第428話.気になった音楽(147)(148)アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズ The Style Council『A Man Of Great Promise』『Luck』

2020-07-26 05:27:52 | 気になった音楽
湖畔人です。

さて、アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズの最後を飾るのはポールウェラーが当時率いていたThe Style Councilの曲のご紹介です。

ポールウェラーは有名なUKのパンクバンド The Jamの中心メンバーでしたね。ピストルズやクラッシュなど際物に較べ比較的庶民受けが良い安全目のパンクバンドでした。

そんな彼がThe Jamを解散させて作ったバンドがThe Style Councilです。EBTGに似てジャジーな音やボサノバ的な要素もあり、非常にオシャレな音を出していたグループでしたね。一方でブラックコンテンポラリーバリバリのR&B的な曲やディスコ風の曲もやれば、ラップもやると言う感じで、スタイル評議会と言うバンド名のとおり、様々な音楽形式をトライをしたバンドでしたね。

見た目は超絶オシャレで、当時は大変憧れたものでして、彼を真似て古着のステンカラーコートを着て、ベスパに乗って調子コイていたものです。ポールウェラーは、アズテックカメラのロディと共に最も影響を受けたロックアイコンでしたね。

日本でもオシャレな音楽としてかなり広く受け入れられていたかと思うのですが、ただ、後日知ったのですが、実は当時の彼はレッドウェッジと呼ばれた左翼の政治音楽活動に熱心で、相当左寄りの思想を持っていたようです。当時その事を知っていたなら多分敬遠していたはずですね。コステロやスティング達も"共産主義者みたいで嫌だな、音楽に政治を持ち込むべきではない"と批判をしていたようですね。流石コステロ師匠、よく判ってます。マトモですね。確かに今思い返せば、『Walls Come Tumbling Down!』とか、『Shout To The Top』とか、まるで政権打倒みたいな歌をよく歌っていたのを思い出します。今思い返すと、あれがそうだったのか?、となんとなく思い当たるフシが幾つもあるのですが、当時はただただカッコイイと言うだけで夢中でしたね。まったくそんな思想的背景には気付きませんでした。反省ですね。ネット社会になって初めて知り得た情報でした。

今回ご紹介する曲は、そんな政治的なものでは無くて、友人の死を嘆く曲と、幸運についての曲です。

1曲目は『A Man Of Great Promise』です。彼等の最高傑作『Our Favorite Shop』と言うアルバムからの一曲ですね。これは、将来を嘱望された若者が突然死を迎え、田舎の閉鎖社会の縛りに捕らわれシンドかっただろうな、と同情する詩をアップテンポなビートにのせて歌うと言う曲で、リズムと歌詞の内容がミスマッチなのですが、見事なアレンジで悲しげな音に仕上がっています。個人的には、かなり良い曲だと思っています。

2曲目は『Luck』です。これも『Our Favorite Shop』と言うアルバムからの一曲ですね。幸運がいつも傍らにあればよいのにと言う幸運について歌う面白い曲ですね。
爽やかで梅雨明けに良いと思います。お薦めします。

では、これで、一旦アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズは終了します。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

湖畔人

第427話.気になった音楽(145)(146)アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズ EBTG『When All's Well』『Heaven Help Me』

2020-07-26 03:54:11 | 気になった音楽
湖畔人です。

EBTGの曲紹介の続きです。

EBTG2曲目は、彼等のセカンドアルバムからで『When All's Well』です。歌詞は正直難解で良く判りませんが、どうも自分に厳しい感じで、自己否定的な言葉が並びますが、こんな酷い世界のこんな酷い私だけど、でも、この愛だけは本物なの、とでも言いたいのか何なのか、正直よく判らないけど、音はネオアコらしい爽やかさがあって、とても気に入っています。

3曲目も、彼等のセカンドアルバムからで『Heaven Help Me』です。これも歌詞が難解でして、正直ホントさっぱりなのですが、自分に厳しい感じだけは伝わって来ます。ただ、讃美歌のような雰囲気がとても好きで気に入っている曲の一つです。お勧めします。

EBTGの曲のご紹介は今回はこれでおしまいとします。

では、次話では先述のポールウェラー率いるスタイルカウンシルの曲を少し触れてネオアコシリーズの最後としたいと思います。

では。

湖畔人

第426話.気になった音楽(144)アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズ Everything but the girl『Each and Everyone』

2020-07-26 03:40:48 | 気になった音楽
湖畔人です。

さて、アジサイの季節に聴きたい曲 懐かしのネオアコシリーズもあと2グループだけご紹介しようと思っています。

梅雨も、もう明けますのでね。梅雨の間に本シリーズは一旦終わりにしたいと思っています。

今回は、EBTGこと、Everything But the Girlの曲のご紹介です。
彼等こそ、ネオアコと呼ばれるムーブメントの道を開いた方と言われていて、内省的な歌声と繊細でジャジーなギターの音色が、当時のUKのパンクでほてった若者達の心をクールダウンさせたようですね。

トレイシー・ソーンとベン・ワットの二人組のユニットですが、二人とも当時ハル大学の学生だったのですが、二人は同じインディレコード会社のチェリー・レッドでそれぞれ活躍していて、トレイシーはマリン・ガールズのメンバーだったし、ベンはソロでそこそこインディーシーンでは知られた存在だったようなのですが、チェリー・レッドの期間限定のコラボ企画でベンとトレイシーでバンドを組む事となり、JAZZのスタンダードナンバーの一つ『Night and day』をミニマルで涼し気な音でやった所、大反響となり、このブログでは常連のUKロックの大御所エルビスコステロもその音の虜となり、パンク界のスターで当時国民的人気者だったThe Jamを解散したばかりのポールウェラーもハル大学までわざわざ足を運んでは、ステージに乱入し、自分達のレーベルへの引き抜きの誘いをするなど、耳の肥えた大御所達に大歓迎されたようなのです。それら世間の高評価を受けて、当初の期間限定のコラボ企画だったはずのプランを変更して、バンドとして続ける事になったようです。

バンド名も面白いですね。"Everything But the Girl"って、まるで全てを手に入れた大金持ちが、”全てを手に入れた俺だけど、あの娘だけは手に入らなかった、俺の人生の唯一の汚点であり、深い悲しみだ”みたいな、ちょっとキザでハードボイルドな小説のセリフから来ているのかと思いきや、ハル大学の近所の雑貨屋の名前からとったようです。面白いですね。"女の子以外何でも売ってるよ"的な事らしいです。冗談でも酷すぎですよね。

さて、今回ご紹介する曲は3曲ですが、この回は一曲だけのご紹介です。

1曲目は、彼等のファーストアルバムの一曲目の曲『Each and Everyone』です。
歌詞は、まぁ主人公の女性が色々言ってくる男性に対し三下り半を突き付ける感じの曲でしょうかね、音の方は、ボサノバ調で、初めて聴いた時は"なんて都会的でおしゃれな音なんだ!"と感嘆したものです。
今聴いてもとても格好が良いですね。

EBTG、次話でもやります。

では。

湖畔人