「旅行収支」が1959年以来56年ぶりで黒字となった。
日本人が海外で使った金から日本を訪れた外国人が使った金を引いた額がほぼ初めて逆転したのだ。
高度経済成長を背景に増え続けた日本人の海外旅行支出が中国に代表される訪日外国人の爆買効果で日本に大量のお金を落としてくれた結果である。
2014年度の国際収支統計では前年度5304億円の赤字だった旅行収支は、2099億円の黒字となった。
原因は、アベノミクスによる円安効果ということ。
2014年度の訪日観光客は1467万人。中国、台湾、韓国が多いが、台湾の282万人という訪日数は
台湾の人口2300万人の12%。
10年で全ての台湾人が訪れる数だ。いかにリピーターが多いかがわかる。
従来の物を輸出して外貨を稼ぐ産業構造から、観光業やサービス産業、海外投資などによる収入で稼ぐ産業構造に変化してきている。
日本人は円安ということで海外で金の使いでが下がった。海外に出る人も減った。
世界一の観光立国フランスは年間8千万人の外国人旅行者を受け入れ「観光産業」が国の経済の柱となっている。
日本もフランスの4分の1ではあるが早期に2000万人の訪日外国人を受け入れできる体制にもってゆく必要がある。ホテルも観光施設もまだまだ育っていない。地方は特に。官公庁の力量アップ。これも課題だ。