東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

バッタ探し

2023年10月05日 | バッタ
この土日は両日ともトンボ日和ではなく、どんよりとした曇り空。
トンボは諦めて気になっていたバッタ探しを楽しんだ。土曜日はセグロイナゴを捜索。

彼岸花

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
道端に一輪だけ咲く野生化した彼岸花はみやびやか。
土曜日はタイミングが悪く雨が降り出してしまい仕方なく退散。。。

翌日の日曜日は以前にクルマバッタを見つけた場所をチェックしてみた。一ヶ所目はとある神社周辺の芝生地。ところがクルマバッタが好む草地からかけ離れて、草ボウボウに変化してしまい残念ながら発見できず。。。二ヶ所目は河川敷。刈られていない草地をガサガサして飛び出して来た個体を撮る作戦に。すると...

ショウリョウバッタ ♀

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
そろそろシーズンオフでも比較的、綺麗な個体。
キチキチバッタの名称で親しまれているけれどキチキチ音を出すのはオスのみ。

マダラバッタ ♀

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
区部ではやや局所に生息している様子に感じられるけれど河川敷の芝生地等では普通に見られる。
この他にもトノサマバッタ、ヒナバッタ、ホシササキリを確認。生息種の密度が濃くて嬉しい限り。

本命の登場

クルマバッタ ♂

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
トノサマバッタよりも色濃く、はっきりとしたコントラストのカモフラージュ柄が超カッコイイ。

クルマバッタ ♀(赤褐色型)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
小学生の頃、昆虫総合図鑑にはトノサマバッタと並んで掲載されていたので、トノサマバッタと一緒に見られる種類だと思っていた。しかし、河川敷や沿岸部の草地をいくら探してもトノサマバッタしか見つからなかった。何故だと詳しいく調べてみるとトノサマバッタよりも局所的に生息することが判明。

クルマバッタ ♂(褐色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
小学生の頃には出会えなかったけれど埼玉のとある場所でトンボの観察をしている時、偶然にも発見。トンボはそっちのけで撮影した思い出がある。この観察地も10年ほど前にトンボの観察に訪れた時、歩行中の足元から飛び出して来たところを偶然に発見。今でも健在で何より良かった。仲間にやられているのか?翅の先端を齧られている個体がやけに多かった。また、近縁種のクルマバッタモドキとの比較をしたかったけれど、残念ながらクルマバッタモドキは発見できず。それはまたの機会に。

生息環境

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
何処にでもありそうな河川土手に見えるかもしれないけれど、自分には子供の頃にトノサマバッタを追いかけた土手の風景に見えた。植生はシバ、チガヤ、コニシキソウ等。バッタの最大の敵は草刈りだ。夏から秋にかけて全面的な草刈りはバッタの生存に深刻な状況を及ぼしている。ここは偶々奇跡的に刈られている箇所とそうで無い箇所が見られ、ブロック毎に時期をずらして刈り分けがされている様子にあり多様性への配慮が感じられる。環境変化に弱い希少種のクルマバッタが10年前と変わらずに健在だった事が最高に嬉しい。再び産卵のタイミングに訪れたい。

撮影日:10月1日


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