ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

月夜にはそれとも見えず梅の花香を尋ねてぞ知るべかりける

2018-02-12 03:05:55 | 古今抜粋

月夜にはそれとも見えず梅の花香を尋ねてぞ知るべかりける  凡河内躬恒


躬恒はきつい歌人である。すぐれているが容易に正体を現さない。

高い形をつくりつつおそろしく不思議な紗をかけて自分を隠している。

香をさぐっておいかけてもみつからぬ花のようである。


わづかにもそよぐ春風空耳にのがしたりける白梅の声    揺之






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