東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

アスファルトで日光浴

2011年11月30日 | バッタ
このところの週末は気温の上昇する正午あたりになると決まって、新たに見つけた草地へと足を運んでいる。
他の観察場所では虫たちの姿が薄くなる一方である最中、この草地には三度目の訪れとなるがバッタが多く生息していて、まだまだこの先も楽しめそうな賑わいをみせている。ここで特に多く目立つのはトノサマバッタ。

トノサマバッタ ♀(褐色型)

D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
腹部を下げ産卵したそうな様子をみせていた。

アスファルトで舗装された道路の両側が草地となり、そこが彼等の住処となっているのだが気温の高い時間帯には大胆にもアスファルトに出ていて陽射しを浴びている個体が見られ、草中に入って探す必要がなくお手軽に観察できる。
とは言え撮影しようと寝そべりながらそ~っと近寄るも流石はトノサマバッタ、敏感な個体が多く殆ど逃げられてしまう。
特にオスは敏感で単体での撮影は恥ずかしながらまだ未撮影。。。

トノサマバッタ ペア

D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

アスファルトと草地の間にいたぺア

D80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye+Sigma Electronic Flash Macro EM-140 DG

撮影日:11月23日

撮影地:東京都区内

ベッタリと

2011年11月29日 | トンボ
ここ最近は昆虫たちの活動時間が短いので観察地を限定してお気に入りの水辺と草地の3箇所を急ぎ足で訪れている。

その中の1箇所がこのような環境

D80+Sigma 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro...35mmにて
魅力的に見える湿地は残念ながらタダの水溜り。。。湧水地だったら最高なのにな~

そんな水辺ではまだまだ元気な姿を見せてくれているアキアカネ。個体数に変化は見られず、この地にとどまっている個体群のようだ。
最盛期には枝先に静止する個体が目立って見られていたが、この時期になると足元の草、石、コンクリート、鉄パイプなどにベッタリと静止する個体が多く、気づかずに歩いているとパッと飛び出すのでビックリさせられる。

アキアカネ ♂


D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
静止している物体は温度が高いのだろうかと触って確かめたところ僕には逆に冷たく感じられた。
しかし、アキアカネにとっては心地よい場所なのだろう。

このところメスの姿は全く見られずにいたが、正午近くには産卵するペアが現れた。

アキアカネ(連結産卵)

D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
枯れ草がかぶってしまったが、もしかすると今季最後の産卵観察となるか?


D80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
こういった広角撮影は普通に見られがちではあるがトンボに逃げられずに十数センチのところまで接近し、レンズやカメラ、撮影者自身の影を落とさずに撮影しなくてはならなく非常に苦労するカットである。しかし、撮れた時の感動は飛翔写真と同等に嬉しい。

撮影日:11月23日、連結産卵個体のみ11月27日

撮影地:東京都区内

冬期の始まり

2011年11月28日 | いろいろ
このところ東京都心部では気温がグッと下がり寒さも増すばかり。
午前中からフィールドへ向かおうと玄関から外へ出た瞬間、あの冷たい空気感は冬の雰囲気を匂わせている。
11月も下旬になると成体観察も難しくなり昆虫たちの活動時間も短く、姿を現してくれるのは正午前後のほんの数時間。
この季節に効率良く観察するには日中を通して陽当たりの良い場所限定となる。

オンブバッタ ♀(褐色型)

D300s+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
いつもは草地の足元付近で見られるオンブバッタ。樹上に登るのには適していない体型に見えるが...
この時期になると効率よく陽射しを浴びようと目線あたりの高さまで登り日光浴をする個体を頻繁にみかける。

キタキチョウ

D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
吸蜜する花も無く、飛んだり止まったりを繰り返し越冬場所を探している様子であった。

ハラビロカマキリの卵鞘

D80+Sigma Mini Zoom Macro 28-80mm F3.5-5.6 Aspherical+GYOROME-8+Sigma Electronic Flash Macro EM-140 DG
今年も幾度となく撮影させてくれたハラビロカマキリ。だが、そろそろ成虫の姿よりも卵鞘の方がメインになりつつある。
しかし、年越しのハラビロカマキリを発見しているので年末年始に期待が高鳴る。

撮影日:11月23日

撮影地:東京都区内

晩秋の蝶

2011年11月25日 | チョウ
毎年恒例である晩秋にだけにその姿をあらわにする美しい蝶を探しに、マテバシイやアラカシなどの常緑樹が多く植えられている場所へと訪れた。

ムラサキシジミ

初夏にも各地にて成虫の姿を目撃していたが、翅を開きながら静止する姿を見られるのはこの時期ならでは。幼虫の食草はアラカシなど。

ムラサキツバメ ♀

こちらはムラサキシジミよりもひと回り大きく、シッポのような尾状突起が特徴的。幼虫の食草はマテバシイなど。

緑色の中にパッと浮かび上がるブルーの翅を見つけた瞬間、お!っと声を出さずにいられないほどに美しく毎年欠かさず撮影したくなる魅力的な二種の蝶。

両種とも成虫で集団越冬する蝶なので来月辺りに集団越冬の見られる場所へと訪れて見るとしよう。

全てD300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

撮影日:11月20、23日

撮影地:東京都区内

PS:携帯電話をiPhone4Sに機種変更したのでスマートフォンでも見やすいようにテンプレートを3カラムから2カラムに変更いたしました。

晩秋色の草地に身を潜め

2011年11月22日 | バッタ
新規開拓を兼ねて、開発の手がかかっていない河川敷と似たような陽当たりのよい草地が拡がる場所に訪れた。

晩秋色に染まったイネ科植物のチガヤであろうか?昆虫と植物は切り離せない関係である為、植物の名称も覚えるよう、努力していきたいと思う。
この画像の中にとある昆虫が潜んでいるのだがおわかりいただけるだろうか?
先日、ちょっとだけ様子見がてら訪れた時、マダラバッタを見かけ撮影しようと近づくも敏感な個体で逃げられてしまい撮影できず...今回はそのマダラバッタを期待しながら丹念に探すと最初に飛び出したのは...

ショウリョウバッタモドキ ♂

個体差はあるがこのオスで体長35mm程度。ここに生えるイネ科の植物と見事なまでに同化した体型、体色は素晴らしい。

草中をガサガサと歩くと飛び出すのでその存在がわかるものの、飛び出さなければ見つけられないレベルの擬態である。

静止している箇所に近づくも敏感な個体が多く、逃げられてしまい撮影には苦労した。特にオスは敏感で撮影は困難極まりない。ショウリョウバッタモドキと言えば未だかつて一度も交尾個体を観察した事がない。はたして何時なのだろうか?これからは注意深く観察していくことにしよう。

全てD300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

撮影日:11月20日

撮影地:東京都区内

1枚目の画像(中央右側)に隠れているのはチョウセンカマキリ(褐色型♀)