ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに

2017-07-31 03:44:17 | 古今抜粋

さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに   在原業平


桜の花よ散って見える世界を曇らせてくれ。

もう老いてしまうこの身の道が紛れて見えなくなるように。



あだ花とかけし名なればわがわざをたのむなかれといふさくらなり   揺之





コメント (1)
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天離る鄙の埴生の宿にすみとほき都のうれひをぞ見る

2017-07-30 03:14:11 | 

天離る鄙の埴生の宿にすみとほき都のうれひをぞ見る






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かなしみはあをきさうびのおもひやみわれにさかふる色をおひてき

2017-07-29 03:12:47 | 

かなしみはあをきさうびのおもひやみわれにさかふる色をおひてき






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黄昏の帰還

2017-07-28 03:17:52 | 絵画


エリオット・デインジャーフィールド(1859-1932)、アメリカ。

黄昏に疲れ果てた女が家に帰って来る。

悲惨な仕事なのだろう。アヒルは何も考えてはいない。

日没は何かの終わりを表しているかのようだ。



たそかれの老いはしばしのまぼろしか明日を見むとて見えぬわがきは   揺之






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おほぞらをゆする幻くらみては土をつかみてわがみたりけり

2017-07-27 03:09:49 | 

おほぞらをゆする幻くらみては土をつかみてわがみたりけり






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名にめでて折れるばかりぞをみなへしわれ落ちにきと人に語るな

2017-07-26 03:12:25 | 古今抜粋

名にめでて折れるばかりぞをみなへしわれ落ちにきと人に語るな   遍照


女の名がついているから、つい折ってしまっただけなのだ。

わたしがおまえのために堕ちてしまったなどとは、人に言わないでおくれ、女郎花よ。



をみなへしかかる名をおふゆかりこそげにおかしけれわれとはなくに   揺之






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かはたれに見る幻は早瀬川越えて去りぬる君のさ小舟

2017-07-25 03:11:21 | 

かはたれに見る幻は早瀬川越えて去りぬる君のさ小舟






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夜に鳴くくだらぬ蝉をかき落としなにせむと鳴く蝉を飛ばさむ

2017-07-24 03:15:06 | 

夜に鳴くくだらぬ蝉をかき落としなにせむと鳴く蝉を飛ばさむ







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月の光の風景

2017-07-23 03:13:34 | 絵画


ジョン・フランシス・マーフィー(1853-1921)、アメリカ。


白い幹の木々がゆらめくように立っている。

世界に不安が漂っている。

かすかな紅葉が、灰色の風景を一層空しくしている。



ねぬなはの苦しき水に月は落ち棲む魚は鳴く浄めかしとぞ   揺之






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蝉時雨降る真昼間の木の闇にしじまこそ鳴け空蝉の骨

2017-07-22 03:15:21 | 

蝉時雨降る真昼間の木の闇にしじまこそ鳴け空蝉の骨






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