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神戸大学メディア研ウェブログ

ニュースネット委員会のニュースサイトはhttps://kobe-u-newsnet.comに移転しました。

壷井達也はSP11位スタート フィギュアスケート全日本

2022-12-24 08:55:57 | ニュース
 フィギュアスケート全日本選手権の男子SPが12月23日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで行われ、壷井達也(シスメックス所属、国人2年)が出場した。シニアデビュー後初の全日本でプレッシャーもあり、最初の4Sで転倒したが、その後は安定した演技を見せ、SP11位となった。25日(日)17時から男子FSの演技が行われる。<本多真幸、尾畑陽貴>


(写真:演技中の壷井達也。2022年12月24日、大阪府門真市の東和薬品RACTABドームで撮影。)

 2年連続6回目(2019年は怪我で棄権)の出場となった壷井は、SP(ショートプログラム)で30人中27番目で演技。楽曲はレッド・ツェッペリンの「天国への階段」を演じた。1本目はジャンプの安定性が課題となっていた4回転サルコウだったが、着氷時に転倒し、さらに回転不足もとられてしまった。直後のトリプルアクセルでは持ち直し安定した演技を見せた。演技後半ではトリプルルッツとトリプルトゥーループのコンボも決めた。演技終了直後、悔しげな表情を垣間見せた。


(写真:最初の4回転サルコウで転倒する。)

 一方、演技後半の曲が盛り上がるパートでは、リズムに合わせた振付で魅せ、観客から手拍子で声援が送られた。演技終了後には会場全体から大きな拍手が送られた。立ち上がって、壷井の名前が書かれたタオルを掲げる観客もいた。

SPを終え、壷井は、技術点(TES)が38.75、演技構成点(PCS)が37.09、減点は1で合計点が74.84となり、30人中11位でのスタートとなった。

 今季ジュニアからシニアへデビューした壷井にとって、全日本は最も大きな大会で、重圧もあった。演技後のインタビューで、壷井は「ジュニアの選手が追い上げてくる中で、守らなければならない立場を少しずつ感じるようになってきましたし、そういったプレッシャーをすごい今まで以上に感じる舞台だった。」と振り返った。

 転倒した4回転サルコウについては、「練習だともう少し勢いをつけることができたが、本番では守りに入ってしまった。最後に自分のためを作り切れないまま上がってしまったので、力が上手に伝わらなかった」と語った。25日のフリーの演技に向けて「本当にショートのミスが悔しいので、フリーでは完ぺきな演技を目指したい。今年最後の試合なので悔いが残らないようにしたい。」と意気込んだ。

 また、前日の女子SPで、同じコーチの下で練習する坂本花織(シスメックス、SP1位)、三原舞依(シスメックス、SP2位)、三宅咲綺(岡山理科大、SP5位)の3人が好成績を残したところ、「勢いに乗っていきたかった」としつつ、「自分も追いてかれたくないので、がんばります。」と締めた。

 25日(日)17時から、SPの上位24人によるFS(フリースケーティング)の演技が行われる。今大会は、2023年2月にアメリカで行われる四大陸選手権と、3月に埼玉県で行われる世界選手権の日本代表最終選考会を兼ねている。今大会の結果次第では壷井選手も選出される可能性がある。

《第91回全日本フィギュアスケート選手権大会 男子SP》

(画像:男子SPの結果。25日に上位24人がフリーの演技に出場する。)



性の多様性考える企画 神大GI、743人にステッカー配布

2022-12-23 15:49:24 | ニュース
 神戸大生協学生委員会(GI)は、「SHINDAI RAINBOW PRIDE」と題し、10月から11月にかけてインスタグラムでセクシュアリティについての発信を行った。また、鶴甲キャンパス、六甲台キャンパスの購買や食堂で、虹をモチーフにしたステッカーを配布。743人の学生が受け取った。企画責任者は、「皆さんに少しでも性の多様性について考えてもらい、どんな神大生にとっても快適に過ごせる環境になっていってほしい」と語った。<笠本菜々美>


(画像:GIが「SHINDAI RAINBOW PRIDE」と題した投稿)

 神戸大生協学生委員会(GI)は、「SHINDAI RAINBOW PRIDE」と題し、10月から11月にかけてインスタグラムでセクシュアリティについての発信を行った。セクシュアリティ診断、企業や教育機関の取り組み、LGBTQ+に関連するYouTuberや作品の紹介など、約10の投稿を実施。加えて、虹をモチーフにしたステッカーを学内の購買や食堂で配布した。

【神大GI公式Instagram】=https://www.instagram.com/kobeuniv_gi/

 ニュースネット委員会は、企画責任者の宮田祥羽さん(工・2)、ステッカーを受け取った学生、また受け取らなかった学生にインタビューした。

「理解が行き届いていないのでは」 企画を実施
 宮田さんは、企画を実施した理由を「自分自身も、日常生活の中でまだまだ理解が行き届いていないと感じることがあった」からだと話す。「自分以外にも困っている人や、逆に無意識に周りを傷つけてしまっている人が少なからずいるのではないかと思いました。神大GIは、神大生の皆さんの大学生活がよりよく充実したものとなるように活動しています。その人のジェンダー、セクシュアリティを含む『その人らしさ』を大事にして、楽しい大学生活を送るお手伝いが出来たら良いと思いました」

当事者ではない団体の発信 知ってもらうこと重視
 今回の企画で、宮田さんは神戸大生に「情報を得た上でどのように受けとめるかは、個々人の価値観を尊重したい」という思いから、セクシュアルマイノリティについて「認めてもらう」のではなく、「知ってもらう」ことに重点を置くことを意識したという。「神大GIという団体はセクシュアルマイノリティの当事者で構成された団体ではなく、性の多様性についてそれほど知識がない人もたくさんいました。そこで、そのようなメンバーの意見も参考に、客観的で役に立つ情報を届けられるように投稿内容を考えました。GI内で勉強会を開くなど、企画外で進めなければならないことも多くあり、その点は苦労しましたが、GIメンバーにとっても性の多様性について考える良い機会となったと思います」

意識の変化積み重ね 快適な環境に
 宮田さんは、企画を実施したが、「実際に神大生とお話しする機会があまりなかった上に、大学内での雰囲気や理解などは目に見えにくい。企画の成果を評価することはとても難しいと感じている」という。しかし、11月中に学内で配布したステッカーは、734人に届いている。「ステッカーを多くの人が手に取ってくださったことなどを考えると、皆さんにとって少しでも性の多様性について考えるきっかけとなったのではないかと思います。そういう意識の変化の積み重ねから、どんな神大生にとっても快適に過ごせる環境になっていってほしいです」と宮田さんは語った。


(写真:配布されたステッカー。手帳などにはさんで使うこともできる)

ステッカーを見た学生 LGBTQ+を考えるきっかけに
 ステッカーを受け取った学生は、「最初はただおしゃれなステッカーが置いてあると思ったが、よく見たらLGBTQ+に関連するステッカーだった。神戸大でこのような取り組みをしている団体があることを知るきっかけになった」と話した。また食堂にステッカーがあるのを見かけたが、「ステッカーをとるのは勇気が必要でためらってしまったが、ジェンダーマイノリティについて少し考えるきっかけになった」と話す学生もいた。

 神大GIは、他の企画でも多様性に配慮できるよう、団体としての体制を整えているという。企画責任者の宮田さんは、「神大生一人ひとりの声を大事に、これからも様々な人に楽しんでいただける企画を提供していけたら」と語った。

神大GI公式Instagram=https://www.instagram.com/kobeuniv_gi/



フィギュアスケート、壷井達也さん 全日本へ「4回転2本を完璧に」

2022-12-21 17:15:02 | ニュース
 壷井達也選手(シスメックス所属、国人2年)は11月、フィギュアスケートのグランプリシリーズに初出場し、イギリス大会では5位、フィンランド大会では自己ベストを更新して4位となった。12月21日(水)からは全日本選手権に出場する。神戸大で勉学に励みながら、世界のトップレベルで戦っている壷井選手に、グランプリシリーズの振り返りや全日本選手権への意気込みのほか、大学での学びに関することなどをインタビューした。<尾畑陽貴、久保田一輝>



(写真:インタビューに答える壷井達也選手。2022年12月13日、鶴甲第2キャンパスで撮影。)

聞きて)グランプリシリーズの2試合を振り返って、感想をお願いします。

壷井)グランプリシリーズに行く前は「世界でどれくらい実力が出せるか」ということが分からなかったんですけど、1戦目2戦目と戦っていく中で、5位、4位という順位を得ることができて、表彰台には届かなかったんですけど「世界で戦える」という自信をつかむことができたと思っています。


聞きて)グランプリシリーズで刺激をうけた選手について教えてください。

壷井)1戦目2戦目ともに佐藤駿選手(明治大1年。イギリス大会3位、フィンランド大会2位)と一緒だったんですけど、両方とも彼には届かなかったので、そこはまだまだ自分の実力が足りなかったかな、という印象を受けました。あとは、2戦目でイリア・マリニン選手(アメリカ、フィンランド大会1位)と世界ジュニア選手権(4月)ぶりに一緒に出ることができて、彼は練習からも4回転の安定感とか凄かったですし、そういったところからも刺激をもらいました。


聞きて)海外遠征で言葉の壁を感じたことはありますか?

壷井)とっさに言いたいことがパッと出てこないことは結構あります。でも、他の国の選手とスケートの技術的な話をする時には知っている単語しか出てこないので、そういったことではあまり困ったことは無いですね。(同じ)競技をやっているからこそ分かりあえる部分が、普通の人々に比べると多いかな、と思います。


聞きて)大学の授業では、どんなことを学んでいますか?

壷井)今発達コミュニティ学科のアクティブライフプログラムというところに所属しているんですけど、スポーツ科学をメインで勉強していて、スポーツに関すること全般を学んでいます。運動中の心理的な部分や運動中の人間の動作などが中心ですね。一番良い状態が「緊張とリラックスの間にある状態」で「ゾーン」と言われてるんですけど、それに関することや、練習を毎日行っていく中でどういう風にしたらモチベーションを保ちやすいか、ということも大学で学びました。授業もスケートの練習に生かせるものが多いと考えています。


聞きて)大学生活で最近楽しかったことは何ですか?

壷井)イギリス・フィンランドと海外試合が続いていたので、それらが終わって初めて大学来た時に久々に友達に会って、「お疲れ」とか「おめでとう」といった言葉をかけてもらえたのは結構うれしかったです。


聞きて)最後に、全日本選手権に向けての意気込みをお願いします。

壷井)グランプリシリーズでは、怪我の影響もあってフリーで4回転を1本しか入れられなかったんですけど、全日本では2本入れる予定なのでそれを完璧に滑り切りたいです。また、昨シーズンが9位だったのでそれ以上の成績を収められるように頑張っていきたいと思っています。


 第91回全日本フィギュアスケート選手権大会は、12月21日(水)から25日(日)まで、大阪府門真市の東和薬品RACTABドームで行われる。壷井選手の出場する、ショートプログラムが23日(金)の16時22分から、フリーが25日(日)17時からだ。また全日本選手権は、2023年2月にアメリカで行われる四大陸選手権と、3月に埼玉県で行われる世界選手権の日本代表最終選考会を兼ねている。今大会の結果次第では壷井選手も選出される可能性がある。


壷井達也(つぼい・たつや)
 2002年生まれ。愛知県、中京大中京高校出身。2021年4月、神戸大学国際人間科学部発達コミュニティ学科に入学し、現在2年生。2022年4月の世界ジュニア選手権で3位。同月に日本スケート連盟の今年度特別強化選手に指定され、6月にはシスメックスへの所属が発表された。2022-2023シーズンからシニア級デビュー。初挑戦となったグランプリシリーズでは2大会に出場し、イギリス杯で5位、フィンランド杯で4位だった。昨年9位に終わった全日本選手権での6位以内という目標に向かって、自身の強みである、流れるようなスケートが期待される。


学生、教職員ともに増加傾向 12月14日~12月20日の学内コロナ感染者数

2022-12-20 23:13:19 | ニュース
 神戸大は毎週水曜日に前日までの1週間の感染者数を掲載している。12月21日の発表によると、12月14日から12月20日までの期間に学生89人、教職員33人の感染が確認された。先週に比べて、学生は37人増加し、教職員も6人増加した。<奥田百合子>


(画像:2021年4月21日~2022年12月20日の学内感染者数推移 グラフ)

▼神戸大サイト「本学の新型コロナウイルス感染者について」=https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/corona_infected.html

【2022年度神戸大の新型コロナ感染者数】(神戸大サイトから)
12月14日~12月20日 学生89人、教職員33人。
12月 7日~12月13日 学生52人、教職員27人。
11月30日~12月 6日 学生57人、教職員18人。
11月23日~11月29日 学生25人、教職員14人。
11月16日~11月22日 学生35人、教職員24人。
11月 9日~11月15日 学生25人、教職員8人。
11月 2日~11月8日 学生15人、教職員8人。
10月26日~11月1日 学生12人、教職員10人。
10月19日~10月25日 学生24人、教職員6人。
10月12日~10月18日 学生11人、教職員10人。
10月5日~10月11日 学生23人、教職員11人。
9月28日~10月4日 学生 7人、教職員15人。
9月21日~9月27日 学生17人、教職員14人。
9月14日~9月20日 学生44人、教職員24人。
9月 7日~9月13日 学生58人、教職員68人。
8月31日~9月 6日 学生54人、教職員109人。
8月24日~8月30日 学生117人、教職員17人。
8月10日~8月23日 学生152人、教職員114人
8月 3日~8月 9日 学生180人、教職員78人。
7月27日~8月 2日 学生212人、教職員32人。
7月20日~7月26日 学生131人、教職員60人。
7月13日~7月19日 学生95人、教職員24人。
7月 6日~7月12日 学生22人、教職員 8人。
6月29日~7月 5日 学生57人、教職員 5人。
6月22日~6月28日 学生22人、教職員 2人。
6月14日~6月21日 学生 9人、教職員 3人。
6月 8日~6月13日 学生53人、教職員 3人。
6月 1日~6月 7日 学生22人、教職員10人。
5月25日~5月31日 学生27人、教職員 8人。
5月18日~5月24日 学生58人、教職員15人。
5月11日~5月17日 学生63人、教職員13人。
4月27日~5月10日 学生 8人、教職員 4人。
4月20日~4月26日 学生90人、教職員 2人。
4月13日~4月19日 学生57人、教職員 5人。
4月 8日~4月12日 学生29人、教職員 8人。
3月30日~4月 7日 学生16人、教職員 4人。

学内の累計感染者数(2020年4月以降)学生2557人、教職員951人。



神戸大で目撃されたタヌキ 危険性は

2022-12-20 21:31:42 | ニュース
 12月12日午前、鶴甲第1キャンパスD棟とK棟の間の構内で、怪我をした野生のタヌキが確認された。学生支援課はうりぼーポータルで、タヌキは皮膚病にかかっており、人間にも感染する危険があるため、見かけても決して手を触れないように注意喚起をした。ニュースネット委員会は、習性や危険性など、神戸大に出没するタヌキについて大学職員に話を聞いた。<奥田百合子>


(写真:以前にも構内で確認されていた、怪我をしたタヌキ。2022年3月29日撮影。)

山の厳しい寒さから逃れるために、神大に下りてくる
 普段は山の中で暮らしているタヌキだが、毎年11、12月ごろになると、山中の過酷な寒さから身を守るために、比較的暖かい神大のキャンパスまで下りてくるという。下山したタヌキはキャンパス内で穴を掘って暮らし、3、4月ごろに山へ帰っていく。職員によると、2年ほど前に、先日目撃されたタヌキとは別の親子タヌキがキャンパス内に出現し、春になると子どもタヌキが山へ帰ったそうだ。しかし、今年1月以降は今回のタヌキしかキャンパス内で現れていないという。このタヌキは片足を失っているため、山に帰ることができない可能性がある。

タヌキが感染しているのは疥癬(かいせん)という皮膚感染症
 疥癬とは、ヒゼンダニと呼ばれる小さなダニが皮膚に寄生しておこる皮膚疾患のこと。強いかゆみを伴い、毛が抜け落ちる。免疫が弱っている時にはヒゼンダニの増殖が盛んになり、皮膚が分厚く固くなって剥がれ落ちてしまう。寄生する動物によってダニの種類が異なる。職員は、「タヌキはみんな年をとれば疥癬にかかってしまう。」と話し、今回のタヌキだけが特別に感染してしまったのではない。タヌキに適切に薬を投与してダニを駆除すると、元通りの健康な皮膚に回復することができる。

タヌキの疥癬は人にもうつるのか
 タヌキから人へ疥癬(かいせん)が直接うつるというケースはほとんどないそうだが、うつる可能性もある。また、最も多い感染経路は、タヌキの疥癬が外で飼っている犬や猫を通じて人に感染するルートだ。しかし、人間と動物では主に寄生するヒゼンダニの種類が異なるため、動物からうつった疥癬の症状が長く続くことはない。ただし、人から人へ感染する疥癬は、増殖して集団感染を引き起こす恐れがあるので注意が必要だ。

【追記】
 構内で確認されていたタヌキが、1月7日に息をひきとった。疥癬で皮膚が硬化して、皮膚呼吸ができなくなったことが死因と見られている。
(2023年1月11日21時40分 編集部)