よきぬに我が名を染め抜きて青空に振るわれを見たまへ    揺之






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