ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

くさむらへ

2018-02-10 03:05:46 | 添削

くさむらへ草の影射す日のひかりとほからず死はすべてとならむ    小野茂樹


交通事故死した作者の自分の死を予感した歌だとされるが、それはあながちはずれてはいまい。

人間は嘘で作った自分を生きている時、常に背徳の不安をまとっているものだ。

自分は死すべきものだという不安の影をどこかに感じながら生きているのである。

自分の作ではあるまい。

盗作の匂いもしないところから見ると、霊界人の作である。


汝が罪をとへる光のさしこみて窓に消えゆくひとがたの雲    揺之




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする