(2024.3.28 北泉海浜総合公園の海で潮風と戯れる“ワイフ君”・・・:南相馬市原町区)
3月28日、暖かそうな天気に誘われて“ワイフ君”を南相馬市の海に連れていこうと思いました。海の無いところで暮らすわたしたちにとって、海に行くということは、もうそれだけでとても大きなイベントなのです。
二本松市を抜け浪江町に入ると、道路脇のいたるところに「帰還困難区域につき通行規制中」の看板が立っています。原発事故の避難指示がまだ解除されていない区域なのでしょう。こちらはドライブだなんて浮かれていますが、これが放射能汚染のやるせない現実なのです。
南相馬市に入り、桜の開花情報のあったところへ立ち寄って見ました。
「八重米坂の桜並木」という看板がありました。
「あれ、この桜は花のまま落ちるんだね」と“ワイフ君”。
花びらが散るのではなくて花ごと落ちているというところをみると、わたしの知る桜とはちょっと毛色の違う種類なのかも知れません。
「はらまちフラワーランド」近くの高台からは、これから行こうとする北泉海浜総合公園に隣接する原町火力発電所の建屋と高い煙突が見えました。
「“ワイフ君”、これからあそこの海に向かうんだよ」
途中で“ワイフ君”が一度も見たことが無いという、相馬野馬追いが行われる「雲雀ヶ原祭場地」を見せてあげました。
お昼は国道6号線、原町火力発電所入口方面にある「とんかつの末広亭」に立ち寄りました。
★舌に自信が無いので食レポはいたしません(美味しいと書けば自分の言葉に責任を持たなければなりませんし、美味しくないと書けばお店に対して責任を負わなければなりません。好みは人それぞれですし、舌の感じ方だって個人差がとても大きいと思うのです。テレビのアナウンサーなどが絶賛した店で外れを引いたことだって少なくありません。ですが、ここは美味しかったです。ま、値段もそれなりにお高かったですから、相応といったところでしょうか)
原町火力の高い煙突が圧倒的な迫力を持って近づいてきました。
ここ北泉海浜総合公園は、わたしの自転車イベント「宮城県センチュリーライド(名取市往復160キロ)」のスタートにもなっていた思い出深いところなんです。
もちろん、家族を連れて遊びに来たこともあります。
ですが、“ワイフ君”はもう全く覚えていませんでした。
風が強くて波頭が飛ばされています。“ワイフ君”は砂が飛んでくるといって引き返して来ました。
運搬船から石炭を降ろすのに使用すると思われるクレーンみたいな恰好をした大きな機械・・・
火力発電所付近から航行しだした船には「太平洋セメント」って書かれていました。
東日本大震災の津波で大きな被害のあった公園は、震災前より綺麗に整備されてるようでした。しかし、以前この場所に沢山あった姿のいい赤松の大木がすっかり姿を消していたのは残念でした。風が強くて寒いを連発していた“ワイフ君”を乗せて帰途につきました。
途中、いわくありげな松の木が道ばたにあって車を駐めました。
とても大きくて姿の良かった松だったという面影はあるのですが・・・
このまま生きながらえることが出来るのかどうか心配です。ここは海岸から1キロと言ったところ、ひょっとしたら・・・これも震災の大津波による塩害なのかも知れないと思いました。
「珍しい松」には気が付きませんでした
機会があれば、又見たいです
わたしたちも、マイカーのナビによる偶然の巡り合わせでした。
たいそう立派な松でしたから、このまま枯らせてしまうには忍びないです。
もちろん樹木医などの手も加わっているのだとは思いますが、どうか生き長らえて後世の人たちにもその姿を見せてやってほしいと思います。
なしに写真をみれば、ここが大震災が
の被害があったところとは、思いも
よりません。福島が忘れられていく
のではと、胸が締め付けられる思い
です。でも、早咲きの大漁桜にほっと
したものを感じます。
「頑張れ、福島」。いつも祈っています。
海自体はなにも変わってはいませんが、自然豊だった海岸線は、もはや戻っては来ません。
いまはただ、護岸工事が施された人工的な景観が延々と続いているだけですが、これは自然災害ですから致し方ありません。
福島の復興を遅延させている第一要因は何と言っても原発事故です。
なのにまだ日本政府と電力会社は原発にしがみついているのです。
「八重米坂の桜並木」は「大漁桜」とも呼ばれているらしいですね。
わたしはまったく知りませんでしたが、“ヒマヒマノキさん”はよくご存じでおどろきました。
福島への応援本当にありがとうございます。